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スキー指導の時に気を付けること
はじめに
15年前、小2の頃からの夢であったスキーインストラクターになりました。
当時はまだ指導員資格は持っていないものの、高校3年間で無級からテクニカル合格まではしていたので、少しは出来ると思って、スキースクールデビューしました。
しかし、自分が滑るということと、教えるということは異なり、最初はかなり色々失敗し、その度に周囲の先輩方に教わったり、自分でも考えたりし、その時にノートをつけ、まとめたものがこのノートです。
もしも来冬、スキースクールでアルバイトしてみたいな、スキーインストラクターになりたいなという方の参考にでもなりましたら幸いです。
※下記は当時まとめたものをそのまま転載しております。
指導全体
・大きな声で話す
聞こえない人がいないように。
・大事なことは3回以上話す
繰り返すことで、覚えてもらえる。
また話した内容の確認として問い掛けも有効。
・受講者に応じた言葉づかい、話し方
子供には優しく、初心者には専門用語を使わないなど、
適切な言葉づかい、話し方が大事。
受講者とのコミュニケーションを大事に、反応を見ながら話す。
・必要に応じて休憩を入れる(1時間位が目安)
天候や受講者の体力、疲れ度合いを見る。
本人の認識がなくとも、疲れていることがある。
転倒回数が増えている時は特に要注意。
初心者の子供の時は雪遊びを挟んで、リフレッシュしてもいい。
・子供の目線にあわせる
目線を合わせることで話を聞いてもらいやすくなる。
子供も話しやすくなる。
指導開始前
・天気予報とゲレンデコンディションのチェック
ゲレンデマップでコース構成を調べたり(出来れば下見をしておく)、
窓口や公式サイトなどでリフトの稼働状況、
混み具合(大会の有無や団体がいないか)をチェックしておく。
・パトロールの電話番号を携帯に登録しておく。
・飴やチョコレート等のちょっとしたおやつがあると気分転換に良い
子供レッスンの際は保護者の方にアレルギーがないか確認する。
指導開始時
・受講者の道具チェック→転倒時の怪我の原因、上達の妨げになる。
①ブーツの左右が合っているか、
ブーツの中にウエアの裾が入っていないか、
ブーツのバックルがしっかり締まっているか。
②ビンデングにブーツがはめられるか、
解放値が弱すぎたり強すぎたりしないか。
③ウエアの袖で手袋を覆えているか、
帽子やヘルメット、ゴーグル、ストックを持っているか。
・受講者の体調チェック
コミュニケーションを取る中で、様子を見たり、聞く。
・受講者のレベルチェック
どのくらいの経験・技術があるのか、今の状態がどうなのか、どうしたいかを聞く。
※初心者レッスンの場合、リフト券を持っていない事もある。
回数券のお金を持っているか確認し、
レッスンでリフトに乗れないということがないようにする。
指導中
受講者の立ち位置は安全が最優先事項
①受講者は基本的にコース端に、中央を向くように立ってもらう。
②コース端に立てないときは、支柱や降雪機の側などの障害物の側を利用する。
→支柱の側などは斜度がついているので、生徒さんが後ろへ流れ(滑って)しまわぬように注意する。
③上記が難しい時などは、講師の下に並んでもらう。
④風や雪が強い時は講師が風上、受講者は風下に立つように気を配る。
※リフト線下は上から物が落ちくるなどの可能性があるので立たない。通過はOK 。
※リフト乗り場前もリフト乗車客の邪魔になったり、滑り込んでくる人がいる可能性があるので立たない。
滑走時
・滑走技術に対するコース設定
ライン取りやどのようなフォロー・ヘルプが必要なのか、
周囲の状況も含めてよく考える。
・人の中をくぐらない
接触や衝突の危険性、マナーについて理解してもらう。
・移動する時は必ず一声かけ、移動後は人数確認する
トラバース時は他のお客さんとの接触に、
トレイン時は受講者がはぐれないように注意する。
・ストックを振り上げない
生徒さんに合図するときは手を大きく振る。
リフト乗車
・リフト回数券の購入の際、枚数に注意。
・乗車前に、乗車後は必ず安全バーを下すことなどを言う
・乗降場ではスタッフの方に挨拶
受講者が乗車の不安があったら、初乗車、初心者です。よろしくお願いしますなど、スタッフの方にヘルプをお願いする。
・リフト乗車前後に受講者の人数確認
指導終了時
・レッスン終了時刻までに集合場所に戻ってくる
20分前には集合場所のコース上部に戻っておいて、。
15分前ほどから指導の振り返りをすると時間までに戻ってきやすい。
・レッスン終了後のフォローは細やかに
その日の目標やテーマに対して、出来るようになったこと、
出来るようにならなかったこと、今後の練習方法や目標などを話し、
受講者がレッスンを受けるだけで終わらないようにする。
・子供は楽しかったと言わせられたら○だが、
保護者の方が納得感を得られる説明は必須。
※基本的にレッスン終了時のまとめはレッスン時間に含まれる。
上記のことがちゃんと出来れば、次回のレッスンに繋げられる。
終わりに
このnoteをお読みになる方は、この文章を書いた当時の私同様に、
スキーはもう滑れるけれども、教える時に何に気を付ければいいのかわからないという方を想定しています。
今は便利なもので、本やDVDを買わなくとも、YouTubeでも色々な教え方動画がありますので、スキーテクニックの教え方については勉強しやすくなったと思いますが、教えるということそのものについては言及しているものは多くないように思ったことから、今回15年前に書いた私のスキーレッスンノートを公開してみました。
スキーを楽しむお手伝いができるインストラクターが増えることを願って。