幸せになると、覚悟を決めた。 #自分で選んで良かったこと
ぐるぐるぐるぐる。
横たわる体。回転し続ける世界。
布団の中で目眩と格闘しながら、私は違った。
「私は変わる。幸せになるんだ」と。
私は数年前まで、職場での人間関係が合わず、適応障害と診断されて退職。
その後はうつ症状が悪化し、約1年半の休職を経て、転職。
しかしそこでもコミュニケーションや考え方の癖は変わらないもので、今度はメニエール病と診断を受けた。
最初の違和感は、いつだったか。
仕事中、休憩していた車の中で。
ぐるり、と視界が回った。
一瞬だったし、座っていたし、まぁ、疲れてたんだろう、ぐらいの感覚だった。
が、数ヶ月に一回は、数時間ずーっと目眩が起こり続ける状態になった。
今振り返れば、明らかにおかしい。
なんらかの体調不良が起きている。が、
「まぁ、たかが目眩だし、大丈夫っしょ。私、動けてるもん」
なーんて、当の本人は呑気に考えていた。
不幸に慣れ親しんでしまった人間は、自分の不幸を当たり前だと認識する。
自分の人生が不幸で当たり前だと、うまくいきっこないんだと、それを、心の底から本気で信じてしまっているのだ。
それが自覚の有無に関わらず、共通していることだと思う。
自分を大切にしない、大切に出来ない、大切にする方法が分からないのだ。
そんな人間は、どうなると思う?
そう、さらなる不幸が押し寄せる。
職場で、ミスを犯した。
通常であれば誠実に謝罪し、罪を認め、対策を練ればいい話だ。
そして次の行動に活かしたらいい。
ただ、私が思っていた以上に、体と心は限界を迎えていた。
「あ、れ?」
私は、起き上がれなくなっていた。
意識はハッキリしている。
あと数分で体を起こして、顔を洗って歯を磨いて、着替えて、職場へーーーーーー。
思考もクリア。
だが、体が動かない。
視界がぐるぐるぐると回転し、地球の自転を錯覚した。
私は一度折れた人間。
経験を元に、あ、これまずいな。と、どこか冷静に思った。
深呼吸をして、ひとまず職場へ連絡を入れる。
「休む」と決意表明をしたとたん、体はふっと動いた。
その体で、目眩を見て貰えそうな、耳鼻科へ。
「メニエール病ですね。低音の難聴も起きています」
予想はしていた。
バランス感覚や聴覚検査、その他の目の検査をして、発覚した持病。
メニエール病。
ストレスなどがきっかけで、目眩や難聴、酷い場合だと意識障害まで起きる病気。
点と点が繋がった。
重なる目眩、そして知らないふりをしていた「時々男性の声が聞き取りずらくなる現象」。
全て、不幸体質の招いたことだった。
受診後の会計を待つ椅子で、ブブブッと携帯が鳴った。
ふと開けば、LINEの通知。
最近話すようになった職場の先輩からの、私を案じる連絡。
メニエール病って言われました!なんて、空元気に送ったら、
「体の状態見ようか?」という返答。
その先輩は副業で、整体をやっている方で。
私は当時、その先輩がどんなことをして、どんな風に体を治すお手伝いをしているかなんて、全く知らなかったけど。
変わる。
もう、こんな不幸体質の私は嫌だ。
私は、幸せになる!
無我夢中で、その手を掴んだ。
その手を掴んで、本当に良かったと思う。
それから私はメニエール病の症状は無くなって、先輩から学んだ色々なことを吸収して、最終的に、
「自分のことが大好き!」
「ありがとう、世界を愛してる!」
が、口癖になっちゃうぐらいの、ポジティブマインドになっちゃったんだから(笑)