しらふ
頭のおかしいやつらだけが笑って生きている
狂っているやつらの狂気が伝播して
こんな世界に生きていたら
きっとおれも狂ってしまって
どうかおれを助けてくれってときに差し伸べてくれるやつなんていない
おれの不幸はいつももっと大きな不幸と比べられて
いつだって孤独なまま、孤独のふりをして
自分の不幸がかわいいうちには幸せにはなれねえ
そんなことわかってるってわからないままうなずいたあの日とか
出ていったあんたを見送って
いつだって自分を美化して
正しいつもりで生きてきた
まだホームドアが設置されていない駅の線路が俺を笑って、誘って
キャッチのねえちゃんみたいな顔をするから
飛び込んでみたらまた夢だ
そんなことの繰り返し
他人のSNSで他人の幸せを押しはかる
なんの定規にもならねえ
なにが幸せ、偶像を崇拝して、虚像だって分かってて
書くこんな文だって誰かの劣化したコピーだ
ホ別2万の援交だって胸を張れないだけで誰かにとっての幸せ
他人を批判する権利なんておれにはねえ
けど金にならねぇ誇りだけが大事で
それを失ったらもう俺はなにが俺だかわからなくなってしまう気がして
おれだけが素面な世界で
おれだけがまともだと言ってくれって
泥酔した自分の吐瀉物の隣で横たわりながら言うならもうセンスのないギャグだ
殺してくれ
許してくれ
助けてくれ
ってなんの代償も払うつもりがないくせに
宣う奴らになんか誰も目もくれねぇ