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『この指とまれ』といえるものがあるかを問うこと。

子供の頃、一緒に遊ぶ友達を集うときに「●●したい人、この指とまれ」って言っていましたよね?
※若い人たちにとっては「なにそれ?」って感じ(苦笑)?

実はこれ、大人の世界でも会社や経営者/マネージャーにとってけっこう大事なことだと思うのです。「この指とまれ」と言えるってことはなにかしら『やりたいこと』の意志があるということ。そしてそれに共感/賛同してくれる仲間を集うということ。最近よく耳にする『パーパス』だったり『ミッション/ビジョン/バリュー』も同じようなことだと思います。

「●●したい」ことをボトムアップやみんなで議論して決めることも良いのですが、僕は物事を成し遂げるためにはリーダーの熱量(志/情熱/信念とか)が大事だと思うので、やはり『この指とまれ』と言い出すべきリーダーが明確な指針を打ち出せることが理想だと思います。トップがなにをやりたいのかわからないのでは、仲間も集まりようがないですから。
※漫画『ワンピース』でもルフィが「この指とまれ!(海賊王になる)」って言いますよね(笑)?


では、『この指とまれ』と言われて集まった仲間の側はどうするか?
宣言した内容に共感や感銘して参加したとしても、漫然と言われたことをやっているだけでは「大勢の中のひとり」としての扱いで終わってしまいます。そこはやはり各々がその組織のなかで自分がやれること、やりたいことを考えて同じ目標のもとに活動をしていくべきだと思います。

先に例に挙げた『ワンピース』でいえば、仲間のゾロは海賊王になるというルフィの夢に賛同して一味に参加、自身はその一味のなかで『世界一の剣豪』という役割を担うことを決めて活動をしているわけです。
全体の向かうべき方向性(Goal)は同じだけど、各々はそれを実現するための異なる役割を担って突き進む、というのが理想の組織だと思います。

以前、理想の組織は梁山泊だと書いたことがありますが、まさにこのルフィの一味がそのような形になっていると思います。


リーダーが『この指とまれ』と言う場は、以前はテレビや新聞などのマスが中心だったと思いますが、現在ではSNSなどの『インターネット』という強力な場(武器)があり、誰でも宣言できる環境になっています。

かくいう僕もこの『note』などで自分の考えていること、やりたいことを意思表明して仲間を募ってきました。おかげで以前に比べると応募者とも最初から「考え方の相違」みたいなものは取り除かれた状態だったと思います。

大勢の人(企業)が宣言できるようになった分、爆発的に情報量が増えて目的の人の目に止まることは難しくなってきましたが、それでもなにもしないよりはマシ。良い人材は待っているだけではこないので、様々な可能性にかけてやれることはやっておくべきでしょう。


経営者やマネージャーは自らにとって『この指とまれ!』と言えるものがあるか、そしてそれに集う仲間たちがいるのかどうか、を自問自答すると良いと思います。自分自分のアイデンティティーの確立のためにも明確にしておくと良いでしょう。

昨今の若い方たちが会社に求める要件の変化(昔みたいにネームバリューや年収の高さが中心ではなくなった)であったり、少子高齢化で今後ますます採用活動は困難になっていくことが予想されるなか、「この指とまれ」と言えるものがあるかないかでは魅力に大きく差が出てくると思われます。

そして『この指とまれ!』と言ったからにはリーダーはそれに責任をもって最後まで遂行すること。自分で言いだしておいて他人に任せるとか先に抜けるなどといった無責任なことはやってはいけません。会社としてもリーダーがそれを最後まで遂行できるように長期的な目線に立ってバックアップすべきでしょう。

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