コンピューターやインターネットとの関係性が音楽活動の鍵となった2020年

2020年の4枚 
冥丁『古風』
GRIMES『Miss Anthropocene』
Dos Monos『Dos siki』
ROTH BART BARON 『極彩色の祝祭』


DTMの市民権がより明確になった年になった感じる。スタジオの設備が無くとも、個人で制作を行うことができ、国外のミュージシャン、エンジニアとも多様なコラボレーションを産み出している作品も多い。結果として作品の強度が増し各国の音楽ファンに広く受け入れられている。また、多様な音楽をコラージュの様に繋ぎ合わせ特定の一つのジャンルに形容し難く、スタジオセッションで制作された楽曲よりもジャンルに縛られない自由な作品が多い点は面白い。GRIMESと冥丁はその代表格だろう。
そこに加えて、インターネットコミュニティを活かし制作を行ったのがDos Monosである。音源公開前に収録曲のCP上の制作画面を公開し、有志によるリミックス(=2次創作)を公募、そこで発表されたリミックスを更に実際の楽曲に合わせて3次創作しリリースするというスピード感と発想は、一人一人が個でありながらもインターネットを仲介し横繋ぎになるという、DTMに未開の可能性やアプローチがある事を証明した。
具体的な作品の内容には反映されて無いものの、ROTH BART BARONはクラウドファンディングを定着させ、ファンコミュニティもインターネット上で展開してみせた。この状況下で果敢なDIY精神を貫き活動を行う姿勢にも感銘を受けた。

Dos Monos『Remixed Remixes of The Rite of Spring Monkey』

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