ポメラ日記 2020年4月9日(木) かわいいってのは好きってことさ
「こわいかぜが、ひろがってるから、ほいくえんおやすみなんだよねー」
ぱんださんが起床一番にうきうきと確認する。
そうだよ、よかったねぇ。
朝ごはんをたべて、今日はぱんださんはあまりテレビとは言わない。
多分、昨日ベビーベッドを解体した影響で、部屋が混沌としているからだろう。
プラレールを出して遊んだりする。
昨日ささださんが買い出しに行ってくれて、今日は冷蔵庫の中身が豊富だ。
かねてから作りたかったサンドイッチを作ることにする。
生クリームの泡立てにちょっと苦労したが、ぱんださんと「ぶどうとバナナのチョコクリームサンド」と「ハムチーズサンド(大人はトマトつき)」を作る。
今日はささださんは外に出られないというので、ぱんださんに、サンドイッチを仕事部屋まで持って行ってもらう。
ちょうどビデオ会議中だったので、画面の向こうの人たちがサンドイッチとぱんださんをちやほや褒めてくれてたいへん良かった。
ささださん抜きではちょっと、人気のないところでピクニックは怖いので、家の周りでシートを広げる。
ぱんださんは余ったぶどうをたくさん食べていた。
きゃっきゃと食べていると、家の窓からささださんが顔を出して、大きく手を振ってくる。
そうしてくれると嬉しいな、ということをしてくれて、嬉しい。
そのまましばらく外で遊んで、疲れて帰宅する。
ドラゴン図鑑やひみつ図鑑を広げて読んだりした。ディズニーチャンネルをつけて見始めてすぐ、ぱんださんが眠くなり、ソファで眠ってしまう。
よんださんをあやしたり授乳したりしながら、ふと「ベイマックス」を見始める。見たことがないのだがずっと気になっていて、そういえば自分が見たいものだって見て良いのだ、と思い至ったのだ。
ふつうに泣いた。
特にお兄ちゃんがめちゃくちゃデバッグを重ねている記録映像で泣いた。そうだ、物作りをするのなら、こうでなくちゃ…作るものの価値を信じていなくちゃ…。
泣いていたらぱんださんが起きてきて、ぱんださんは怖いといってクライマックスをわたしにくっついて背を向けてやり過ごしていた。
LINEの保育園同学年保護者グループと、友だちの子育てグループ両方で、zoomで繋いでみる試みの話が持ち上がる。
みな、この状況での「いい過ごし方」を見つけようとしているのだな、と思った。
ぱんださんが話している。
「ぱんちゃんは、あかちゃんのころのこと、わすれちゃったんだ」
そうか、そうだよねぇ。
「お母さんは覚えているよ。ぱんちゃんは、お父さんとお母さんの初めての子どもだったから、すごくよく覚えてる。かわいかったなぁ」
言ってから、おっと、と思う。今が可愛くないみたいな言い方になってしまった。今まさに赤ちゃんであるよんださんがいる現在、デリケートな話題だ。
ぱんださんが、生真面目な顔で訂正する。
「こどもでも、かわいいでしょ」
そうそう、その通り。
読んだ本は
『はじめてのオーケストラ』
『でんしゃにのったよ』
『ビーズくん』
でした。