ポメラ日記 2020年3月21日(土) ひとりでいることの困難について
ぱんださんが起きて、ホットケーキを作りたいというので作る。
粉を入れて、卵を割り、牛乳を注いで混ぜるところまでがぱんださんの仕事だ。焼いている間はテレビを見てよいことになっている。
その間、ささださんが起きてこない(休日午前定期)。
正確には11時くらいに起きてきて、「午前中に起きた」と言っていた。
ささださんが来てから、あまりに眠かったので一時間くらい寝かせてもらう。
それから慌てて支度をして、よんださんに離乳食をあげ、ぱんださんのダンス教室二回目に向かった。
園の同級生の子のお母さんがやっている教室で、あまりアウェイ感がないのがいい。
ぱんださんは途中で甘えたになってわたしにしがみついて動かなくなる。しがみつかせたままわたしが踊っていた。そのうち、楽しいことだぞ、という雰囲気が伝わると良いなと思っている。
やはり逆立ちには得意感があるようで、一度支えてもらってやったあと、支えなしでもできると主張してチャレンジしていた(できてなかった)。
わたしもチャレンジをうながされたので、支えてもらって倒立してから、壁に足をつけて支えなしでしばらく逆立ちしていた。
頭に血が上ってふらっとするのがクセになる感覚で、いい。
気づいたのだが、よんださん抜きでぱんださんと日中過ごす時間が、今はこのダンス教室しかないのだ。水曜日の水泳教室は疫病対策で今はお休みだ。
ぱんださんが甘えたがりになるのはそのせいもあるのだろう。
教室の時間が終わって、隣のカフェで昼食を食べる。ささださんにも来る? とメッセージしたが「めんどい」と断られた。
カフェに金彩のガラスの器が飾られている。ガラスのソーサーの上に、持ち手のないカップ、円筒形で中央にくびれのある形の美しいものだ。ぱんださんが、
「りんごのーしんのーがらす!」
と言っていて、はじめ何のことか分からなかったがその通りだ。リンゴの芯の形に見える。
わたしはパスタを、ぱんださんは卵サンドを食べた。卵サンドは、ふわふわの卵焼きとキュウリを挟んだサンドウィッチで、ぱんださんは
「ぱんちゃん、こんなさんどいっちだって、おもってなかった!」
といいながらキュウリを避けて美味しく食べていた。
卵サンドはけっこうな量があって、ぱんださんは4つのうち2.5を食べた。わたしはマヨネーズが食べられないため、お店に訪ねると快く包んでくれた。持ち帰ってささださんにあげた。
家に帰るとぱんださんはお昼寝で寝てしまい、ささださんは寝ているよんださんを抱っこしたまま寝てしまい、夕方の部屋で一人起きていることになる。
しばらくぼーっとして、窓の外が暮れてゆき、部屋がだんだん暗くなるのを見ていた。
誰も話していないのに、静かと言うには子どもたちとささださんの気配が濃くて、部屋は暖房で暖かい。
わたしの孤独は遠いな、と思い、そのことがものさびしく、また安らかだった。