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CEOになって悩んだ時に救ってくれた一言
こんにちは、iCAREの山田です。当社の産業保健師である立山が運営する「ことばの日」が明日5月18日で5周年を迎えます。5年間も継続してやり続けることはとても大変なことだと思います。応援しています。
昨年の記事はこちらです
今年も私が忘れられない言葉を紹介します。
組織が数十名の規模になったとき
現在iCAREは140名くらいの組織ですが、第1号正社員が入社したのが2015年になります。2016 - 2017年の頃は10-20名くらいでした。その時は、大人の部活動みたいに和気あいあいとした雰囲気で事業開発をしていました。ただ人数も少しずつ増えていく中で、CEOとしての私の役割が部活動の部長からいよいよ経営者に近くなっていくフェーズでもありました。
不確実な情報で意思決定を迫られる
今でこそ普通にCEOとして意思決定が比較的スムーズに出来ているとは思いますが、当時部下2名しかもったことのないビジネス経験少ない私が悩んでいたのは意思決定についてでした。
" 不確実で曖昧なメンバーからの情報だけで意思決定をすること"
私の意思決定ひとつで会社全体の方向性が変わり、間違っていたらどうしようなんて当時は思っていたのです。しかも、上がってくるメンバーからの情報が、曖昧だったり、正しさがわからない中で、「どうしたらよいですか?」と意思決定を迫られるのです。
冒頭にも記載したように組織は、部活動のような動きであったためそれまでの意思決定は、みんなで合意するみたいな形式でした。そういう意味で、社員数が増えてきたことや事業が大きくなっていく中で、CEOとしての転換が求められていたのです。
意思決定はビビって良い
その頃はちょうど、ビジネススクールから卒業して数年が経っていた頃です。CEOの役割や意思決定に悩んでいた私は、ビジネススクール時代の同級生にFacebook messengerで連絡をとっていました。どんな本がリーダーシップや経営者にとってよいのかを。
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そして帰ってきたオススメが、「貞観政要のリーダー学(守谷洋)」、「夏草の賦(司馬遼太郎)」の2冊だったのです。
すぐに購入して一気に読み終えました。
この中でも司馬遼太郎の夏草の賦は、戦国時代の長宗我部元親の生涯についての本なのですが、これが当時の私にピッタリだったのです。なぜかと言えば、長宗我部元親は合戦の意思決定をするために離れの小屋に2日間籠もって意思決定をするらしいのです。ビビりながら意思決定をする様子が書かれており、四国を平定するくらいの凄い人でもビビって意思決定しているのだと安堵したこと覚えています。
![](https://assets.st-note.com/img/1715936378248-2J3XGcmXYJ.png?width=1200)
1つ悩みがなくなれば、また続けて発生するのが世の常。これが2016年のときなので、2017年になりそこからさらに社員数が増えていくに従って、ますます経営者とは?CEOとは?で悩んでいきます。
CEOとは何をする役割なのか
お恥ずかしい話、CEOとはそもそも何をする役割なのかでも自分で言語化することが出来ていませんでした。メンバーに仕事を割り振りする中で、自分は何をすればよのか、何をすることを期待されているのか、あやふやでCEOという仕事に対しての自分なりの哲学がなかった状況でしたので、来る日も来る日も問いかけ続け、不眠にもなっていました。
そんな中、CEOの役割を探し続けた結果、1冊の本に出会います。
ファーストリテイリングの柳井正さんの本です。
この本の中に、経営者とは何をする役割なのかが明確に書かれてあり、私の中で整理するにはまさにの本でした。
結果としてこのように言語化することが出来たのです。
経営者とは、4つの約束を守るための役割です。
1つ目は、社会との約束を守ること
2つ目は、株主との約束を守ること
3つ目は、お客様との約束を守ること
4つ目は、社員との約束を守ること
これらは、どれかが最も重要なのではなく、すべてをバランスさせて約束させていくことが経営者、CEOの役割なのです。
変わらず意思決定の難しさ
経営者の役割について言語化出来たことは、私にとってとても大きな一歩ではありましたが、それでもまだ片手落ちでもありました。そうです、意思決定の難しさについては、引き続き自分なりの答えが出せていなかったのです。
そこでまたしてもFacebook messengerでビジネススクール時代の同級生に連絡するのです。今度は、ご飯を食べに行こうと。
東銀座のおでん屋さんで、相談していた同級生含めて3人で近況を話ししていたのですが、あっという間に時間が過ぎ、お酒も入りお腹もいっぱいという状況の中で解散しようと思っていた矢先に、この同級生から「ラーメン食べに行くぞ」、「ラーメン食べたい」というワガママなことを言い始めて、しょうがないなと近くにあったラーメン屋に入って3人ですすり始めたところで忘れられない一言があったのです。
「よーた、意思決定はシンプルなんだよ」
ラーメンを食べながら、ふと言い始めるのです。
「よーたさ、今会社が大変なのかはわからないけど、意思決定って意外とシンプルなんだよ。考えて考えて考えまくるじゃん。そしたら早めに家に帰って、しっかりと寝るんだよ。んでね、朝起きた時に頭に残った方が正しいんだよ。だから、しっかりと寝ないと良い意思決定なんて出来ないんだよ」
って言うんです。意思決定で悩んでいることなんて一言もそのおでん屋さんで言っていないので、こちらとしてもびっくりするわけです。
でも、このことばをもらって、すぅーっと意思決定のやり方を知り、CEOとしての役割が明確になり、力がみなぎっていくのがわかるのです。
最初から全員がCEOじゃない。
事業と組織と財務に揉まれながら何とかしがみつきながら大変な荒波を乗り越えて少しずつCEOになっていく。そんな中で、このひとことで私はCEOとして救われたのです。
以降、重要な意思決定の際には、このような方法で意思決定していて、改めてこのもらったことば、アドバイスの通りだなと。
「意思決定はシンプルなんだよ」
最後に
「ことば」は、人を元気にもするし、不快にもします。
「ことば」は、それだけ周りの人だけでなく、自分自身にも大きなパワーをもたせます。
だからこそ、自分が使っている「ことば」や伝えてしまった「ことば」について、大きな責任をもつ必要がありますし、自戒を込めてその時の感情的なもので「ことば」を放ってはいけませんし、どうせ「ことば」は生きていくうえでなくならないのだから、人が元気になるような「ことば」を使い続けたいなと思います。
まだまだCEOとして悩みは尽きませんが、同級生からもらった「ことば」を胸に、「働くひとの健康を世界中に創る」というパーパスを掲げて、これからも挑戦し続けていきたいと思います。
5月18日は、「ことばの日」
5周年、本当におめでとうございます。
そんな当社iCAREも僅かですが、ポジションが空いています。
是非、気軽にお話してきてください。