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ガンダムSEEDのラウ・ル・クルーゼについて語る
今日も前回に続きガンダムSEEDについて書いていく。
今回は、ネタバレ有りで思ったことを書いていくので、まだガンダムSEEDを見ていないという方はここで、回れ右をして引き返してください。
ここから先は物語の核心部分に触れるので、それでもいいという方のみこの先にお進みください。
ということで、ここからはガンダムSEEDのラウルクルーゼについて語っていく。
ガンダムSEEDを見ていて一番印象に残っているのは
なんと言ってもラウ・ル・クルーゼでした。
誰しもが、なぜ仮面を付けているのか気になるところだったと思う。
初代のシャアの場合で言えば、顔バレを防ぐためのものであったが、今作のクルーゼに関して言えば、同じ理由ではないと思えた。
作中たびたび苦しみながら薬を飲む姿を見ていて、仮面との因果関係ががあるのではないかと感じていました。
クルーゼが仮面で顔を隠す理由は、物語の後半で明らかになる。
クルーゼはムウ・ラ・フラガの父であるアル・ダ・フラガのクローンとして生み出されたのです。
ただオリジナルのアルが高齢だったからなのか、クルーゼは老化が早く短命であるという欠点を持って生まれた。
アル・ダ・フラガは、母親に似たムウではなく、自分のクローンを自分の後継者とするつもりでいたが、短命の遺伝子を持つ失敗作だとしてクルーゼのことを切り捨ててしまったのだ。
クルーゼは自分が利己的に生み出されたあげく、短命というハンデを背負った状態で捨てられたこと。
その身の上を思えばナチュラルだ、コーディネーターだと好き勝手やっている人間に対してどうしようもない怒りを感じてもおかしくはない。
自分の生きる意味を必死で探した結果、ナチュラルでありながら、コーディネーターの世界で指揮官として這い上がるまでになったのですね。
クルーゼはクローンの元になったフラガの一族の先読みできる天性の感を受け継いでいる。
その感こそが、このガンダムSEEDが始まるキッカケだったと言っても過言ではない。
ヘリオポリスで秘密裏にGが製造されていること。
本来であれば分からないことだったかもしれないけど、天性の感を持つクルーゼだったからこそ、秘密裏に開発されている機体の脅威に気づき、使われる前に奪取するという計画に至ったものなのですね。
つまりクルーゼが察知していなかったら、ガンダムは普通にナチュラルのパイロットが乗ることになり、キラがストライクに乗ることもなかった。
ナチュラルのパイロットが乗った機体だったならば、性能の差はあれど、キラのようには使いこなすことができず、コーディネーターであれば互角に戦い撃破できたように思う。
つまりクルーゼの天性の感があったからこそ、物語が複雑に絡みあったのですね。
クルーゼの年齢は調べてみたら24歳でした。
作中で一瞬仮面の下の素顔が見えたけど、そこまで老けているという印象はなかった。
ただ24歳が実年齢だとすると30代半ばくらいの顔だったように思える。
美的感覚というか、観察眼も鋭そうなコーディネーターの中にいたとしたら、そのおかしさに気づかれてしまうだろうから、仮面で顔を隠していたのでしょうね。
自分が出来損ないであるというこは知られたくなかったのだと思う。
そんなクルーゼの悲しみと絶望。
これこそがガンダムSEEDなのですね。
ガンダムSEEDでは、ガンダムつえーーーってワクワクする感じはあまりなかった。
戦争というものが色濃く描かれているアニメだった。
相手のことを知らないからこそ、刃を向けられるのですね。
どちらの側にも戦う理由があって、キラの視点で物語を見ていたとしても、相手側の機体の中の人のことまで思ってしまう。
だから後半でキラが機体のコックピットを狙わず、足元部分を切って行動不能にするだけにするという配慮にホッとするところがありました。
そんな戦争のやるせなさと、クルーゼの苦しみ。
そこが合わさり、ガンダムSEEDの世界は深く考えさせられる物語となったのですね。
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