山姥切長義の修行感想
はじめに
あまりにも「美しいものを読んでしまった!」となった自分の感想記録です。あと皆が違うものを見ているので興味深かったので書いてみました。こちらは刀剣乱舞の考察を含めた感想です。歴史については雑理解な筆者により書かれてます。物語性が強いです。
大体、足利(場所)贔屓読みしているかもしれません。
足利市が『山姥切』の写しの作刀を依頼とか言っているので、私はそういった今まで見てきた情報やエンタメに引っ張られているかも。いわゆる、信頼できない語り手ということを念頭に置いて読んでください。
また、手紙の全文引用があります。ネタバレ注意!!
大きな主張
このnoteは人間の歴史でなく、
日本刀の歴史として”長尾顕長と刀工堀川国広”が、ターニングポイントーーという視点で刀剣乱舞内で書かれているのではないかということを大きく主張しています。
日本刀の歴史を変えたのは本作長義以下58字の美しさかもしれないという説みたいなものが刀剣乱舞で設定に使われてないか?と。
あとパトロンが没落したけど、新刀の祖になっている刀工堀川国広って何?
個人的な山姥切長義物語
堀川国広の価値観を変えたことが日本刀の歴史として大きいのではないでしょうか。
えーっと、すごく雑に説明すると
「堀川国広は本作長義という刀に出会い作刀が代わり、新刀の祖になった」
という日本刀の歴史にとてもクソでかい物語があります。
私の雑な理解ですが、「日本刀を美術品に持って行ったのは堀川国広」ではないかと。これはかなり大袈裟に言ってます。後の影響力を考えるとこう言えるのではという視点です。
超極論を言えば、新刀が華やかな刀になっていくのはこの出会いがあったからです。もう本当の本当にこの出会いは変更されたら日本刀の歴史が変わってしまう変更点ーーと個人的に思っています。
また、新刀の祖堀川国広という情報についてですが。〇〇の祖という情報って刀剣乱舞内で重要なのではないでしょうか。これを思ったのは、刀剣乱舞では新新刀の祖ということを刀剣男士水心子正秀が強調しているからです。ここら辺は詳しい方々お願い申し上げます!!〇〇の祖とはどんな存在か……ちょっと現在は新刀の祖としての堀川国広に対して「こうかな」となってきた感じです。
つまりですが、ゲーム内の刀剣男士水心子正秀を見て、私は
「本来ならば新刀の祖(始祖)が堀川国広は、日本刀にとっては強調しなくてはならない歴史ではないのか」
と考えています。新々刀は刀剣男士水心子正秀が主張している。では、新刀は?と。
友人の言葉を借りると日本刀のパラダイムシフトを起こした刀としての山姥切長義という主張をしていこうと思います。
ちなみに厳密に言うと新刀の祖は埋忠明寿という説もあり、新刀で堀川派の始祖堀川国広という扱いもあります。
足利市と刀工水心子正秀の弟子
刀剣男士水心子正秀と山姥切国広に回想はありません。ただ、現実の足利で新々刀についての展示があると名前があがっています。なんでも刀工水心子正秀の弟子がいたのが足利だそうです。その方が昭和まで続いたとか。私はそういう展示を見に行ってました。他にも見ましたが、図録がないの忘れているところが多いのでこの話はこれくらいで。
そのため、なんとなく刀剣男士水心子正秀と刀工水心子正秀の話両方ぼんやり浮かびました。
山姥切長義手紙の感想
※手紙の全文引用があります!ネタバレ注意※
一通目
送り出されてしまったのだから、致し方ない。
この際、山姥でも斬りに行こうか。
君はどう思う?
メタ的に語りかけているのか?個人的に「せやろな〜」くらいで終わりました。山姥を切ってなさそうなのは、まあ、そうでしょうね。
二通目
どこへ行っても正当な評価を得ることができる気がしない。
……いや、一人、心当たりがあるか。
これは刀の来歴を考えると私は一人しか心当たりが浮かびませんでした。長尾顕長です。
これは長尾顕長が写しの依頼主であり、堀川国広のパトロンだからです。
また、後北条以前の来歴が不明で記録がないのがおかしいと私は思ってます。
後北条以前の来歴からの推測
①どうして本作長義以下58字に後北条以前の来歴がないのか。
②なぜ、堀川国広が58字を彫れたのか。
この二点から元々は無銘だと思うんですよね本作長義以下58字。もしくは大擦り上げで名前が無くなったとかですかね。ということは、刀剣男士山姥切長義の視点では評価されてこなかったんじゃないですかね刀剣として…
また、本作長義に58字以下が入れられた後は、それによる評価に左右されるので評価した人間は一人に縛られると私は判断しました。
今残っているものから推測すると、刀身を見て評価した人間は一人、長尾顕長です。そして、写しを作ると依頼したのも。
個人の思考整理
私たち審神者というプレイヤーは評価された後の本作長義以下58字しか見れてないと私は考えました。正直、二通目の言葉選び鳥肌が立ちました。刀についてを多少調べてたら、本当に一人しか私は浮かばなかったので。
ただ、人により受け取り方は違うでしょう。私の言葉は総て推測です。断定はできません。
実際に存在するのは後北条以前の来歴が不明な本作長義以下58字です。それだけ。
そして、これは私の刀剣男士山姥切長義の手紙からの感想です。
三通目
長義が打った唯一無二の傑作、それが俺だ。
まず傑作の刀があり、それに心を寄せた人間がいて、その傑作を写した。
それだけのこと。
本丸に来て以来、俺は君の動向を観察していた。
君は、果たして歴史の守り手として、
刀剣男士を振るうものとして、足る人間なのかと。
評定は終わった。
主へ
ひとつ頼みがある。
もしも、俺がなまくらになり下がることがあれば、すぐにでも折ってくれ。
君に総てを与える刀は、俺でなくてはならないからね。
メタか?
とりあえず、心から、本当に監査されている〜という気持ちになったのと、他の人たちの感想を見ながら「これは本当に人により受け取り方違うな面白い!本当に監査されているみたい!!じゃ、いっちょこの波に乗るか!」とこのnoteを書いてます。
”長義が打った唯一無二の傑作”の唯一無二の部分……”新刀の祖を生み出したのは俺の意味”だと感じました。日本刀の歴史を変えたのは本作長義以下58字の美しさも一つでしょうが……唯一無二と表現するか……となりました。確かに後の作風に影響を与えたとかは他の長義にはないのかな?(私が調べた範囲内です)
追記 ツッコミ待ち?
”長義が打った唯一無二の傑作”って山姥切長義言いますが、刀工の長船長義って他に傑作ありますよね?ただ、私が長義の刀に詳しくなくてココにツッコミ入れていいか迷いました。また、他の号持ちの長義の刀剣男士ならツッコミを入れられるのかと思いました。それで私は「長義派の実装あるかな?」となりました。
余談
私は足利コラボと古河コラボで見に行きました。それにより、刀工堀川国広の解像度が上がっていたからそこからなんとなく刀剣乱舞が動線を引こうとしているものが拾えるようになった気がします。二月の足利コラボも行くぞー!人生初の初の本作長義です。他の長義はトーハクで見たことがあります。
山姥切長義という名前
この名前こそ「日本刀を武器から美しさに向かわせ、新刀の祖を導いた長義の唯一無二の傑作」って言うのを”山姥切”という三文字で表しているのすごいなってなりました。長義の唯一無二の傑作か。新刀というジャンルを牽引したのは山姥切長義だもんなといった気持ち。
山姥切は元々『刀工堀川国広の研究』から生まれた言葉だと拝見しました。その山姥切を「日本刀を武器から美しさに向かわせ、新刀の祖を導いた長義の唯一無二の傑作」と読ませようとするの、こいつはすげぇと舌を巻きました。
そして、多分『刀工堀川国広の研究』から本作長義以下58字が定義されてしまったことが刀剣男士山姥切国広の…かなとも。
なぜ本作長義ではないのか
本作長義の本作の意味が
ほん‐さく【本作】
〘 名詞 〙
① 名のある工人、作家などの本人がつくった作品。〔文明本節用集(室町中)〕
② この作品。
以上により、本作長義の意味は「長義の作品」となるようです。また、本作長義という刀は複数あるとも。「This is 長義」という名前になってしまい、一本を限定した名前にならないようです。無論、以下58文字が入れば違いますが。
結論 本作長義≒山姥切国広の本科であるというか言い切れないからでは?
本作長義を名乗ると「刀工堀川国広に影響を与えた長義の物語」を強く語ることができないからこそ、敢えて”山姥切長義”と刀剣男士で名乗っているのかと。
山姥切長義とへしきり長谷部が似ている理由の考察
両方とも銘が彫られるまで無銘かもしれなくて来歴が不明
直臣でない部下に下げ渡された
その先で大切された
正宗十哲つながり
しかし、へしきり長谷部と山姥切長義のモデルの刀のその後は異なります。黒田家で大切にされていたへしきり長谷部と徳川に行った本作長義。その差がキャラの差かなと(メタ読み)
なので個人的に「多分、長尾を語らないだろうな〜」と手紙を予想していました。
あとメタな考察ですが、確か世界観担当の芝村さんが「長谷部の黒田への想いを出したくなかった」と仰っていたそうなので、長義でやるかなと。
めっちゃメタな理由です。
個人的な余談
なので手紙、私、超満足した。絶対語らないと思った長尾のこと。
刀剣男士って秘密主義だと思うんですよね。私、語られないことに満足してしまった。
メタとしての山姥切長義の存在
そういう人もいるのわかるけど……どうしてキャラクターのモデル刀ばっかりしか見られないのか……個人的に足利の展示ショックだったのが、布袋国広の周りにほとんど人がいないのに山姥切国広の周りに人だかりがあったことでした。布袋国広も見て!!!!並んでください!!!!私は刀剣鑑賞エンジョイ勢ですが……と私が布袋国広に思ったことが……『京のかたな展』であったみたいですね(伝聞)
キャラクターの元ネタだから見るというのも愛し方の一つですが、まあ、うんゲームありきですよねというのを突きつけるのが山姥切長義の実装と切っても切り離せない話題だと思います。
そういった視線やらを受けて本当に凄まじい扱いを受けたキャラクターだと思ってます。ここら辺を私はあんまり見ていないからよくわからないですが(他人の推し方にあんまり興味がない)ピクシブとかのランキングすごかったの知ってはいるんですが、こう、蚊帳の外にいたので……
個人的な余談
私の他の趣味で映画があるんですが……オマージュが増えすぎた結果、あとで原点をボロクソに言われるとかあったので()どこにでもある話ではある。
「最初の一本がすごいんだ!!!!」とかを思っていたから、こう、本当にそこらへん気にならず……どんな世界でも割とあるよなとか。漫画とかもあるし。
個人的にオマージュを見た人間がオリジナルをボロクソに言うの一番嫌いなんで。創作の世界は、オリジナルが苦しむのとか割とよくあるかな〜と。
特命調査聚楽第
山姥切の物語の行方
コレ、もし、山姥切国広の歴史が変わったら、新刀の祖堀川国広がどうなるのかと考えると……特命調査聚楽第で本作長義の写し以外を制作していたら、その後の日本刀がみんなおかしいことになりますね。ここは思い至ったときに驚きました。
新刀の評判と実情
テレビ番組やらエンタメから「新刀は華美で切れない」というイメージが私にはあります。切れないは指摘を受けて気づきましたが耐久性のことですね。あとは古刀主義みたいなのを見ていると私のような間違った印象が生まれるんだなと。新刀が華やかさや美しさに向かって日本刀より美術品になったというイメージが強いです。
ただ、現実と違うことを自覚する必要があります。
実際の新刀は堀川派だけではないです。
私がこの印象になったのは、新刀の祖堀川国広くらいしか知らず、刀工堀川国広人気があったのを知っていたからですね。また、私自身が基本「コラボなら行っておくか〜」くらいで、他はトーハクの常設展や目当ての展示にたまたま刀剣があったときくらい見るだけの刀剣鑑賞エンジョイ勢だからです。新刀に対する解像度がとても低いです。
追記 刀剣用語について
「新刀は華美で切れない」と書きましたが、私はこの言葉を美術品に向かったくらいの理解で書きました。しかし、刀剣用語は
切れない=なまくら
となってしまうと詳しい方から指摘を受けました。申し訳ありませんでした。
長義修行後の回想57感想
本作長義以下58字と堀川国広
日本刀の転換点=新刀の祖としての堀川国広の日本刀の歴史への影響を考えると「山姥切り国広ぉぉ!!」となるんですが、でも同時に仕方ないな〜と思って。
周りからどう扱われても山姥切国広は自分は一つの刀のつもりでしょう。周りはそうは見ないだろうけど。
そして、無銘であったかもしれない時代を見てきた山姥切長義から見た日本刀の歴史とはどうだったのかを想像させられました。
個人的な余談
ここら辺でちょっと正気に戻ると「なんで私、こんなに日本刀のターニングポイント本作長義以下と堀川国広について主張してんだ?」となりますが、主張するしかない。多分、「刀剣乱舞という物語をこの視点で楽しむ」の楽しかった。
本作長義以下と堀川国広の出会いは日本刀の歴史を動かしたかも!!
これを超主張して、本作長議以下58字を表すために端的に山姥切のがわかりやすいなと思いました。本当に持てるものこそ与えなくてはならないというけど……凄まじいな。それと同時に本当にその一振の主張で歴史物語が変わるかも。刀剣乱舞の考察であり、感想だから変わるのは刀剣乱舞内ですけどね。
個人的な総括
三通目を読んで山姥切を名乗るという言葉やら唯一無二の傑作やらに一気に日本刀に詳しい友人から聞いた話の解像度があがったというか……本当に驚きました。でも、長義であることを強調する山姥切長義がすごいというか、長義の存在をもっとあげようとしているのではないかと。
これは、長義派来ますか!?
また、日本刀、刀剣乱舞の話をできる人たちと出会ったこと、そして、刀剣乱舞の展覧会コラボによって得た見解により私一人では決して見れなかったであろうものが見れました。ありがとうけんらんぶ!三通目をもらって回想やらの見え方が変わるの本当に面白かったです!
あまりにも興味深い体験をしたのと、本当に山姥切長義という刀があまりにも自信満々でちょっとおかしくなったので急いで書いてみました。私は「日本刀のパラダイムシフトを起こしたのは俺」って主張ムーブ凄まじすぎると思う。どんだけ自信満々なんだよ!!!!
みんなの感想が違いすぎて、本当に出題されているみたいだとなったので……では、私の回答も書きますかー!と急ぎでまとめてみました。
私自身は審神者として不可ではないと思いたいですが優でもない気がします。なぜなら、長義についてあんまり詳しくないからです!!!!!唯一無二の傑作言葉をこう感じたけど、長義に詳しかったら違ったかもしれない。ざっくりとした日本刀の歴史物語と刀工堀川国広という存在からこういうものを感じましたが、長義に詳しかったらもっとそっちの方もわかったのかも。
非常に興味深い体験であり、また、運営の試みを興味深いと思いました。
伯仲燦然のコラボ、超楽しみです!もしかしたら、刀剣の本作長義以下58字を見たら感想が変わるかもしれません。では、ここまで読んでいただきありがとうございました!
追記 友人たちに色々聞いたりした
松倉城の城主と郷義弘が一緒に消えたかもしれない話を聞いたり、刀剣用語について教わりました!不出来ですまぬ!
あと「明石屋さんは堀川国広の物語を追体験したんだね」と言われました。今まで見ていたものが全然変わったのが一番衝撃でしたが、そうかコレが物語の追体験だったのか…してます。