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博多〜鹿児島 徒歩の旅(1)博多〜太宰府 旅の幕開けはサプライズとともに

博多〜鹿児島 徒歩の旅
第1ステージ
福岡県福岡市〜福岡県太宰府市
16km

7時半に起きて、ゆっくり支度。本当は朝7時から博多駅地下にある人気の牛たん屋さんで朝食を食べたかったのだが、少しでも長く寝た方がいいと思い、諦めた。まず歩き始めてしまい、途中でお腹が空いたらうどんか何か食べればいいだろう。

昨日買ったサブリュックに、ピッタリ荷物が収まった。2つ背負う分、肩の負担は大きいが、両手が空くので歩きやすい。何より左右のバランスが取れる。

9時過ぎに博多駅に着いた。駅前広場で動画だけ撮影して、すぐに出発しようと思っていた。しかしそのとき、なんとなく数十メートル先にいた男性と目が合った。そしてその人が、ゆっくりとぼくの方へ向かってきた。

(あの方はまさか・・・)

「えー!長濱さん!?」
「一年ぶりです!」

なんということだ。北九州市の門司から、わざわざ博多に駆けつけてくださった。

昨年の徒歩の旅にて、下関から関門橋を渡って九州に上陸したところで待ち構えて歓迎してくださったのがこの長濱さんである。その晩、小倉でおいしい鰻のせいろ蒸しをご馳走になるなど、たいへんお世話になった。今朝はひとり静かに出発すると思っていたから、思わぬサプライズに感激した。そして一緒に牛たんを食べることになった。

昨年初めて出会ったときの長濱さん

列に並んでいる間、もうひとつ奇跡的なことがあった。2日前に博多駅の「幸ちゃんラーメン」でお昼を食べたのだが、Facebookでつながっていた木村さんが、その運営会社の顧問を務められているそうで、「これも何かのご縁」とご支援してくださったのだ。

「牛たん麦とろろ定食」は最高においしくて、元気が出た。しかも長濱さんがご馳走してくださった。感謝!

11時、長濱さんとお別れし、博多駅を出発した。遅くなってしまったけど、幸い今日の目的地である太宰府までは16km程度と短い。夕方までには着くだろう。

徒歩の旅、スタート!

県道112号線をまっすぐ南下する。だが、最初に2km歩いただけで、もう肩が痛い。少し休憩。そしてまた3kmくらい歩いて、小休憩。荷物を下ろし、腕や肩をぐるぐる回して、出発。身体の具合を確かめながら、慎重に進んだ。

2時間半ほど歩いて、太宰府市に突入。さらに1時間ほど進んで、「大宰府政庁跡」という場所を通り過ぎた。今から約1300年前、太宰府は京に対しての「西の都」で、国際都市だったという。現在はだだっ広い公園のようになっているこの場所が、太宰府の中心地だった。なんだかロマンを感じる。

大宰府政庁跡

やがて、西鉄の太宰府駅に着いた。駅舎が立派だ。

太宰府駅

ちょうどホームに入ってきた鉄道のデザインも素敵だった。太宰府観光列車「旅人 -たびと-」という鉄道らしい。車両には「太宰府の四季」が描かれていた。

土曜日ということもあり、太宰府天満宮への参道はすごい人の数。参道の両側にはたくさんの和菓子屋が並び、どこも行列ができている。多くの人が食べているのは、「梅ヶ枝餅(うめがえもち)」という太宰府名物。薄く延ばした餅生地で餡を包み、焼き上げた菓子だ。その由来は平安時代に遡る。太宰府に左遷された菅原道真が、不遇な生活を送っていた頃、地元の老婆が同情して餅に梅の枝を添えて差し入れたという故事に基づいているそうだ。

先日、いつものスタバの常連のおじさんから、「太宰府にある梅ヶ枝餅がうまいんだよ」と教えてもらい、食べるのを楽しみにしていた。

梅ヶ枝餅(寺田屋)

どこのお店でもひとつ150円だった。最初に訪れた「寺田屋」では、並んでいる間、窓から作る様子を眺められるのが良かった。通常の白い梅ヶ枝餅と、よもぎの梅ヶ枝餅があった。常時2種類あるのかと思いきや、よもぎ味は毎月25日限定だという。これは菅原道真の誕生日と命日がともに25日であることに由来しているそう。他の店舗でも、同様に25日だけよもぎ味を出している。

月に一度の日に当たるなんてラッキーだ。でもまずは定番の白い方を食べた。アツアツでモチモチの生地の中に、あんこが入っている。これはうまい。

寺田屋

ぼくは店舗ごとの味の違いが気になり、「みどりや」(よもぎ)、「かさの家」(白)、「やす武」(よもぎ)でも梅ヶ枝餅を食べた。

みどりや
やす武

それぞれ餅の食感が微妙に違うが、どれもおいしい。よもぎ味もGOOD。でもとりわけ特徴的だったのは、皮がとにかく柔らかい「かさの家」の梅ヶ枝餅。これはぜひ食べていただきたい。

かさの家

太宰府天満宮の「御本殿」は124年ぶりの大改修ということで見られなかったのだが、その代わりに作られた「仮殿」が斬新で素晴らしかった。むしろこれを見られて良かったんじゃないかと思うくらい。大阪万博のデザインプロデューサーである建築家・藤本壮介さんの設計。屋根が森みたいになっていた。

境内が美しい
太宰府天満宮の仮殿

そして念願だった隈研吾設計の太宰府スタバにも入れた。原稿作業をしていたら飲食店がほとんど閉まってしまい夕食はカップ麺になってしまったけど、でも初日から良い一日だった。宿の温泉に浸かり、ゆっくり休みたい。

太宰府スタバ

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中村洋太
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