世耕氏の対韓輸出規制に関する「印象操作」疑惑
7月に行われた経産省(当時は世耕大臣)による対韓輸出規制は、多くの人は韓国の輸出管理の不備と思っているようだが、フッ化水素等の3品目の輸出規制について言えば、実は世耕氏による印象操作の可能性が高い。発端である「不適切な事案」について、具体的な内容を世耕氏が説明しないので確定は出来ないけれど、私の推測は以下である。
■ 公式発表による検証
まず、世耕氏は7/2の記者会見で、
「韓国に関連する輸出管理をめぐり不適切な事案が発生した」
とあたかも韓国に不備が有るかの様な発言をしている。しかし、実は不適切な事案は日本企業の法令違反で、韓国には落ち度が無い可能性が高い。
なぜかと言えば、その後韓国側に落ち度が無いとの発言が相次ぐからである。
・7/12の韓国側に対する経産省の「説明会」の後の韓国側職員の発言
「経産省からは日本企業に法令違反が有った為で、韓国には落ち度が無いと説明を受けた」
・7/15の文大統領の演説
「むしろ、日本の輸出規制に問題が有った」
・7/16の経産相記者会見の記者の質問
「経産省としては、不適切な事案というのは北朝鮮など第三国への不正輸出ではないことを説明しました」
・7/16の経産相記者会見の世耕氏自身の発言
「不適切事案は、韓国から第三国への輸出案件を念頭に置いていない。一度も我々はそんなことを申し上げたことはないわけであります」
・9/5の経産省課長への聞き取り結果に関する小西議員ツイート
「貿易管理の国際ルールは輸出者責任であり、一部の日本企業に不適切事案があったため個別許可に切り替えた。韓国側の責任問題ではない」
また、最近でも文大統領が次の様な発言をしており、日本側がなんら韓国側の不備を指摘していない事が推測できる。
・11/19 国民との直接対話での文大統領発言
「『輸出物資に対する統制をもう少し強化する措置を取ってほしい』とか、『輸出物資がどのように実際使われているか、そのような内訳を知りたい』とか、『韓日間で疎通を強化しよう』というようなことを事前に要求することもなく、ある日突然輸出規制措置を取った」
一部の国民に被害が発生している今回の対韓輸出規制の理由が曖昧で良い訳が無い。世耕氏は自身の発言の意味が「対韓輸出規制の原因である不適切な事案とは日本企業の法令違反であり、韓国には落ち度が無い」のかどうか、明確に説明する義務が有ると思う。
以下、資料
世耕経済産業大臣の閣議後記者会見の概要 (METI/経済産業省) /
7/2 https://t.co/BlfL7ULQKV
7/16 https://t.co/PV0OSxLhoH
韓国への3品目の輸出管理強化の理由は日本企業の法令違反
https://note.com/yota811/n/n25cd5228a8c3
文大統領「GSOMIA、日本が原因提供…終了しても安保協力」 : 政治•社会 : hankyoreh japan /
http://japan.hani.co.kr/arti/politics/35010.html