お題を知らされてから10分以内にnoteを書くシリーズ①
「競馬」
僕は競走馬だ。4歳の牡馬で、”オーガストファースト"という名前をつけられた。8月1日生まれだからだ。安直な名前をつけてしまうセンスのない馬主。最悪だ。もっとかっこいい名前が良かった。
さらに言うと、童貞である。
早く種牡馬になって種付けしたい。その一心で今日もしがない地方競馬のレースに出る。
「外からオーガストファースト、オーガストファーストが伸びる、伸びてくる!届くか!届くか!...4着に終わりました。オーガストファースト、今日も馬券外となってしまいました。」
また負けてしまった。同じ厩舎の牝馬からの視線が痛い。非モテ競走馬といえば僕のことだろうきっと。非モテ競走馬特集みたいなん雑誌でやってくんねーかなー。あーあ。
…2年後
「本日の京都競馬第10レース、G3京都記念は、オーガストファーストの引退レースとなります。本日は、引退レースということもあり、一番人気となったオーガストファースト。有終の美を飾ることができるのか。」
今日は引退レースだ。ここで勝たなければ種牡馬にはなれないだろう。一生乗馬クラブの馬になってしまう。さらにいうと童貞のまま死ぬことになる。絶対に勝たなくては。
「外から7番オーガストファースト!オーガストファーストが差してくる!伸びる伸びる伸びる!!!一着!!!オーガストファースト引退試合で初の重賞を獲得!!!有終の美を飾りました!!」
おっしゃ!!!!!キタコレ!!!勝った!!ついに勝った!!!これで種牡馬行き確定!!!ハーレム確定!!!」
…2ヶ月後
ついに今日は初の種付けの日。どんな牝馬がくるんだろう。芦毛もいいし、栗毛のしゅっとしたのも好きなんだよなー楽しみだなあ!
「Hello. My name is God of Nigeria. Nice to meet you.」
黒人かい!!!俺の初体験黒人かい!!!終わった!!勃たねえよ!!!ビルルルルッ
ヒヒンッ。
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