企業研究『Udemy(教育・Edtech)』
決算書から企業の強みや市場の可能性を読み解き、自分なりの仮説をもって事業の動向をとらえられるようになるのを目指して、お気に入りの動画等から学んだ「決算書のポイント」を「おすすめのコンテンツ」と共にまとめたノートです。決算書の勘どころをつかめるようになりたいという方に役立つ内容です。
※今回は米国のS-1(日本の上場目論見書/有価証券報告書)に基づく内容
1.企業の強み
Udemyの業界における特長
◆他社との差別化
学びたい人と教えたい人をつなぐマーケットプレイス
個人向けと法人向けのオンライン学習サービスを運営
専門知識があれば教職資格なしでコンテンツ投稿可能
口コミやレビューでコンテンツの品質維持
◆事業の成長性
売上は$126M、YoY+15.1%
純利益は-$11.3M(赤字)
ユーザー数(受講生)は4400万人、YoY+37.5%
講座数は18.3万コース(75の言語に対応)
◆ビジネスモデルの特徴
・オンラインのマーケットプレイス
学びたい人(受講生)と教えたい人(講師)をつなぐプラットフォーム
個人向けの講座は買い切り型、法人向けはサブスクリプション型
・企業の成り立ち
2010年にエレン・バリ(現・取締役会長)の原体験をもとに創業
(トルコの田舎育ち、オンラインで学習、数学オリンピックで銀メダル)
2015年に法人向けサービスを開始、日本へ展開(ベネッセがパートナー) ・企業のミッション
変化する世界で成功するために必要な知識やスキルを提供することで、世界中の人々や組織に新たな可能性をもたらすこと
2.市場の可能性
Udemyの業界を取巻く環境と市場の可能性
◆Edtech業界での位置づけ
Edtechの中でも「不特定多数が視聴可能なオンライン動画学習サービス」
MOOCs(ムークス:Massive Open Online Courses)と呼ばれる
◆オンライン学習の市場規模
世界で合計2,230億ドルと推定(2021年)
企業の教育市場が710億ドル、消費者の学習市場が1,520億ドル
◆今後の注目ポイント
・個人向けサブスクリプションの成長と新たな国への展開
・MOOCs市場と競合他社の動向
・Coursera:スタンフォード大の教授が設立、世界の大学と協力
・edx:MITとハーバード大学が創立した非営利団体
・Udacity:大学やGoogleなどが講座を提供(190カ国以上で利用)
3.数字を読む着眼点
他の決算書でも使える数字のとらえ方
・事業毎に成長率を比較
①ユーザー数
個人向け:131.6万人、YoY-25.7%(課金ユーザー)
法人向け:866.9万人、YoY+35.5%
②売上
個人向け:$83.9M、YoY-2.4%
法人向け:$42.1M、YoY+79.2%
4.上場目論見書
米国のS-1(日本の上場目論見書/有価証券報告書)
https://www.sec.gov/Archives/edgar/data/1607939/000119312521291460/d163445ds1.htm
5.おすすめコンテンツ
(1)決算解説
決算書のポイントを理解するならコレ「決算が読めるようになるノート」
(2)事業内容
企業の事業内容を調べるならコレ「strainer」
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