見出し画像

クライアントは小5女子

Youtube動画のOPアニメというものを作ってまして、

ジャガジャーン!(1秒)

みたいな短い出囃子と供に ロゴとか、キャラクターとか、実写の顔とかがボヨン⭐️ぷるるんっ💓ブシュー🎇などの動きで登場し、各オブジェクトがダンスしながら画面に整列、そして
「○○チャンネルぅ!」
みたいなセリフと共に本編に繋ぐ(2秒)っていうやつ。

motion graphics showreel』などでググってもらうと それ系の動画がいっぱい出てくると思いますので、ヒマな時に見てみるのオススメです。面白いです。

で、僕はそれ系の仕事でクラウドソーシングサービスに登録してて、発注が来て、わーい頑張るぞってなって、とりあえずざっくりとした打ち合わせしましょう事になって、チャットミーティングしたら、相手が小学校5年生の女の子だったっていう、そうゆう話です。

その時描いてたプロット↓
小学生と判明した瞬間から作業が止まっている。

まず楽観的な世界観で言うと、いやぁ時代は変わったね!って話で、小5の女の子がクラウドソーシングサイトでクラウドソーシングしちゃうなんて、インターネットの普及、恐るべしというか、現代っ子、おめぇすげぇな!オラも負けねぇように頑張っぉ!なーんて明るい気持ちになったりもしました。

チャンネル自体もばっちり収益化されてて、エンタメとして見ても、しっかり面白いと思いました。

要望もハッキリ言ってくれるし、チャット入力も超速いしで、(普通の人が喋るより早い)すごくありがたいクライアントというか、僕としても一緒に仕事がしやすいタイプの方だったんですが、

現実的な世界観としては、僕は仕事を断らなくてはいけない訳です。そして高い確率で「なぜですか?」って半ギレで聞かれる流れになると思われるので、そこからうまいこと説明して、すべてを丸く収めるっていうのがこの前発生したミッションでした。

「規約ですので」
で済ます事も出来るけれど、
それが大人のやることで良いのか?いや良くない。
「納得はすべてに優先するぜ!でないとオレは前へ進めねえ!未来への道も探す事が出来ねえ!」ってジャイロツェペリも言ってたし。

ここは僕(38歳)の大人代表としてのオトナ力⭐が試されるぜって事で、頑張って説明してみた。

僕のアプローチとしては、
・ビジネスには良くも悪くも『人を利用する』という要素があるという事
・大人と子供だと、↑の面での潜在的な不公平さがある事

このロジックを中心に展開していこうという作戦にしました。あと、できれば、なるべく説教臭くならないようにしたい。。。

・・・
・・・
・・・

予想通り食い下がるクライアント。なぜ、まだ小学生だからという理由だけで、手のひらを返されたように、こんな扱いを受けるのか。差別ではないのか。私は正直に年齢を言っただけなのに!

いやいや、本当それ、ほんそれよ。僕も君の立場だったら、納得いかないさ。「納得は誇り」ってジャイロツェペリも言ってたよな。でも、僕は請ける訳にはいかないんだ。なぜなら・・・

・・・
・・・
・・・

という事で、上記の理論を展開して、説得を試みた。その子、タイピングがめちゃくちゃ速くて、オレも遅い方じゃないと思うんだけど、ログが流れるスピードが半端なかった。それが10分ほど続いた。

こちらの意図がどのくらい伝わったかはわからないけれど、一応は納得してもらって、あと最後にその子のお母さんとチャットさせてもらって、私こうゆうモノで娘さんとこうゆう経緯がございました的な報告をして、自身の保身を担保するというのもちゃっかりやって、正式に依頼キャンセルを頂いたというお話。

うーん、もっと違うアプローチの仕方もあったかなぁと思いつつ、通ってる飲み屋で周りの人に聞いてみました。そしたら、お、それわかりやすいかも!っていうのが一個あって、

君はまだ未成年だ。未成年は法律的な能力がないので、多くの事を自身で決定する事が出来ない。例え君がどんなに優秀な人間だったとしても、これを何とかしようとしたら、法律を変えるか、20歳になるのを待つか、保護者に頼んで、間に入ってもらうしかない。そして僕は、第三者がモヤっと権利者として存在している状況では、仕事を請ける事は出来ない。

↑のアプローチの良い所は、最終的に
I DON'T DO THIS
とハッキリ締められる所だね。男らしいっていう表現が適切かどうかはわからないけれど、潔くて好きです。

皆さんだったらどう言いますか?

いいなと思ったら応援しよう!