生活期からみた回復期の装具について 5
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jspo/33/3/33_151/_pdf/-char/ja
装具が完成し退院した後のことも考えていかなければなりません。
まず、退院した後、リハビリテーションを行わないなど、専門職がいない場面では個人の判断が必要になります。
そこで、自己判断により使用を中止したりして歩容の乱れが生じてしまうなど問題が生活期であるようです。また、退院後の使用率が低いって報告もあります。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/cjpt/2016/0/2016_0840/_pdf/-char/ja
回復期としては装具を渡すだけでなく、その後のフォローも考えなければなりません。退院直前に作ることは、その後のことを伝えられていない可能性も高くなります。
施設においても考えていく必要があります。生活期での装具作製は制度上遅れてしまうことが多いようです。装具が無い間に立位や歩行訓練が行えず、機能低下が生じてしまいADL、QOLの低下が生じることは防いでいかなけれなりません。
回復期での作製が遅れてしまい、装着などの指導が行えていないと、一人で着脱が行えないまま退院となることもあると思います。どこの施設もマンパワーの問題はありますので、患者さんは装具着用のためのコールを押すのに躊躇してしまうこともあるようです。また、装具士が常に出入りしているとは限らないので連携の問題も出てきます。そのため、回復期での装具作製後の着脱訓練も非常に大切になってきます。
デイサービスやデイケアにおいても、十分に装具へのアプローチが出来ない場合も多いとのことです。これは、十分なリハビリテーションの時間を確保出来ない。いつどこで作製した装具かわからない。装具会社の出入りがない。などの問題が考えられると思います。連携は重要となってきますが、装具ノートを利用して、いつどこで装具を作ったかなどを記録しておく流れも起こっています。
続く