脳血管障害による片麻痺への下肢装具による実用的アプローチ

脳血管障害による片麻痺への下肢装具による実用的アプローチ

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なかなか興味を惹かれるタイトルだと思いませんか?

2019年の最新な論文です。

福岡の大牟田天領病院の渡邉英夫先生の論文です。九州は装具に力を入れている病院が多いんです。山梨はまだまだ弱いと思われますので、ぜひ全国に誇れるだけの力をつけていければと思いっています。

こちらの病院では長下肢装具だけでなく、短下肢装具+膝装具などで膝の安定性を図っています。

膝装具もさまざまなタイプがあり、膝にある程度の可動性を持たせることも行っているようです。

膝装具だけでは不十分な場合は股装具も使用しているようですね。重度の麻痺の人には使ってみたいですね。

メリットとしては膝装具は備品だとしたら値段が安くおさえらます。つけ外しも始めから分かれていれば簡単ですし、病棟では短下肢を使ってもらうなどの選択肢が広がります。

おそらく長下肢装具よりは支持性は劣ると思いますが、メリットもあると思います。

また、フローチャートを作り、経験の浅いセラピストでも適切に選定が出来るようにしているようです。

このようなものがあると初めて装具を使う人でも何から評価すればいいか判断しやすいですよね。


こちらの病院では発症後1ヶ月を過ぎたところで、作製することが多いとの事です。

金銭的な負担も考えて1つの装具でまかなえるようにしているとのことです。(長早期に作製する病院は退院前に2つ目を作ることもあります。)予後予測が重要になってきますね。

ちなみに金銭的な問題ですが、早く装具を作ることで在院日数も減り、金銭的負担も減るという論文もありますので、どちらが金銭的負担が少ないかの判断は難しいところですが、、、

備品の膝装具などが充実していれば、早めに短下肢装具だけ作製して、膝装具は備品のものを使い、長下肢装具様にして訓練するなんて方法も可能ですよね。

また、ハイブリット装具といって、大腿は金属支柱、下腿はプラスティックの長下肢装具を作製することもあるようです。

大腿部が外れれば、プラスティック短下肢装具で使用できるようになります。

まだまだ装具はアイデア次第で可能性を秘めていますよね。

多様性のある作製を目指していきたいです。

早く作る人もいれば遅く作る人もいる。その人にあった作り方を各個人が考えて欲しいですね。

退院前に作るのが当たり前ではありませんのでね。

広い視野を持っていきたいと思いました。


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