装具使用による前脛骨筋の機能低下
装具使用による前脛骨筋の機能低下
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/m/pubmed/10471436/#fft
装具を使用することはポジティブな事ばかりではありません。
短下肢装具の研究では、歩行速度や歩幅、バランス、エネルギー効率などの改善がエビデンスとして示されていますが、マイナスな面もあることも知らなければなりません。
こちらの研究では、装具を使用することで前脛骨筋の活動が低下したとしています。
装具を使用する人は前脛骨筋の機能低下や下腿三頭筋の緊張亢進などが問題となることが多いので、前脛骨筋の筋活動が低下すると装具無しでは歩けなくなってしまう可能性があります。
装具離脱が難しくなり、長期的な使用になってしまうかもしれません。
この様に装具の使用もマイナス面があります。
しかし、歩行時間、距離の延長なども図れるので廃用の予防には装具を使用しても歩く方がメリットがある場合も考えられます。
また、GSDなどでは逆に前脛骨筋の活動が上がったとの報告もあるため、装具=前脛骨筋機能低下と考えるのも間違いかもしれません。
一つの評価ではなく、総額的な判断が求められると考えています。また、その人にあった優先順位がありますので、エビデンスだけではなく、オーダーメイドのプログラムが必要ではあると思います。