二木の予後予測
二木の予後予測
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjrm1964/19/4/19_4_201/_pdf/-char/ja
1980年代に初めて脳卒中の早期の自立度予測を発表しました。これが、今日の予後予測の礎となって、現在でも使用されています。
30年以上も前の論文になりますので、現在と変化している点もあると思われます。その点は注意が必要です。
概要は
・入院時の起居、移乗動作が全介助でもBRSがⅣ〜Ⅵの患者は最終的に歩行が自立する。
・入院時全介助でBRSⅠ〜Ⅱでも59歳以下の壮年者では最終的に歩行が自立する。
・入院時全介助でBRSⅠ〜Ⅱで80歳以上の高齢者では最終的にも自立歩行不可に止まる。
としています。
年齢は相関が強く、80歳以上では35.7%に止まっています。
阻害因子として、再発作、痴呆、夜間せん妄、深部知覚検査不能の4因子がP<0.01となっています。
その後、予後予測はどんどんと発展しております。一つの機能を見ただけでは予後予測は不十分でありますが、逆に増やしすぎても正確性が下がるとしています。
正確性が問題となっていますが、脳卒中はそれだけ複雑な要素がからみあっているということがわかります。
全体像を掴み、どの機能から予後を予測すべきか?そんな能力も必要となってきます。