CPGから脳卒中片麻痺患者への歩行を考える
CPGから脳卒中片麻痺患者への歩行を考える
Central Pattern Generator(CPG)
って聞いたことありますよね。聞いたことあるけど、どうすればいいの?って人もいるかもしれません。
歴史を少し振り返ります。
これは除脳ネコの実験からはじまります。
脳幹上部のところで脳が切られたネコ。つまり大脳皮質からの指令が脊髄を通って筋肉に伝わらない状態です。
通常であれば歩けない状態。しかしトレッドミルに乗せると歩けたとのことです。
この実験により、大脳以下のレベルでも動作は可能なのでは?って考えられるようになったようです。
その後、ヒトにおいても同様の効果があるか議論になったようですが、完全脊損患者においても同様の効果がみられ、CPGの存在が明らかになっていったようです。
CPGは「感覚入力や上位中枢からの指令なしに周期的な運動パターンが生じる神経回路網」と定義されています。
(実際は感覚入力は大事みたいです。)
これがあるために歩行はリズムカルで、無意識のうちに、省エネで可能となっているようです。
脳卒中片麻痺患者においては随意的な運動が行えない方もいます。
そのためこのCPGを活用して回復を促すことが有効だという考えが出てきました。
「ヒトの歩行運動は複雑で、多数の筋が協調して活動する必要があります。」
脳卒中患者には難しいわけです。CPGで意識しないで歩けたら効果的ですよね。
「CPGは運動出力の発現という直接的な役割だけでなく、歩行動作に関する詳細な運動指令を個々の効果器に逐一与えなくても良いという点で、高位中枢の労力を緩和させる重要な機能的役割を持っていると考えられています。」
無意識で歩けるから神経疲労も少ないって事ですね。
ではCPGを上手く活用するためにはどうすればいいのか?
続く。
参考文献
http://www.rehab.go.jp/kiyou/japanese/30th/30-03.pdf