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インバウンドと評価経済社会

11月23日(土)晴れ

仕事で大阪に来ている。

ここ数年、関西に来ることが増えたんだけど、来るたびに外国人旅行者の多さに驚かされる。観光スポットだけでなく、街を歩いていても外国人旅行者と思われる方々を頻繁に見かける。

大阪だと道頓堀は完全に外国人の自撮りスポットのようになっていて、半年前くらいに行った京都の清水寺近くの通りはまるでバブル時代の原宿のような混みようだった。

関西はまさにインバウンドの勝ち組だなと思う一方、外国人旅行者増加による混雑やトラブル、地元住民の不満の高まりはどこもコインの表裏だ。特に京都のような観光地は風情が売りだったりするので、あそこまで人が多いと、がっかりする人も多いだろう。

そして最近こんな記事があった。

京都で新規の宿泊施設を規制する方針らしい。

ここ数年、インバウンドが盛り上がったけれど、そろそろ情勢は折り返し地点を過ぎたように見える。京都のみならず、世界中で有名な観光地はドアを閉め始めているし、アムステルダムのように「もうこれ以上観光客はいらない」と公式に発表する街も増えてくるに違いない。

ただもちろんインバウンドの経済効果は捨てたくないので、これからは観光者を選ぶようになるだろう。その場合、もし僕が観光地側の人間なら、来てほしいのはお金をたくさん使ってくれる人と、マナーがいい人だろうね。

なので、ものをいうのはその人の持つ資金力、そしてこれから可視化されるようになるであろう「評価」なんじゃないかと推測してる。この両輪がうまく回っている人はどこからも歓迎されるが、そのどちらもない人は様々な場所で冷遇される、もしくは入れてもらえなくなってしまうかもしれない。

客がサービスを選ぶように、客もサービスする側から選ばれる、そんな評価経済社会の前触れを、観光客であふれる大阪城のスタバでコーヒーを飲みながら感じている。武力戦国時代からマネー戦国時代、そして評価戦国時代へ。秀吉の時代が遠くすぎても、やはり僕らは競争をやめられない。

ちなみに関西では、おそらく今まで英語とは縁がなかったであろう駅員から蕎麦屋の店員まで、旅行客相手に一生懸命たどたどしい英語でコミュニケーションをとっていて、東京よりもよっぽどグローバル化してるなと思わずにはいられない。

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