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学びの本質は、スターの背中を追い続けること

昼頃起きたら、鳥山明死去のニュースが…。

リアルタイムのドラゴンボール世代、そしてマンガ家を目指していた自分にとって、鳥山さんは最も影響を受けた人物だ。ゆえに彼の早すぎる訃報は、心底残念でならない。

ただだからといって、あまり湿っぽい話はしたくないんだよねぇ…。

「鳥山先生のおかげで今の自分がいます!(キリ)」みたいなことも言いたくない。なぜなら鳥山さんがそういう熱量の高い話をされるのは、お好きじゃなさそうなので…。

鳥山さんにとって、世間の名声よりも、家で静かにプラモとかを作ってるほうがはるかに重要な、そんな純粋な趣味人なんじゃないかと、勝手に推測している。漫画界のスーパースターなのに、世界が認める大巨匠なのに、ここまで表舞台に出てこなかった人もめずらしいのではないだろうか。

どの分野の人であれ、売れたり有名になったりした瞬間に、仕事や人生について語り始めたり、周りもそんな成功者の言葉をありがたがる風潮があるけれども、鳥山さんはそんなものとは無縁な方であった。

それでも彼に影響を受けた漫画家やクリエイターが後を絶たたないのを見ると、やはり重要なのは、当人の言葉といった「表面」ではなく、当人が辿ってきた道、残してきた作品という「背中」なんだなぁと思う。

僕もその例に漏れず、鳥山明の背中を追い続けた過程こそが、自分にとって大いなる学びであったことは間違いない。「先生」とはよくいったもので、やはり「先に生まれた」人、先を走っている人を追いかけることが、学びの本質なのではないだろうか。

鳥山明の筆遣い、色使いを真似し、彼の使っている道具を探し出しては、使い方もわからないまま手を動かしていた少年時代の日々は、いい思い出であるとともに、今の技術的なベースでもある。

訃報を聞いた時は、一度でいいから鳥山さんにお会いしてみたかったと思ったけれども、彼の背中からは十分いろんなものをいただけたので、ここで感謝申し上げたい。

そしてこれからも、鳥山明ワールドに憧れ、スターの背中を追い続ける日々は終わらないであろう。

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