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なでしこジャパン打倒「アメリカ」ーオリンピックの歴史、「アメリカの敗戦歴」から学ぶ。
恐れてたことが起こってしまった。「なでしこジャパン」の次の相手は、やっぱり「アメリカ」だった。日本は、何のシミュレーションもいらない、きれいな勝ち上がり方だった。
それにまして、怖いのは「アメリカ」はやっぱり強いと言うことである。勝点9、得失点差7は、ここ5大会で、前回大会のスウェーデンに並ぶ最高の記録である。
まだ、ピッチにも立っていないのだから、前向きな話をしたい。これまで、「アメリカ」とは絶対当たるなという記事を書いてきたが、それは、すっぱり忘れよう。気になる方は、私の下の記事を読んで頂きたい。
オリンピック女子サッカーの歴史を調べていて、「データ」上、気になったことがある。それは、決勝トーナメント1回戦における延長戦、PK戦が増えているということである。
過去3大会を遡ると、延長戦にいったのは4戦中、2012年が0戦,2016年が2戦,2020年が3戦と増えている。これは、「世界の女子サッカーの底上げがされた」、と考えて良いだろう。その中には、もちろん、我らが「なでしこジャパン」も入るだろう。
そこで、「アメリカ」はどうか?そう、過去5大会で、3大会延長戦まで行っている。そして、過去5大会で、唯一1回戦で負けたのが2016年のリオ五輪。
スウェーデンに1−1の末、PK戦で敗れている。
このときのアメリカは、グループリーグ1位のチームであった。それに対して、スウェーデンは、いわゆるグループ3位の中の2位のチームで、勝点4、得失点差もー3でぎりぎり決勝トーナメント進出を果たしたチームであった。
また、記憶に新しいのが、昨年のワールドカップであろう。アメリカは、PK戦の末、またもやスウェーデンにトーナメント1回戦で負けている。
スウェーデンの戦い方を真似しろと言っても、体格がまるで違うのであのようなサッカーはできないだろう。しかし、スウェーデン・サッカーに何かのヒントがあるに違いない。
私は、戦術について疎いので、スウェーデン・サッカーを分析できない。
しかし、唯一言えるのが、①近年の女子サッカーの実力は、肉薄しているので、延長戦までいけるかもしれない、②アメリカは、5大会中3大会、延長戦まで行っている。②アメリカが5大会中負けたのは1回、延長戦+PK戦。ということである。ただし、W杯に比べてアメリカの得点力は増している。いくら、相手が違うとはいえ、総得点4から9は偶然とは言えないだろう。
結果論なのは承知しているが、日本はPK戦の練習を念入りにしておいた方が良い。PK戦に至るまでの経緯は、シュミレーションできない。一つ言えるのが、120分の試合と考えて、ペース配分をしよう。ということである。
これは、男子ではあるが、カタールワールドカップ1回戦で我々がクロアチアから、学んだことではないか。クロアチアは、延長になるまで4枚の交代枠を残していた。それに対して、日本は1枚しか残しておらず、PK戦に至ったときには、既に疲れ果てていた。
戦術や選手交代等、難しいことが満載で、選手と監督に任せるしかない。
私は、サッカーをデータ分析の観点からしか語れないが、サッカーとは、100回の攻撃をして、成功するのは、1%から2%である。統計学で言えば誤差の範囲である。そうであるならば、相手の100回の攻撃を90回に減らすのが、一番計算できるやり方である。これは、私の持論であるが。
そして、べた引きしてブロックを作って、「クリア」する守備もあるが、「クリア」は結局、自らの攻撃権を減らし、相手の攻撃権を増やしていることになる。「クリア」することを考えず、「なでしこ」らしく、難しい局面でもパスを回して欲しい。
以上が、私なりの「分析」である。ちなみに、ブックメイカーのオッズは、アメリカ勝1.7倍、延長4.0倍、日本勝4.75倍である。何とか、この困難なミッションを成し遂げてほしい。