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サッカーを学ぶ

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サッカーについて考察しております。主に統計的手法。そして、法学・社会学的手法を用いております。また、ゲーム理論を用いた分析もいずれは行いたいと思います。
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#なでしこジャパン

やはり「アメリカ」だった。オリンピック女子サッカー優勝ー日本代表の延長戦の戦略を問う。

やはり「アメリカ」だった。オリンピック女子サッカー優勝ー日本代表の延長戦の戦略を問う。

やはり、アメリカが優勝した。私は、下の記事で90%くらいと言っていたが、実は99%アメリカが優勝すると考えていた。

何もバカ正直に上の表を見て予想していたわけではなく、ここに「アメリカ女子サッカー界」の「カルチャー」を見たからである。「カルチャー」という言葉は日本語に訳しにくい。なので、私は、以下のように説明している。

アメリカのスポーツ界では、しばしば、強いチームを指して、"They are

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「なでしこ」 なぜ勝てなかったのか?オリンピック女子サッカーを分析する。

「なでしこ」 なぜ勝てなかったのか?オリンピック女子サッカーを分析する。

私は、下記記事で、
①オリンピック女子サッカーの決勝トーナメント1回戦で延長戦に進む試合が増えていること、
②アメリカの女子代表は、1回戦に過去5大会中3大会で引き分けていること、
③1回戦に唯一負けたのが2016年リオ五輪、スウェーデン戦の延長・PK戦であること
を指摘した。

ここでは、それを検証してみよう。そして、私なりの意見を寄せたい。

まず、①であるが、そのトレンドは維持されたままであ

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アメリカは「なでしこ」の攻撃力を恐れている。ーアメリカの報道を読む

アメリカは「なでしこ」の攻撃力を恐れている。ーアメリカの報道を読む

アメリカの報道を読むと、アメリカは守備に関して、自信を持っていないようである。絶対的な守備の選手を二人欠くためだ。

まず、守備的ミッドフィルダー (defensive midfielder) の”Sam Coffey”が累積警告で出場停止、そしてセンターバックの "Tierna Davidson"がケガで出場が不透明であるためだ。

その裏返しで、「なでしこ」の攻撃力を恐れている。特に、トランジ

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なでしこジャパン打倒「アメリカ」ーオリンピックの歴史、「アメリカの敗戦歴」から学ぶ。

なでしこジャパン打倒「アメリカ」ーオリンピックの歴史、「アメリカの敗戦歴」から学ぶ。

恐れてたことが起こってしまった。「なでしこジャパン」の次の相手は、やっぱり「アメリカ」だった。日本は、何のシミュレーションもいらない、きれいな勝ち上がり方だった。

それにまして、怖いのは「アメリカ」はやっぱり強いと言うことである。勝点9、得失点差7は、ここ5大会で、前回大会のスウェーデンに並ぶ最高の記録である。

まだ、ピッチにも立っていないのだから、前向きな話をしたい。これまで、「アメリカ」と

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「なでしこ負けた」場合のシミュレーションー3位通過できるか。

「なでしこ負けた」場合のシミュレーションー3位通過できるか。

上記に、アメリカ戦の分析も書きましたので、ぜひ読んでください。

前回は、なでしこがナイジェリア戦を勝つ、引分ける場合をシュミレーションした。メディアでも報じられているように、引き分け以上で予選突破が決まる。上図の左半分である。

今日は、日本が負けた場合に予選突破できるかをシミュレーションしたい。上の図の右側である。

以下ややこしい議論になるので、ざっくり言うと、ナイジェリア戦1点差の負けなら

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「なでしこ」予選突破全シナリオー2位なら3位で突破せよ。アメリカとは絶対当たるな。

「なでしこ」予選突破全シナリオー2位なら3位で突破せよ。アメリカとは絶対当たるな。

上記がなでしこジャパン、第3戦シミュレーションである。カッコ内は、それぞれの最終的勝点である。勝点の並びは、(スペイン、日本、ブラジル、ナイジェリア)である。報道されているように、日本は引分以上なら決勝トーナメント進出が決まる。この図の左上が、日本が勝った場合、左下が引分場合、右上が負けた場合である。

以下、この記事を読むに当たっては、上の記事を読んでもらい、アメリカ代表が、圧倒的に強いという事

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アメリカとは絶対当たるな。ーなでしこの葛藤、2位ではなく、3位通過を狙うべきだ。1位でも良いが。

アメリカとは絶対当たるな。ーなでしこの葛藤、2位ではなく、3位通過を狙うべきだ。1位でも良いが。

なぜ、2位通過はダメか。単純である。2位通過をすると、おそらく、B組1位のアメリカと当たるからである。下の表を見てほしい。これが、何の表か分かるだろうか。

分かった人は、すごい。そう、アメリカ女子サッカー代表のワールドカップ、オリンピックでの成績である。そして、瞠目すべきは、

アメリカは、ワールドカップで優勝できなかった、次の年のオリンピックでは、必ず優勝しているのである。

それを今年に当て

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