感情モデルと心理学の位置づけ
「感情モデル」で画像検索をすると初めに目につくのがプルチックの感情の輪であろう。
この輪には感情の次元が分類され、その強度が示され、そして円環の順序に並んでいるように見える。
よく見ると、各次元の位置関係には相関があるようで、実は曖昧な順序になっている。
ラッセルの円環モデルはプルチックのモデルを追うようなタイミングで発表されているが、実は数学的、工学的アプローチがなされており、有意な相関を示すマトリックスとなっている。
この違いは、ラッセルの円環が数学的、工学的(統計的)に作り上げられた結果として生じているらしい。
日本において感情は心理学で扱われるようであるが(私は文学と広告しか学んでいない門外漢だが)、この心理学は(雑な言い方だが)文系に分類され、人文的なアプローチがされがちであるそうだ。
しかしながら欧米では心理学は理系に分類され、数学的、工学的(統計的)に研究されているとのこと(大倉先生談)である。
ラッセルの円環モデルは、理屈を図案化したものではなく、対象者の感覚的な回答を注意深く整理してマトリックスを作り上げたものであり、これは良く読まずに思い込んでいた事とはかなり異なっていた。