全日本シニアを終えて
待ちに待ったシニア大会も終わって一区切りもしたところで振り返りをしていきたいと思います。
めっちゃ唐突ですがPDCAサイクルってあなたは知っていますか?
生産性や作業効率を上げるために推奨されている結構有名なサイクルなので知っている人も多いかもですね。
plan(計画) do(実行) check(評価) act(改善)
ありきたりかもしれないけど、このサイクルはめっちゃ良いと思います。
今回はそのcheckの部分も兼ねてやりたいと思います。
今回の記事を読めば以下のことがわかります。
・会場練習の時のこと
・試合中や演技中に考えていたこと
・試合を終わってみて思うこと
体操ファンの人や会場に来れなかった人、大学生や高校生が読んで楽しいと思えるような記事にしたいと思います。
試合の日までの会場練習
試合が22日火曜日にあって、僕ら徳洲会は金曜日に出発して、土曜日の朝から会場練習をしました。
最初に会場に着いてアップをしている時からちょっとソワソワしていました笑
いや、試合まであと4日あるのに緊張するの早すぎやろ!
違うんです笑
別に緊張してたわけじゃなくて、興奮というか、武者震いというかそんな感じのやつです!
だって考えて見てください。僕ら体操選手って試合で人に見られて演技して初めて競技しているようなものです。それなのに1年以上その場がなかったんですから、楽しみにもなりますよ!
田中和仁さんにも「至希もう緊張してるん!」って言われました笑
でも興奮してるな、ソワソワしてるな。って自分で認識できていたので、あまり問題はないと思っていました。
その会場に入って1日目の土曜日に本会場での1本up1本通しを行いました。
試合の時も会場練習が30分しかないことをふまえると、もしかしたら3分upの1本しか本会場の器具を触れないと思ったので、同じシュチュエーションで1度通してみたかったのです。
その日は試合と同じくらい緊張感を入れて臨みました。
試合のリハーサルですね。そこで出てきた情報こそ、試合の時に出やすい失敗だったり、器具の変化に対応できていない箇所だったりするのです。
ちなみに僕は会場練習がめっちゃ苦手です笑
特に「鞍馬」「跳馬」「平行棒」がだいたい今までの経験上苦労しています。
跳馬なんかいつもユルチェンコ2回ひねりでこけるくらいでオッケーと思っています。
試合まで1本も立たないまま本番に行くことがほとんどです。
でも試合で失敗したことは高校2年生の国体以降1度もありません。
だから大丈夫でしょって思ってます。
しかし、やっている技がたかがユルチェンコ2回なので、今後シューヘルトとかを跳んでいくのにそんな考えじゃあかんやろってこともあり、会場練習からちゃんと跳べるようにしようと思うようになりました。
今回の会場練習でいうとつり輪の伸身サルトでこけたところ以外ではミスなくいけました。
これは大きな収穫でした!
それを次の日の日曜日で着地の部分だったり、鞍馬の微妙なズレだったり、不安要素のコールマンなどの修正を行い、月曜日はストレッチと軽い運動を1時間半ほど行って試合に臨みました。
試合に臨む準備の中でポイントとなるのが
・疲労を残さない
・不安要素を取り除く
大きく分けてこの2つなんじゃないかなって思います。
今回僕はどちらもクリアできたなーと思いました。
試合当日
僕は2班だったので試合が12時半スタートでした。
いつもと同じ流れで試合に向かいたかったので2部練をすることにしました。
スケジュールはざっくりこんな感じです。
前日 22時就寝
当日 5時半起床
6時半までストレッチ
15分間朝食
7時半まで倒立やチューブひっぱたり
8時〜45分まで会場でトレーニングと種目の確認
一度ホテルに帰って15分の仮眠とシャワー
10時半から会場でup
11時からサブ会場で器具のupをして12時半から試合でした。
僕の中で仮眠ってめちゃくちゃ重要なんですよね。
僕は鉄棒からスタートで1番手でした。
ちなみに僕の班編成が少し変わっていて、ゆかと鞍馬も1番手でした。
鉄棒の3分アップはコールマンだけやって10秒くらいでおりてきて、あとは息を整えるのとイメージトレーニングです。
僕が練習段階で不安が少し残っていたのがこのコールマンと鞍馬のウゴニアンでした。特に最初の種目の鉄棒で落下したらめちゃくちゃ嫌じゃないですか。
試技会で1度コールマンで3回落ちるっていうことをしてしまって怖かったんです。
3分が経ち、アナウンスが流れ、さぁ自分の番がきた。いくぞ!って思ったその時
審判の様子がおかしい。
何やら機械の故障で始められないっぽい。
え、いついけばいいん?
そう思いました。すかさず和仁さんが審判に確認してくれて、少し時間がかかるから準備し直すことに。
そんな時でも慌てない。自分のペースを崩さない。休める時間ができたと思って、自分の体に意識を集中させる。
機会は直らないみたいなのでそのまま行くことに、、
鉄棒の前で審判に手を挙げる。
あぁこの景色をいつもイメージしながら練習していたな。
身体中血液が走り回って熱くなっている。
今本当に楽しいな。
演技行く前はこんな気持ちでした。
最初の技のツォオリミンを成功させ、問題のコールマン。練習でやってきたことを信じて、あてや抜き、空中での体の操作などポイントを意識して、そのイメージに体がついてくるようにして行う。
ちょっと近ずいてけど、もてた!!
そのままおり技も立って上々の出だし。
待っている時は他の人の演技も本当は気になるけど、次の自分の種目に集中。
目をつぶって深呼吸。4秒吸って2秒とめて8秒かけてゆっくり吐く。
ゆかは不安な種目ではないのでいつも通りを意識して乗り切った。
問題の鞍馬。
3分アップの時に落ちる自分の姿がよぎって思わず1人で笑ってしまった。
自分で自分をこういう時に落ちるやつと思っていれば本当にその通りになる。
だからこそ、弱気な自分を蹴飛ばして、自分に問いかける。
やることはやってきただろう?
これで落ちても悔いはないと思える準備を練習段階で詰めていた。
落ちる時は落ちるんやから思い切っていこう。そう思えたことが大きいと思う。
鞍馬をやっている時は終始肩が振られて落ちそうだった。
10技中6箇所くらい落ちそうな部分はあった。
それでもなんとか耐えて、最後まで行くことができた。
そんな中のつり輪。upで力技を仕掛けた時に違和感があった。
あれ、力の入りが悪い。
ここでミスるなんてありえないぞ!
集中しろ!
と自分に檄をとばす。
本番、つり輪にしがみついている時も嫌な予感。
冒頭のアザリアン。力が入らず、片方の肩が返らなかった。
なんとかおりまでいったものの、技が不認定で点数もいつもよりだいぶ低い。
普通に悔しかった。
それでも次の種目はやってくる。
そこはスパッと気持ちを切り替える。
そういう練習もしてきた。
自分は失敗したあとは体の動きが鈍くなる。
脳のアドレナリンとかの分泌量が減っているのだと思う。
だからこそそういう時は自分が思っているよりも体を強く動かすことを意識する。
跳馬もいつも通りクリア。
最後の平行棒。
最後まで気をぬかずにやりきる。
それだけを意識して、演技を行なった。
そして最後の着地まで行い、僕の全日本シニアは終わった。
試合を振り返ってみて
演技全体を通して、つり輪でごちゃついたが、そこを除けば大過失なく演技できた。点数的には79.3で37位だから目標にしていたところには届かなかったが割と自分の演技を出せたので気持ちは前に向いている。
つり輪のミスもいつも出ていないところだが、僕は普段つり輪のトレーニング量が多いわけではないし、そういうところからきたミスなんだなと感じた。
久々の試合超楽しかった。
この感じをあと何回味わえるんだろう。
もっと大きな試合だとどういう気持ちになるんだろう。
そういう感情が湧き上がってくる。
同い年のライバルたちにも勝ちたい!
競技者としてはまだまだ上がいるけど、一つずつ階段を登って行こうと思えた試合でした!!
最後に応援してくださった皆さんありがとうございました!
これからも中谷至希の挑戦は続くのでまた応援してくださるとすごい嬉しいです!
それではまた!
自分のnoteを見て何か思ったこととかあれば気軽にコメントしていただけるとめっちゃ嬉しいです!またインスタグラムやツイッターもやっているのでそちらで連絡くれても大丈夫です!それでは次回の更新も楽しみにしていて下さい!