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「プライベートの振り返り」を試してみて

今日は、「プライベートの生活をより気持ちよくする方法」について常々考えていることを書きます。

僕は仕事でシステム開発に携わっているのですが、その業務の中で心から感心させられたフレームワークに、「スクラム」というものがあります。

これは「アジャイル開発」という開発手法で用いられるフレームワークの1つです。日本の開発現場ではでは古くからの「ウォーターフォール開発」が好まれがちで、スクラムはまだ普及途上ですが、いずれ主流になってくると言われています。

スクラムの三本柱

僕が業務でスクラムを始めたとき、今までの開発とは違う、とても大きな効果を感じました。プロダクト価値の向上もそうですが、驚いたのは自身の精神的なストレスが大きく軽減されたことです。

それは、スクラムの三本柱と呼ばれる「透明性」「検査」「適応」がもたらしたものです。言葉が堅苦しいですが、超ざっくり書くとこんな感じ。

透明性:プロダクトやチーム状況などを見える化し、チーム全員がすぐ把握できるようになっていること。
検査:プロダクトやチームの振る舞いなどを細かい間隔でレビューし、課題があればすぐ検知すること。
適応:課題に応じて調整や改善を検討し、アクションを取り続けること。

で、この「検査」や「適応」の一部を効率的に実現するためのプロセスの中に「振り返り」というものがあります。これが精神面でとても効果的だったため、プライベートでも使えるのでは?と考えました。

「振り返り」の大きな効果

よく1〜2週単位で行われるこの「振り返り」というイベントでは、有名なフレームワーク「KPT」が用いられることが多く、3色の付箋を使って

Keep(良かったこと)
Problem(課題)
Try(課題に対する改善策)

の3つをチーム全員が包み隠さず書き出します。

ここで僕が素晴らしいと思った点の1つが、「良かったこと」をはっきり言い合えること。普通に生活していて「今週はこれがうまくいったよ!」とか「あなたのここ良かったね!」なんて感想を伝え合うのは、やや照れくさく抵抗があります。

試してみるとわかるのですが、自分たちの良かったことを改めて振り返ったり、お互いの感謝を伝え合ったりするのは、結構気持ちいいものです。まさに「Keep」の文字通り、「また頑張ろうかな」と思えるようになります。

2つ目が、「不安や不満」を遠慮せず伝えられること。これも1つ目と同様ですが、日々の生活では、ストレスになっている不満や、抱えている不安などを語り合うことはなかなかありません。(他人への愚痴はあるかもしれませんが)

ですが、「Problemを必ず出さないといけない」という制約と、「お互いに本音で話すべきである」という条件が整った場であれば、普段抱えているモヤモヤも、素直に言えるようになります。そして、それに対するTryをチームで考えることができるので、明確に改善することができます。

そして何より、スクラムではこの振り返りを短いスパンで定期的に行います。これが重要で、課題が改善され続けていることが身にしみて実感できます。こうした「オープンな気持ちよさ」と「常に改善し続けているのを感じられる安心感」はとても良い効果だと、いつも感じています。

プライベートへの適用

そこで、試しに家族と「みんなが今日頑張ったこと」を寝る前に軽く話すというのをやってみました。5歳の娘は最初「何それ」みたいな反応でしたが、数日後には「今日頑張ったことの発表会しよう!」と自分から言ってくるほど気に入っていました。

1番面白いなと思ったのは、幼稚園の劇の話。娘が「今日の劇で私が頑張ったことは何でしょう?」というクイズを出してきたのですが、その正解が「正面を向いて演じられたこと」だったんです。

娘は、1年前の劇では恥ずかしがってほとんど正面を向いていませんでした。そのときの動画を後から見たりして、自分が横を向いていることを自ら課題と捉え、さらに今年の劇で「正面を向いて演じる」という改善をしていたんです。

このような、頑張ることで改善できた経験、そしてそれを言葉にして伝える体験は、凄くいいなと。たとえ小さな変化でも、こういうものの積み重ねは、いずれ大きな力になりますし、聞いている方も楽しいです。

Keep以外にも、夫婦間や自分自身だけでもProblemを感じることがある場合は、たまには振り返る場を設けてみると、生活がより気持ちよく、改善していくと思います。

なんてことを、さっき免疫力改善のためのR-1ヨーグルトを飲みながら考えていました。

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