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天使の話(第4話) 怒りの天使アン
ここまで話したら、やっぱり怒りの天使のアンについても話さないとならないね。この天使は前に話したように固体なんだけど、すごく角張っていて、しかも大きくなるほど先端が細く尖ってきて、最後はちょっと触るだけで怪我しちゃうほどなんだ。でもね、それはアンも同じことで、その細くなった部分がその時に折れちゃうんだって。その痛みってとても強くって、しかもその折れた針みたいに尖ったものが、心に刺さることがある。そして前に話したように、心の中にはサドを溜める入れ物があるんだけど、それに孔を空けちゃうんだ。だから、アンが周りにいっぱいいる人って良く涙を流すでしょ。それはね、サドがその孔からこぼれ出て、目から涙として流れ出ちゃうからなんだ。そしてもっと悪いことは、サドが心の入れ物の中に長く留まることできないから、どんなに心が温かい人でも、サドを温める時間が少な過ぎて、ジェニーに変えることができないことなんだ。そしてジェニーがいないから、周りにいる人を傷つける。傷つけられた人も心に孔が空いちゃうからジェニーを創れなくなる。そんな風に自分も周りの人もアンでいっぱいにしちゃうんだ。そんな時どうすれば良いんだろうね。