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「フット・イン・ザ・ドア」で誰でも交渉上手
みなさん、こんばんは。
いつも読んでいただきありがとうございます。
今日も仕事×行動経済学で、交渉上手になって仕事を一気に推し進める可能性のある「フット・イン・ザ・ドア」をご紹介します。
今日の要点
・相手との交渉は小さな一歩から始めよう
・「フット・イン・ザ・ドア」で仕事・コミュニケーションがうまくいく
1 思ったとおりに相手が動いてくれない
日々の生活には交渉が欠かせません。
仕事では、取引先と交渉をします。
同僚と頼みごと、頼まれごとをするのも交渉です。
このように仕事ではもちろんですが、家族でも交渉はあります。
「あと何分ゲームしていい?」
「洗濯物をたたんでくれない?」
学校現場で考えても、子どもたちをある方向に導くためには、交渉のようなことが必ず必要となります。
例えば、子どもを漢字50問のテストで合格させたいとします。
このとき、「フット・イン・ザ・ドア」を知らない人は、テスト範囲の膨大な量の漢字のプリントを渡し、「テストまでにやっておきなさい!」というでしょう。
言われた子はやらないでしょう!(笑)
さて、「フット・イン・ザ・ドア」理論を知っている人はどのように相手を導いていくのでしょう?
2 交渉は小さな一歩から始めよう
「フット・イン・ザ・ドア」とは、玄関に足先だけちょこっと入れさせてもらうといった意味です。つまり、こちらの望み全部を相手に伝えるのではなく、最初は少しだけ聞いてもらうようにするとよいということです。
漢字テストに合格させるためには、
テスト範囲全ての漢字プリント ではなく 漢字5問だけのプリント
これで、量は少ないながらも「漢字テストに向かってがんばっている」という気持ちになります。
次は 少し経った頃に、漢字10問のプリントを渡します。
すると、「漢字テストに向かってがんばっている」という気持ちの一貫性を保つために、その子はその10問プリントにも取り組みやすくなります。
次も10問プリントを渡すとよいでしょう。気持ちの一貫性を保持するという心の働きとこれまでがんばってきたのにもったいないというよい意味での「埋没コスト」が生まれて、余計に頑張ろうとするようになります。
これを続けていくことで、最終的には、漢字テスト合格という大目標の達成につなげていくことができるのです。
学校の例を挙げましたが、ビジネスの場での交渉も家庭での交渉も小さなところから始めるということが大切です。
3 思った通りに仕事が進み、コミュニケーションが楽しくなる
小さなことから交渉を始める「フット・イン・ザ・ドア」を取り入れることで、自分の思うように相手に動いてもらう可能性が上がります。それによって、次のようなよさがあります。ぜひ、明日から取り入れてみましょう。
〇仕事が回り、成果が上がる。
〇人とコミュニケーションすること自体が楽しくなってくる。
今回の記事が、わずか1ミリでもあなたの助けになっていればうれしいです。
それでは、今回も私の大好きな寅さんのせりふでお別れです。
「夢なんて見てないでぐっすり眠りましょう!」