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へ・き・ち・さ・い・こ・う その2

実はこの新聞では過去においても僻地をたびたび取り上げていた。第16号(昭和63年9月)を読み返してみると、当時実際に過疎地の医療に関わっていた先輩方は”僻地医療の魅力”というよりむしろ“当事者にしかわからない赤裸々な悩み”が滔々と語られていた。「医師が僻地へ来たくない理由」は『子供の教育、豪雪、暗いイメージがあるから』とか、「僻地に居ていやだと感じる時」として『在来の医師の体質、患者の体質、外野がうるさい、交通が不便だ、教えを請う相手が近くにいない』など。あいにく卒後3年目の夢多き頃にその記事を目にした記憶は無く、それはそれで良かったのかもしれない。(つづく)