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[DE Rantau] マレーシア・デジタルノマドビザ取得の備忘録 [#1 申請体験記]

こんにちは。
家族でマレーシア・ペナンで生活しているyosshyです。

私はマレーシアのデジタルノマドビザ「DE Rantau」を取得してリモートワークの仕事をしています。
先日、マレーシアでの生活も2年目に突入しました。

DE Rantauビザの更新も無事に承認されましたので、この機に備忘録として申請~パス取得までの体験を記録してみたいと思います。

あくまで私個人のケースなので、みなさまに当てはまらないこともあると思いますが、これからマレーシアにノマド滞在を検討されている方へ少しでも参考になればという思いで書いています。

私がつまずいたところは出来るだけわかりやすいように書いていたら、かなり長文になってしまいましたが...。
これから実際に申請される方/申請中の方の不安が少しでも解消できたら嬉しいです。




はじめに

DE RantauMDEC(Malaysia Digital Economy Corporation)が発行している長期滞在ビザです。
有効期間は1年間。更新申請が承認されれば、最大2年間滞在可能です。

私はビザエージェント等の代行サービスは利用せず、独力でビザを取得しました。
申請から承認レターを得るまでにかかった期間は2ヶ月半ほどです。
このあと時系列順にまとめていきます。

私の英語力は初級レベルの英文を読める程度で日常会話もほとんどできませんが、申請工程はほとんどWebフォームやメール・書面なので翻訳アプリで十分対応できました。

また、妻や息子たちは現地校の学生ビザ+保護者ビザを取得していますので、DE Rantauの帯同ビザは申請していません。
申請者1名のプロセスとしてまとめていますのであらかじめご認識願います。


DE Rantauの対象者

そもそもDE Rantauビザはどのような方が取得できるものなのでしょうか。
申請タイミングによっては条件が変わる可能性もありますので詳しくは公式の案内をご確認ください。

2024年12月現在、公式では次のように案内されています。

https://mdec.my/derantau/foreign

大雑把にまとめると「IT・デジタル産業関連」
SEやプログラマなどの技術職でなくとも、業態として関連していればマネジメントや会計業務など申請できる職種の幅は広いようです。
2023年に私が申請した時には非技術職の記載はなかった気がするので新設されたのかもしれません。

また、当然ノマドという形でマレーシアに滞在することになるので、経営者やフリーランサー、または企業勤めでも物理的にオフィスに通う必要のないリモートワーカーが対象になります。
私は会社勤めのデザイナ(デジタルアーティスト)です。

年収要件もあり、技術職は年収24,000USD(約380万円)以上。
他の長期ビザ要件と比べれば現実的な難易度です。
ただし非技術職は年収60,000USD(約942万円)以上とかなり条件が厳しくなっているみたいです...この差の理由はなんだろう。
(※2024年12月時点。1USD=157円で計算しています。)


費用はどのくらいかかる?

ビザ取得までにどのくらい費用がかかるのかも気になると思います。
先に結果をお伝えすると、私の場合は【約7万円】ほどかかっていました。(※デポジット除く)

交通費や書類の発行手数料、切手代など細々したものは除いて申請からビザステッカーを取得するまでにかかった主な費用についてまとめてみます。
(※2024年12月時点。1MYR(マレーシアリンギット)=35円で計算しています。)


1.申請料
37,100円 (1,060MYR)】※税込(6%)
申請時に一律かかる費用で、仮に申請が却下されたとしても返金はされません。
※帯同ビザを申請したい場合は1名につき500MYRみたいです。


2.公証
11,500円
必要書類については後述しますが、犯罪歴がないことを証明する書類として私は法定宣言書というものを提出しました。
これを有効な書類にするための手続き費用です。
求められる書類は人によって変わってくると思いますので、追加で公証が必要なものが出てくるとこの費用が数回かかってくるかもしれません。
できる限りまとめて公証を取りたいところ。


3.個人保証金
35,000円 (1,000MYR)】
DE Rantauビザを発行するにあたりマレーシアの入国管理局に保証金を支払う必要があり、別途申請すればMDECが保証人になってくれます。
その際に支払うお金ですが、デポジットなのでビザが満期を迎えると全額返金してもらえます。
※もちろん、なにかトラブルや規約違反などがあれば没収されることもあります。


4.保険料
9,975円(285MYR)】
ビザの有効期間をカバーしている医療・旅行保険に加入している必要があります。
私は日本の医療保険に加入していたのですが、約款の英訳を細かく求められたりして面倒なことになってしまったので、比較的安価な現地の保険に加入しました。
条件を満たす保険に加入済みの方はこの費用は省けるかもしれません。


5.入国管理局への支払い
12,600円 (360MYR)】
全ての申請手続きが終わってMDECオフィスでパス発行の手続きをするときに直接支払います。


どんな書類が必要なの?

必要な書類は人によって多少変わってくるところや、審査中に追加で求められることもあるので公式の内容に沿って説明していきます。
私はリモートワーカーなので、下図の場合は右側のリストになりますね。
とはいえ、用意するものはほとんど同じようです。


https://mdec.my/derantau/foreign

提出書類は全て英語で用意する必要があります。
書類発行時に英語で発行してもらえるものは英文で取得しましょう。

日本語の書類は自分で英訳をしました。
担当者によっては英訳証明やその公証まで求められた方もいると聞くので、費用やスケジュールが余計にかかるケースもあるかもしれません。
提出する書類の内容は人によって変わると思うので、できるだけ余裕を持って申請したいところです。
特に公証は書類をまとめて申請できれば良いですが、個別に公証を受けようとすると費用がかさみます...。

書類差戻し〜再提出の時間的余裕がない急ぎの場合は、費用はかかりますが万全を期して英訳証明〜公証まで一括で依頼できるところに相談するのも有用です。
私はある程度余裕を持って動いているつもりだったので、不安の少ないところは自分で対応しました。

英訳は書類原本に赤字で補足追記するような形で英訳をしたり、手を加えていない日本語の書類も同じPDF内に含めておくなど、担当者がわかりやすいように配慮。
なるべく変な疑問を持たれないように意識して書類を用意していきました。

ここから、必要書類として記載されている内容をひとつずつ解説します。


1.Passport all pages (must have a minimum of 6 empty pages and at least 14 months remaining validity)​​
パスポート全ページのスキャンデータを提出します。
「空白ページが6ページ以上ある」かつ「有効期間が14ヶ月以上残っている」必要があります。

パスポートは残り期間が1年未満にならないと更新できないみたいなので、2年目の更新も検討されている方は有効期間の確認は慎重に行いましょう。
パスポートの更新手続きも時間がかかる場合があるので、余裕を持って申請できると良いですね。


2.Latest CV
履歴書のことです。
「英文 CV 書き方」で検索するとたくさんサンプルが出てきます。

日本の履歴書とはフォーマットがだいぶ異なるので、サンプルを見ながら書いてみましょう。
このあと申請フォームでも詳しく入力するところがあるので、大まかな内容で大丈夫です。

私は「氏名・住所などの基本情報」と、「従事している仕事内容」や「過去に携わったプロジェクトのリスト」など比較的簡単な内容で用意しました。


3.Latest 3 months bank statement​
直近3ヶ月分の銀行の取引明細書です。

会社勤めの場合はこのあと給与明細書も提出が必要なので、内容が一致するように給与振込口座の銀行で取引明細書の発行をお願いしました。
銀行によっては英文で発行してくれるところもあるかもしれないので、発行依頼時に確認されることをお勧めします。
私の取引銀行は出来なかったので、自分で英訳しました。

※2年目の更新手続きのときは国際郵送で対応するのも面倒だったので、オンラインバンキングのWEB明細を英訳して提出しましたが問題なかったです。
申請の時もそれで良かったかもしれません。
銀行で取引明細書発行すると1,000円程費用がかかります。


4.Latest 3 months income statement or latest tax returns​​
直近3ヶ月分の損益計算書または最新の納税申告書。
とのことですが、私は会社勤めで給与明細を提出しますし、申請フォームでは前述の銀行取引明細のアップロードと同じフォームだったのでスキップしました。
給与明細のない個人事業主の方は損益計算書を提出すれば良いかと思います。


5.Latest 3 months payslip​
直近3ヶ月分の給与明細書。
会社から毎月もらっている給与明細を英訳して提出しました。


6.A valid employment contract with a contract period of 3 months or more​​
契約期間3ヶ月以上の有効な雇用契約書。

私の場合、ここで悩みました。
というのは、ビザ申請時に勤めていた会社とノマドで滞在する期間に勤める会社が異なるため。
先に紹介したように私は勤めていた会社を退職して、日本国外からリモート勤務ができる会社へ転職しています。

結論、審査期間中に勤めている会社が基点。
後述しますが審査過程でMDECから勤務先へ在職の真偽確認がされますが、その時点で勤めている会社へ問い合わせがありました。

書類は、現職の雇用証明書(在職証明書)と転職先の雇用契約書を英訳して両方提出しました。


7.Letter of good conduct (issued by authority body in respective country or current residence)​​
居住国の公的機関が発行した善行証明書。
犯罪歴がないことを証明する書類です。

結論、私はMDECから「Statutory Declaration form」(法廷宣言書)という書類をもらいました。
簡単に説明すると「私は嘘偽りなく犯罪歴はありませんよ」と宣言するものです。
これを公証役場で署名し、公証を取りました。
第三者の公証人が「この人が言っていることは真実ですよ」と公式の文書として効力を持たせる手続きです。
人生で初めての手続きだったので、勉強になりました。

1万円程費用はかかりましたが、役場の予約さえ取れれば即日書類を用意できます。

時間がかかってもよいから費用を抑えたい方は「犯罪経歴証明書」というものを警察署へ発行申請することができます。
ただ、申請にあたり「この証明書を発給する必要性を証明する書類」が必要と、なかなかまわりくどくハードルが高い。
私は警察署へ電話で「ビザ申請のために発給申請したいが、どんな書類が必要か」と問い合わせたところ、「外務省領事局からの発給要請が必要です」と案内されました。
領事局にもコンタクトを取りましたが、申請を進めても時間がかかった上に却下されることもあるようなので、段取りの確認を終えたところで申請前に断念しました。

私はスケジュールに余裕を持ちたかったので、確実な法定宣言書の提出を選択しました。


8.Personal bond (to fill out the prescribed form)
費用のところでも説明したMDECが入国管理局への保証人となって私たち申請者個人の保証金を支払いますよ、という書類です。
これは、ビザの承認レターを受け取ってからパスを受け取るまでの間に手続きすれば良いので、申請時は気にしなくて大丈夫です。

承認レターを受け取ってからフォーマットの書類をMDECからもらって、署名してメールで提出しました。


9.Highest education certificate​
最終学歴の証明書です。

私は卒業証明書を提出しました。
卒業したのは20年以上も前で手元に卒業証書などもなかったので、母校にコンタクトを取って書類を発行してもらいました。
英文で発行してもらえたので、助かりました。


10.Medical insurance enrolment certificate which is valid in Malaysia (must also cover dependent, if any). The medical insurance can be submitted after the application has been approved OR before issuance of pass sticker with the minimum of 3 months validity.
ビザの有効期間と扶養家族をカバーする医療保険の加入証明が必要です。
これも承認レターを受け取ってから提出すれば大丈夫です。

「The medical insurance(医療保険)」と記載されていたので、私は日本で加入していた医療保険の加入証明書を英訳して提出したのですが、「マレーシアで有効なことが確認できない」と却下。

保険会社に確認して、約款にも海外でも適用される旨記載があったことを説明したのですが、「マレーシア」と記載されていないことや、「International travel(海外旅行)」もカバーされてないとダメだよと担当から指摘があり、やりとりが厄介になって時間がかかりました。

時間も限られていたので、比較的安価なマレーシアの保険に加入しました。

私が加入した保険です。
「P325」というプランで医療/旅行保険両方カバーでき、1年期間の契約ができるのでちょうど良い感じでした。


11.Inland Revenue Board of Malaysia tax registration slip​​
オンラインで確定申告をするための納税登録のようです。
私もまだ今年の収入の納税手続きは年明けからになるので分からないこともありますが、納税番号だけ取得してMDECに提出しています。
これも承認レターを受けてからの手続きで大丈夫です。

私は承認後にこちらで登録をして、登録完了メールをPDF化したものをMDECにメールで提出しました。


メール問い合わせのコツ

申請前や審査中に何度となくメールで問い合わせをしましたが、反省点などを踏まえてちょっとしたコツみたいなものを掴んだので、共有します。

まず、メールの問い合わせ先は【clic@mdec.com.my】が案内されていますが、ここは代表窓口みたいなものなので返信に2~3日要します。
申請中の方なら【expatctr@mdec.com.my】へ問い合わせたほうが当日中にお返事をいただけます。
※結構これの罠に何度かかかりました…。

次に、質問をするときは一問一答になるように。
これは日本語でも同じなんですけど、慣れない英文でやりとりしていて改めて感じたこと。

⚫︎⚫︎ってこういう解釈で合っていますか?△△の場合はどうなりますか?

みたいに質問が複数混じった聞き方をすると、「はい、そうです。」→「ん?」
みたいに疑問がちゃんと解消せずにもやもやしてまた問い合わせすることになり、時間ロスに直結します。

1. ⚫︎⚫︎ってこういう解釈で合っていますか?
2. △△の場合はどうなりますか?

単純ですが、こうするだけで質問しなおしになったり曖昧な回答に不安が残ることが激減しました。

話題はそれますが、英会話が問題なく国際電話も負担にならない方は電話問い合わせが早くて確実です。
ただ、マレーシアの英語は聞き取りにくいことがあるので、それなりにスキル要します。
入国してから妻に問い合わせを何度か頼みましたが、少々苦労してました。


時系列順のビザ取得までの記録

ここからは実際に私が申請〜承認、パス取得までにどんなプロセスがあったか、記憶の限り書き残してみます。

ちなみにMDECの申請フォームには次のような記載があります。

*** Due to security procedures by MDEC and other government entities, all the applications will be processed within 6-8 weeks.***
(MDECおよびその他の政府機関によるセキュリティ手続きのため、すべての申請は6~8週間以内に処理される。)

つまり、最短6週間くらいで承認可否が分かるということですね。

私は2023年に申請を開始して、2024年1月からマレーシアへ行きたかったので、遅くても12月中には手続きを済ませたかったのです。
当時DE Rantauビザの歴史も浅く、あまり情報も出ていなかったなかで承認までに3〜4ヶ月かかったという記事も目にしていたので、事前に準備ができる書類は揃えておき、全ての書類が揃った段階ですぐ提出できるように最速で動きました。


2023年8月19日
MDECのDE Rantau申請アカウントを作成。

顔写真の登録や個人情報など、事前に進められる項目を登録しました。
申請提出前に入力した情報は一時保存できるので、登録する内容を把握するためにも、書類が揃う前にアカウントを作っておくことをおすすめします。

銀行の取引明細書や母校の卒業証明書、勤務先へ在職証明書。
法定宣言書の公証取得のために公証役場で出向いたり、集められそうな申請書類は早め早めで発行手続きを進めました。


2023年9月14日
申請フォームを提出!
全ての書類が揃ったので、申請料を支払って本申請を提出しました。

申請アカウントのステータスは【Submited】
※数日このままだったので、ちゃんと進んでいるのか不安でした。


2023年9月20日
申請から6日目。
なんの連絡が来たわけでもないけど、ステータス表記が変わってドキドキ。

申請アカウントのステータスは【In Progress】


2023年10月5日
申請から21日目。
最短6週間として半分が過ぎたころ。これまでなんの音沙汰もなく進捗が不安で、いっそ差戻しや追加書類の要求でもきたほうが「進んでる感」はあるのに・・なんて思っていた矢先に最初の差戻し連絡がありました。

指摘されたのは3点。

1.  Please update name as MRZ code in passport:
(申請者名をパスポートのMRZコードに直してください。)

これ、申請フォームのときのサンプルからすごくわかりづらくて、パスポートに記載されているよくわからない記号付きで書いちゃっていたんですが、普通に日本人ならローマ字で「姓+名」でよかったです。恥ずかし。

2. Please upload full contract - ●●(会社名)
(契約書全文をアップロードしてください。)

勤務先からビザ申請用に英文で発行してもらっていた正式な雇用証明書を提出していたので、どこに不備があるのかわからずメールで問い合わせ。

3. Please update remarks at Employment/Project Contract section
(雇用・プロジェクト契約欄の備考を更新してください。)

む、これもちゃんと書いたのにどういうことだ?
となりましたが、私はノマドビザで滞在期間中に就労する「転職先」の情報を登録していたのですが、「現職」(申請時の勤務先)の業務内容等の登録も必要だったみたいで、すぐに追記しました。

2番目の指摘がよくわからず、代表窓口のメールに問い合わせてしまったのですぐに対応ができていませんでしたが、少しでも先に進めば良いという思いで返信を待たずに「1」と「3」だけ対応した状態で、再提出しました。

申請アカウントのステータスは、差戻しがあった時点で【Returned】
再提出すると【Resubmited】となりました。

ここでふとよぎった不安。
申請ページにはずっとこれが表記されている。
*** Due to security procedures by MDEC and other government entities, all the applications will be processed within 6-8 weeks.***

これ・・「並びなおし」みたいな感じで、再提出した時点から6~8週間じゃない・・よな。。と。
※そんなことはなかったので安心してください。^^;

承認された今でも表示されています。

2023年10月11日
申請してから27日目。(前回の再提出から5日目)

当然ですが、前回不備があるままだったので戻されました。
申請アカウントのステータスは【Returned】

「雇用契約書に必要な項目はなんですか?」とメールで質問をしていて、必要な情報をリストアップしてくれました。
確認すると、足りないのは私の署名だけ。

会社から発行された証明書なので、私の署名は入っていませんでしたがそれだけ?と、書類の末尾にサイン追記して再送してみる。
・・なんか違う感を覚えながらも再提出しました。
※念押しで書類の各項目に求められた項目はここに記載されていますよ!と脚注を入れたページを追加。

申請アカウントのステータスは【Resubmited】


2023年10月24日
申請してから40日目。(前回の再提出から13日目)

申請ステータスがこれまで見たことのない【KIV】に変わっている。
なんだこれは・・特にMDECから差戻し等の連絡もなにも来ていない。

調べてみると、「Keep In View」(保留や延期の意)。
良くない状態だ!
もう申請から6週間に迫ろうとしているし、修正指示がこないのでどうすれば・・。

翌日、会社の人事部から「MDECの●●という担当者から、会社から発行されている在職証明書に間違いはないか?」という主旨の問い合わせが来ていると連絡がありました。
これが「KIV」の理由だったようです。すぐにわかって良かった。
事情を説明して返信してもらうようにお願いしました。

翌々日くらいには、【In Progress】のステータスに戻りました。


2023年11月28日
申請してから75日目。(前回のステータス更新から1か月以上)

もうすぐ申請してから11週目に入ろうとしていました。
年末には出国したかったので、MDECの音沙汰がなかったこの1ヶ月は本当に不安でした。
ここまできて追加書類を求められたらかなり厳しい。とはいえ催促すると藪蛇で何か差し戻されるのでは・・などずっと頭をグルグルしていました。

会社の退職手続きも終わって、マレーシアへの飛行機も予約済み。
自宅の家財整理など他のことはどんどん進んでいるのに、ビザが進展しない。
流石にちょっと・・「書類不備があるようだったら、早めに連絡してもらえると助かる」というお願いをMDECへ送りました。

すると、2時間ほどしてMDECから連絡が来ました。

Congratulations!
(おめでとうございます!)

Your application on DE Rantau Nomad Pass has been approvedfor 12 months.
(DE Rantauノマドパス申請は12か月間有効です。)
You may now proceed with the issuance of pass sticker.
(これでパスステッカーの発行手続きができます。)

おぉおおいっ!!
もしかして、早く問い合わせていればすでに承認されていた?

なんにせよ本当に良かったです。
すぐに家族に報告して喜びを共有しました。

申請アカウントのステータスは【Approved】

このあとは、残りの書類を準備して順次提出ていきました。
※本ページの「どんな書類が必要なの?」参照
8.Personal bond (to fill out the prescribed form)
10.Medical insurance enrolment certificate which is valid in Malaysia
11.Inland Revenue Board of Malaysia tax registration slip​​


2023年12月1日

正式にDE Rantauのビザを発行してもらうのはマレーシアに入国したあとになります。
承認通知のメールで案内されますが、パスステッカー申請時に提出するパスポートには、「eVisa」または「SEV(シングルエントリービザ)」を取得している必要があります。

長期滞在ビザを取得するのは人生初。
そもそもビザの仕組みもしっかり理解できていないところも多かったので勉強になりました。

調べてみると、eVisaなら2日ほど/SEVなら5日ほどの手続き時間がかかるみたいです。
eVisaはネットで手続きができるようなのでこちらから試してみることに。
簡単にできると思ったのですが、フォームを埋め進めているとわからないところがいくつか出てきてしまいました…。

問い合わせたりしていると結局時間もかかるし、出国予定日も迫っていたのでより確実に進められそうだったSEVを取得することにしました。
すぐにマレーシア大使館に電話をして「MDECから承認が下りたので手続きについて案内してほしい」と伝えたところスムースに手続き案内をしてもらえました。

予約の必要もなく必要な書類を持ってきてくれれば良いとのこと。
必要な書類はこちら。

1. パスポート原本
2. パスポートのコピー(写真ページ)1枚
3. MDECからの承認レターのプリントアウト(A4)1部
4. パスポートサイズ(3.5*4.5cm)の証明写真1枚

すぐに用意でき、大使館も自宅から迎える距離だったので当日中に向かいました。

マレーシア大使館

インターホンを押して来館目的を伝えるとゲートを開けてもらえました。
セキュリティで入館許可をとり、受付を済ませて申請書類を記入。
窓口に呼ばれたら必要書類を提出して、確認が済んだらパスポートの預り証を渡されてこの日は完了。
という流れでした。

来館している人もほとんどいなく、手続きもすぐに終わりました。
手続きの費用も無料。

3営業日でできるとのことでした。


2023年12月5日

再びマレーシア大使館へ。
前回同様、入館許可を取って入館。
受取証を提出したら、すぐにパスポートを渡されて秒で完了しました。

パスポートにはSEVのスタンプが押印されていました。

赤字で記された「死刑」の文字の圧。

これでビザ関連の日本での手続きはすべて完了です!


2023年12月24日
SEVを利用してマレーシアに入国しました。

日本出国時/マレーシア入国審査時、復路の航空券を予約していないのでかなり確認されます。
トラブルにならないように承認レターも印刷していくと良いです。

特にマレーシア入国時は結構時間もかかってヒヤヒヤしましたが、SEVとMDECの承認レターで通過できました。


2023年12月28日/2024年1月5日
最後です。

MDECのオフィスに行ってパスステッカーの発行をします。
必要書類を揃えてパスポートを預けてきます。

保険加入や個人保証の手続きは不備があると出戻りになるので事前にメールで済ませておいた方が良いです。
あとはイミグレーションのお金を払うくらいですぐに手続きは終わります。

MDEC - Expats Service Centre

手続き自体は難しくないのですが、パスポートを預ける→受け取るために2回訪問する必要があるのが厄介でした。

私はペナン島に住んでいるのですが、MDECのオフィスがあるのはKLのCyberjayaというところ。
400kmほど離れていて、「飛行機+車」か「フェリー+電車+車」になりますがどちらもそれなりに時間がかかります。
しかもパスポートを預けてしまうのでKL〜PEN国内線とはいえ搭乗手続きもスムースには行かなそうです。

2024年の仕事初めまでには完遂したかったので、安全策をとり妻に委任状を書いて代理で手続きに行ってもらいました。
委任状は代理人の名前や住所、パスポート番号と署名を入れるくらいの簡単なもので大丈夫でした。

事前の案内では3営業日ほど手続きに時間を要するようですが、更新の時に同じ手続きをしたときは預けた後数時間で完了メールが届いたりしていたので、運が良ければ当日受領も可能かもしれません。
私のように遠方の方で時間もある場合は、KL観光を兼ねて近くのホテルで過ごすのが効率良いかも。

ちなみにMDECのオフィスは実はペナンにもあるのですが、パス発行の手続きはCyberjayaのオフィスでなければいけないようです。残念。
将来的にほかのオフィスでも対応してくれるようになると良いですね。

それから、訪問前に営業時間の確認もしておきましょう。
マレーシアは多宗教のため祝日も多く、金曜はお祈りの関係で早めに閉まることもあります。


まとめ

お疲れ様でした。
長くなりましたが、私がDE Rantauを取得するまでの記録は以上です。
※更新手続きもほぼ同じ流れですが、近いうちにまとめようと思います。

はじめにも書いたように、あくまで私個人のケースになりますので、ご自身のケースに合わせて不明なところは積極的に問い合わせていきましょう。
想像していたよりもメールのレスポンスもよく、ちゃんと回答してくれます。

マレーシアへ長期滞在を検討されているみなさんの計画が順調に進むように応援しています!


※2024年12月30日 追記
更新手続きの備忘録も書きました!
更新申請をされる方はこちらも参考にしていだければ嬉しいです。

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