アポラクトフェリンの摂取は食事と一緒に
不定期連載 アポラクトフェリン(37)
最近では、AGEs(終末糖化産物)が皮膚などの
老化現象を引き起こす原因物質であることが
わかってきました。例えば、皮膚の下に
蓄積したAGEsは、血管の内部に炎症を
起こさせ、血行を阻害するだけでなく、
皮膚への栄養補給も妨げます。また、
皮膚自体にも炎症を起こさせ、
老廃物を蓄積してしまう作用もあります。
ただし、体内にAGEsが多いからといって、
必ずしも糖尿病性の血管合併症を発症したり、
廊下が進んだりするわけではありません。
様々な研究からわかってきたのですが、
AGEsに弱い人(抵抗性がない人)がいる一方で、
AGEsに強い人(抵抗性がある人)もいます。
こうした点については、現在、世界的に
さらなる研究が進められています。
AGEsにも「善玉」「悪玉」があり、
善玉であれば人体に影響がないと
考えられていましたが、善玉であっても、
大量に摂取すると悪玉に変化する恐れが
あります。ある研究グループの実験でも、
「善玉」AGEsを摂りすぎると、
体内のMCP-1(血管の炎症を示す指標)が
増加することがわかりました。血管の炎症が
起こりやすくなるということです。
時間の経過とともに、善玉が悪玉に変化する
恐れがあります。例えば、醤油はAGEsを
多量に含んでいます。新鮮な醤油は透明で
赤みを帯びていますが、古くなると茶色に
濁ってきます。まさにAGEsの色です。
発酵が進みすぎると風味が強すぎて、
腐ったようになってしまいます。
AGEsの働きは単純ではありません。しかし、
食事由来のAGEsを少しでも減らせれば、
糖尿病の合併症対策や老化防止策として
有効です。
食事と一緒にアポラクトフェリンを
摂取すれば、AGEsの体内への吸収を
確実に減らせます。また、日常的に
アポラクトフェリンを摂取していれば、
体内でのAGEsの生成を防ぐ働きを
することと、できてしまったAGEsを
破壊する作用があることもわかってきました。
参考文献
井上浩義
「アポラクトフェリンのすべてがわかる本」
アーク出版 2015年 pp.88 - 90