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変わりゆくバリ島への再訪 - なぜヌサドゥアエリアを選んだのか?
バリ島に7年ぶりに戻ってきた今回、僕が2週間の滞在拠点として選んだのはヌサドゥアエリア。
「1に天気、2に天気」の僕は、これまでのバリ島サーフトリップでは乾季に訪れることが多く、雨季のバリ島へ来た際はサヌールを拠点にすることが多かったです。
だが、今回はブキット半島東側に位置するヌサドゥアをセレクトしてみました。
今回なぜこの場所を選んだのか?
そして実際に滞在してみてどう感じたのか?
今回の記事ではそのあたりを深掘りしていこうと思います!
なぜヌサドゥアエリアなのか?
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バリ島のサーフシーズンは大きく乾季(4月〜10月)と雨季(11月〜3月)に分かれます。
乾季は西側(チャングー、ウルワツ、クタなど)がオフショアになり、メインのサーフエリアとなります。
一方、雨季は風向きの影響で島の東側(サヌール、ヌサドゥア、スランガンなど)のポイントがシーズンイン!
つまり、この時期にバリでサーフィンをするなら、東側でのサーフィンが中心となります。
過去に雨季のバリに訪れた時は、僕はよくサヌールを拠点にしていました。
サヌールはローカル感がありながらも観光客も多く、サーフポイントもアクセスしやすい。
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ローカルレストランから日本食レストラン、大型スーパーもあり、長期滞在には最適な街であることから好んでサヌールに滞在していました。
サヌールエリアの魅力は、世界屈指のパーフェクトウェーブからファンウェーブまであらゆる波が割れているところ。
またポイントを選べばロングボードやミッドレングスも楽しめる、歴史ある懐の深いサーフエリアです。
しかし今回は、「少し大人になった自分がヌサドゥアから見るバリ島を感じてみたい」という思いがありました。
これまで滞在したことのないエリアで、バリ島を違った視点から捉えてみることで新たなバリ島の魅力に気づくことができるでは!?
そんな思いからヌサドゥアエリアに2週間滞在してみました。
ヌサドゥアという特別な場所
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バリ島に訪れる人の中には「リゾート目的」の旅行者も多いのではないでしょうか。
そうしたリゾート派にとって、ヌサドゥアはまさに究極の地と言えるでしょう。
1971年、インドネシア政府はバリの観光化を促進するためにある計画を打ち出しました。
「バリの文化や人々の生活に悪影響を与えず、かつ東洋一のリゾートを作る」 というものだったそうです。
その候補地として選ばれたのが、当時は静かな漁村だったヌサドゥア。
このエリアの魅力は、空港からのアクセスの良さ、白砂のビーチ、そしてサンゴ礁が作り出すラグーン。
これらの要素が揃ったことで、次々と世界的なホテルチェーンが進出し、現在のヌサドゥアが誕生したというお話。
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今ではフォーシーズンズ、グランドハイアット、ザ・リッツ・カールトンといった高級ホテルが立ち並び、完全に「バリのラグジュアリーゾーン」となっています。
ヌサドゥアの最大の魅力は、洗練された高級リゾートエリアでありながら、世界屈指のパーフェクトウェーブが楽しめるという、独特な組み合わせにあります。
通常、サーフトリップで訪れるエリアは、あまり開発が進んでいない場所も多いものです。
しかし、ヌサドゥアでは高級ホテルが建ち並ぶ目の前で素晴らしい波が打ち寄せる、ラグジュアリー&ウェーブ(そんな言葉あるのか。笑)という珍しい光景が見られます。
ヌサドゥアに滞在して感じたこと
今回の滞在で僕が感じたのは、「ヌサドゥアは観光客向けのエリアでありながら、やっぱりサーファーにとってもスペシャルな場所」 ということです。
まず滞在してみて気づいたのは、「サヌールとはまったく異なる空気感」です。
サヌールはどちらかというとローカルと観光客が混ざり合うエリアで、昔ながらのバリらしさも感じられます。
一方でヌサドゥアは完全に観光客向けに設計されたエリアなので、バリ島なのにバリ島でないような。
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道も区画整理され、ローカルが吸うガラム(タバコ)のにおいや、ガムラン音楽が聞こえてきて、ようやくバリ島にいることを実感します。
ローカル感は薄いが、その分「非日常感」や「ラグジュアリーな滞在」を味わえるのがヌサドゥアエリア。
海沿いは高級ホテルばかりのヌサドゥアエリアですが、通りから1本奥に入ると、そこはローカル感全開バリバリのバリらしい風景が広がっています!
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高級ホテルはもちろん、中級、格安まで選べますので、同行者、目的、予算に合わせてセレクトできるというのがヌサドゥアに限らずバリ島の懐の深さですね。
もちろんリゾートホテルに宿泊すれば、設備の充実度も抜群です。
広大な敷地のプール、整備されたプライベートビーチ、洗練されたレストラン。
雨季の時期はスコールが続き、僕が滞在した最初の3日間は終日雨でした。
そんな時でもリゾートホテルに滞在していれば、外に出ることなくホテル内でオールインクルーシブのサービスが受けられます。
20歳かそこらの頃は、土砂降りの中をレンタルバイクで爆走し、全身びしょ濡れになりながらポイントを巡っていたのを思い出します。
「雨季のバリ島で、こんなに快適にサーフトリップできるなんて…!」と、あの20代の自分が見たら驚くでしょう。笑
そして晴れたら即サーフィンへ!
ここはヌサドゥアエリア、各リゾートホテルの目の前にはファンウェーブが割れています!
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次回の記事では、初心者、アベレージサーファーへ向けてヌサドゥアのサーフポイントを深掘りしていきます!
【サーフトリップデザイナー】
萩原 祥志 (Yoshiyuki Hagiwara)
サーフトリップコミュニティーを運営しています。
公式HP https://maha.surf
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