創作者向けの本紹介。たった560円(税別)で変わる人生、歎異抄読了の勧め
皆さんは歎異抄という本をご存じでしょうか?
浄土真宗の親鸞の弟子が書いた本で、世界の有名な著名人や創作関係者に数多く読まれている世界的名書です。
歴史小説家の司馬遼太郎氏は無人島に一冊だけ本を持っていくとしたら歎異抄だ、と答えました。
歎異抄は明治から大正の時代など、混迷の時代になると必ずと言っていいほどフィーチャーされる本です。
歎異抄の中の有名な一節に『善人なをもつて往生をとぐ、いはんや悪人をや』というものがありますが、
これは簡単に言えば、善人も悪人も、死ねば皆浄土に行けますよ、という意味です。
歎異抄では、全ての人間に絶対に存在するといわれる悪の存在が書かれています。
その悪とは、「煩悩」です。
人間は生きている限り煩悩からは逃れられないのです。
歎異抄の中では、人間がその煩悩から逃れるための方法が書かれています。
また、歎異抄では十悪・五逆という言葉があります。
十悪とは、
殺生、偸盗(ぬすみ)、邪淫(不倫等)、妄語(うそ)、両舌(悪口)、
綺語(綺麗ごと)、貪欲瞋恚(怒り)、愚痴
以上です。
そして五逆とは五つの悪逆な行為を指します。
一つに、父を殺すこと
二つに、母を殺すこと
三つに、聖者を殺すこと
四つに、仏陀を傷つけること
五つに、僧侶同士の諍い
上記五つが五逆と定められています。
この教えは、なんとなくキリスト教で悪とされる7大欲、
傲慢、貪欲、邪淫、憤怒、貪食、嫉妬、怠惰に通じるものがありますね。
特に憤怒、嫉妬、怠惰は筆者の私にも身に覚えがあるので、この言葉を聞くたびに耳が痛いです。
私は人生の生き方、道に迷っていたときに、この歎異抄という本と奇跡的に出会い、何だか心が救われたような気がしました。
どんな人間にも等しく悪があります。だからこそ、人間は、己の内にある悪と戦わなければいけません。
世の中には自分との戦いを忘れ、他人とばかり争いたがる人が多いですが、それは決して全てにおいて有益になるとは限らないかもしれません。
他人と戦うその前に、まずは自分自身と戦わなければいけないのではないでしょうか。
敵は身内にいる、という言葉もありますが、人間の真の敵は自分の中にいるのです。
歎異抄はその事実を教えてくれる名書です。
どんなに才能があって努力をしても、超越者が如きほどに勝てない人間がいる、という現実が確かにありますし、人生は思うようには中々いかないものです。
しかし、人間は他人には勝てなくても、自分の心の中にある悪と戦い、打ち勝つことは出来るのではないでしょうか。
私はこの本を読み、人間の戦いとは、自分自身との戦い、自分の中の悪との戦いである、と考えるに至りました。
他人には勝てなくても、自分自身の悪に打ち勝てれば、人間は豊かな心を持った人生を送れるのだと思います。
今の時代は混迷を極めています。
世界では戦争が起こり、またコロナという疫病も蔓延しました。
そんな困難極める時代だからこそ、今一度自分自身を見つめなおし、生き方を改める必要があるのではないかと私は考えています。
この歎異抄という本は、角川ソフィア文庫で560円(税別)で購入することが出来ます。
原文と現代語訳が付いており、さらに解説もされています。
たった560円(税別)であなたの人生や生き方の指針が変わるかもしれません。
まだ読んだことがない。そもそもこの本の存在を知らないという方は、今すぐ手にとって読んでみてください。
あなたの人生の何かがきっと変わることを信じて、この本を読むことを強くお勧めいたします。