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「図書館情報学」?ヘー、どんな学問なんですか?という方へ: 自己紹介兼ねて

 そもそも自分が司書になったのは大学で図書館・情報学という学問を専攻したからです。では高校時代からそっち方面を目指してたのかというとそんなことは全くなく、入学した大学(文学部)が1年次には教養科目のみで2年次に専攻に分かれるというシステムだったので、決める際には「図書館・情報学はコンピュータを使う実技なんかもあって実学系だから文学部の中では就職いいらしいよ〜」と聞き、そういえば昔は図書館ってよく通ってたなぁというくらいの認識で決めた記憶があります。そもそも高校生の頃は東洋史学とか中国文学がやりたくて大学受けたくせに。

 そんなこんなで私も何やるところかいまいちわかんないまま入った図書館・情報学科でしたが、改めて自分の言葉で辿々しく紹介してみたいと思います。

図書館情報学とは、そもそも情報とはどのようなものなのか、ということから始まり、それがどのように生産され、そして情報メディアを通じて(*ここでは一般的なマスメディアなどの意味ではなく、情報が収められている書籍や新聞やSNSなどの「情報源」というくらいのイメージで) 流通してゆくのか、そしてそれをどうやって収集し整理し分類してゆくのか、さらには保存してゆくのか、その一連の過程で起こる事象や現象、特質・方法など全てが研究対象となります。で、昔は膨大な知識や情報を収集する存在といえば図書館だったから、必然的にその資料を整理したり分類したりする方法や、あるいはその役割について追究する学問(要するに図書館学)を中心に発達してきたと思われます。
 さらに、情報そのものに加えて先ほど触れた情報メディアそのものも学問領域となります。例えば情報メディアの特徴や特性、あるいは情報メディアを通じた人間の情報行動の比較、さらには情報メディアを通じた情報コミュニケーション等々、幅広く研究対象になり得ます。

つまりねえ、「情報」を扱っているだけあって、これも研究テーマになるよねーって範囲がめちゃめちゃ広いんですよ。
司書の養成課程で学ぶのはいわゆる図書館情報学の範疇でいうとごく一部。
もちろん、経済学とか生物学・要するに他学問だって細かな専門分野に細分化されてるのはおんなじだと思うのですが、図書館情報学の場合は近接する学問領域もめっちゃ多くて、その境界線が実に曖昧(と思われる)。

特に「情報」を称する学部は今や星の数ほどありすぎてどれがいわゆる昔からある図書館情報学の専門課程のカテゴリに入るのか全くわからないという事態になってしまいました。(まあ図書館情報学そのものは一応文系学問とされてますが)。様々な情報関連学部の裾野は広がったけれど、結果として図書館情報学が昔から扱ってきた領域も各学問分野に吸収されてしまったorその狭間で漏れていってしまった感じ?。
実際手元にあった螢雪時代の臨時増刊号「学部・学科案内」で図書館情報学関係の学部のある大学を探そうとしたけれど上手く探せない。きーっ!٩(๑`^´๑)۶

と思っていたら猫に夢研究所さんという方がはてブロでこんな記事を書いて下さっていた!

https://nekoniyume.hatenablog.com/entry/2019/03/08/215308

図書館情報学専門課程がある大学2019年3月8日版)

そうそうこれですよこれっ!
旺文社は今すぐこのサイトを参考にして来年度の螢雪時代の臨時増刊号では独立した図書館情報学科のある大学紹介ページを作って欲しい!

…というのはともかくとして、やっぱりこちらのサイトをつらつら眺めてみても今や図書館情報学は単独で屹立する学問というイメージではないんだなあというのがざっくりとした印象。様々な学問領域の中で図書館情報学的な視点でアプローチするような大学もあったりで、、昔は図書館情報大学なんてれっきとした国立の専門大学もあったくらいなのですけれどもね。

何はともあれ、そんな専門学もあるということのお話でした。

#自己紹介

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