ゼロから覚醒はじめよう現代文
みんさんどうも、こんにちは。
スタサプ現代文講師の柳生好之です。
今回は『ゼロから覚醒はじめよう現代文』がどのようにして誕生したかについて説明します。
1,絶対に挫折しない現代文の超入門書
2019年9月に編集者さんからお話を頂いたときに、「田村のやさしく語る現代文」の現代版が作りたいということを伺いました。
もちろん参考書オタクとして「田村のやさしく語る現代文」の特徴を研究していた私としては、この本の特徴は次の点であると指摘しました。
①「そもそも現代文という科目はどういう科目か」ということを説明している
②「客観的に読むとはどういうことか」を説明している
2019年時点でこの特徴を備えている本はこれしかなく、だからこそ多くの受験生に未だに読まれていると分析していました。
『ゼロから覚醒はじめよう現代文』ではこの特徴を踏まえつつ、現代版にアップデートすることを意識しました。(第一部第一回)
2,文法の使い方を解説
「客観的に読む」ということは「文法」という客観的ルールに従って読むことであると定義していた私としては、「文法」という項目は絶対に入れるべきだと考えていました。田村先生も講義の特徴は「文法」にありました。そこで初学者が必ずおさえておくべき「文法」項目に特化して、体系的に学べるように作りました。
①「文の成分」と「文の組み立て」
②「助詞」
③「指示語」
④「接続表現」
この4つをおさえておくだけで現代文の成績が劇的に上がることを経験上理解していましたので、この4つに絞って「文法」を解説しました。(第一部第二回)このあたりの体系性は「田村のやさしく語る現代文」を超えていると思います。
3,レトリック(説得術)の読み方を解説
本書のさらなる特徴としては評論文でよく出てくる「レトリック(説得術)」を一つ一つ解説したところにあります。これは「田村のやさしく語る現代文」にはない特徴です。従来「レトリック」に関しては「現代文読解力の開発講座」や「現代文読解の基礎講義」など、上級者向けの本でしか説明されていませんでした。
その「レトリック」を初学者向けにわかりやすく説明したものがなかったので、『ゼロから覚醒はじめよう現代文』では初学者向け「レトリック」講義を入れました。(第一部第三回)特に「レトリック」を体系的に説明している本は「現代文読解の基礎講義」ですが、こちらは東大京大といった最難関を受験する人しか手が出せなかった本です。『ゼロから覚醒はじめよう現代文』は初学者に「レトリック」を学んでもらう上で、大きな意義があったと思います。
4,「評論文」「小説文」「随筆文」を解説
第二部は実際の入試問題を見てもらいたくて、「評論文」「小説文」「随筆文」をそれぞれ収録しました。ただ、本書はページ数を少なくしたかったので、くわしい読みの解説は『ゼロから覚醒Final』にゆずりました。そのかわり、初学者でも通読できるような平易な文章の問題を収録しました。読解に関しては「覚醒マップ」で確認してもらい、設問の解説をくわしくしました。これで問題の解き方も学べる本になったのです。
結果として『ゼロから覚醒はじめよう現代文』は、私が行っていた予備校の春期講習に相当する内容を体系的に説明した本になりました。正直言って、
「春期講習よりもこの本のほうが良い」
と胸を張っていえるものになりました。
本書によって現代文が苦手な受験生が得意になることを願っています。
5,2022年最新版柳生ルート
下記の記事で2022年最新版柳生ルートが解説されています。是非参考にしてください。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?