役所や企業のPCはなぜ骨董品に進化するのか? 〜忍耐力トレーニングとしてのIT環境
PC博物館としてのオフィス
ある日、役所や企業のオフィス、大学の事務室に足を踏み入れると、そこには歴史的な風情を漂わせるPCたちが並んでいる。いや、最新のテクノロジーを想像していた私はその場で少し時が止まった。デスクトップならまるで冷蔵庫サイズの筐体がどっしりと構えていて、ノートPCなら厚さがジャンプ並み。触れたら「化石発掘中」とラベルを貼られてしまいそうなぐらいの代物だ。おそらく、このオフィスで仕事をするたびに、職員は現代の技術の進歩を嘆き、どこか別の時代へとタイムスリップしているに違いない。
特に、ある企業の開発部門を訪れた時に見たPCの状態は、「まるで骨董品」と言わんばかりだった。画面に映るのはおそらく数十年前のソフトウェア画面。クリックした瞬間、まるで地球の自転を見守っているような長い待ち時間。「このPCで、どうやってモダンな開発を?」と疑問をぶつけると、担当者は「コーヒータイムが増えるので、かえって助かってるんですよ」と微笑む。いや、それ本当に喜んでる場合じゃないでしょう!
大学で学ぶ「忍耐」
そして、驚愕したのは現在在籍している大学の授業で使用されたPCだ。まさに「耐久テスト中」とでも言わんばかりの遅さ。Excelを開こうとクリックした瞬間、まるで宇宙探査機が次の銀河系に到達するまで待つような気持ちになる。学生たちはこの時間を利用して、コーヒーを淹れたり、瞑想を始めたり、時には自己の存在について哲学的に考え始めたりすることだろう。授業で学ぶのは、もはやプログラミングではなく、「忍耐」というスキルだ。これだけは間違いない。
だが、ついに大学も「これじゃ学習が進まない」と悟り、2024年からは「パソコンは自分で持ち込んでください」と宣言。これは、怠慢ではなく、むしろ英断である。新しいPCを毎回買う予算はもはやどこにもない。さらに、PCは時間の経過とともに遅くなることが運命づけられている。おそらく、大学のIT担当者は毎晩PCに「どうか明日も動いてくれ」と祈りながら寝ているに違いない。
役所も企業も、遅いPCに耐える時代は終わりだ
この状況は役所だけでなく、多くの企業でも見られる。特に中小企業や地方のオフィスでは、PCの老朽化が仕事の効率を著しく阻害している場面が多い。例えば、ある営業所でのPCは、まるで昭和の残響を思い起こさせるほどの遅さ。画面はフリーズ状態で、職員はため息をつきつつ、コーヒーを淹れるタイミングを絶妙に計るスキルが上がっている。これでは効率どころか、「忍耐力向上プログラム」になってしまっているのが現実だ。
ある日、私は仕事で10年選手のPCと格闘していた。ブラウザでタブを2つ開くと「無理無理!」と、画面が悲鳴をあげ、Amazon Primeを開こうとすると「今どきの映画なんて贅沢だ!」とでも言うかのようにフリーズ。まさに「動かなくなる直前」状態だった。
ミニPCという革命的選択肢
だが、新しい10万円以上するデスクトップPCを買う前に、私はある光明を見つけた。それが「ミニPC」だ。最新のWindows 11が動くこの10センチほどの小さな機械が、なんと2万〜3万円で手に入るのだ。しかも、性能はまったく問題なし。どうせ数年でまた古くなるPCならば、5年ごとに買い替える戦略を採用してみてはどうか?そんな新しい考えが頭に浮かんだ。
実際に25,000円のセール品を購入して使ってみたが、そのスピードに驚いた。もうこれで十分!YouTubeもサクサク、ちょっとした仕事にも最適だ。下手すれば、以前のPCよりストレスが少ないくらいだ。「もう古いPCなんていらない、私は自由だ!」という気持ちが溢れ出てくる。家計も気持ちも軽くなるとはこのことだ。
(私が購入したもの。他にももっといろいろ安いものや高いものがあります。)
企業や役所も「ミニPC5年ごと戦略」を採用しては?
ここで提案したいのは、企業や役所にも「ミニPC5年ごと買い替え戦略」を導入してはどうかということだ。100人分、つまり100台のPCを揃えるのに、たった200万円で済む。業者に頼んで設定作業を含めて一括購入すると、同じ金額でせいぜい10台程度しか手に入らないことを考えると、この差は驚異的だ。さらに、職員たちは新しいPCにストレスなく、仕事効率も向上するだろう。結果として、コーヒー休憩の回数が減り、仕事のペースも劇的に改善されるに違いない。
今、私たちは新しい時代に突入している。パソコンはどんどん古くなる。ならば、それに逆らわず、むしろ新しいものにどんどん切り替えていく。古いPCに固執して、無駄に「忍耐力」を鍛える時代はもう終わりにしようじゃないか。
おわりに:別れもまた成長
さあ、古いPCに別れを告げよう。新しいPCが恐ろしい?そんな心配は無用だ。古いPCとの友情は大事だが、時には友情よりも、スムーズに動くブラウザの方が心の安定に繋がる。
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