【ChatGPT✖️Excel】エクセルの複数のシートのデータを比較し、分析結果を可視化する方法
はじめに
ChatGPTの有料版お使いの方は、ChatGPTでExcelファイルを分析したり、出力することができる事をご存知でしょう。
先日、私が講師を務めているプロエンジニアリング入門講座の中で受講生の方からご質問があった点について試してみた結果、このタイトルにある内容が可能であることがわかったので、この場で共有したいと思います。
ChatGPTはデータが複数シートに別れたExcelファイルを生成できる
まず、分析前に、試すための素材としてダミーデータを作成します。複数のシートにデータを持つExcelファイルを自動的に作成できるか、について試してみます。
今回は、製鉄会社の複数の種類の鋼材の販売数、販売額、利益額、国別販売地域をパラメータとしたダミーデータを作成し、四半期ごとに1枚のシートにデータを格納し、それを1つのExcelファイルとして出力する、と言う作業をやってもらいます。
以下のプロンプトを使用します。
製鉄会社における複数の種類の鋼材に関するダミーデータを作成してください。具体的には、以下のパラメータを含むデータを四半期ごとに生成し、各四半期のデータを1枚のシートに格納して、1つのExcelファイルとして出力してください。
年月日
鋼材の種類（複数種類）
販売数
販売額
利益額
国別の販売地域
それぞれのシートは四半期ごとのデータを表し、年内の複数四半期のデータを含むExcelファイルを作成してください。即座にコードインタープリターが実行され、以下のダミーデータファイルが出力されました。
興味のある方はダウンロードして、Excelファイルの中身を見てみてください。
シートも四半期ごとに1枚ずつ生成されています。
これで、データが複数シートに別れたExcelファイルを生成できることがわかりました。
次に進みます。
ChatGPTは、Excelシートの複数のシートを比較分析できる
出来上がったExcelシートを使用し、複数シートのデータの比較や分析ができるかを試してみましょう。
以下のプロンプトを使用します。
このファイルを比較分析するための 詳細なプロンプトを提案してください。すると、以下のような詳細なプロンプトを提案してくれます。
（1行目だけ追記しました。）
鋼材データの比較分析プロンプト
添付のファイルを以下の手順で分析および可視化してください。:
1. 全体的なパフォーマンスの分析
各四半期ごとに、鋼材の種類ごとの 総販売数、総販売額、および 総利益額 を集計し、全体的な販売傾向を把握してください。
四半期ごとのパフォーマンスにおける 売上および利益の増減率 を計算し、年度内での成長率を分析してください。
2. 鋼材別のパフォーマンス比較
各鋼材の種類ごとの 平均販売数、平均販売額、および 平均利益額 を四半期ごとに算出し、それらを比較してください。
鋼材ごとの 利益率（利益額 ÷ 販売額）を計算し、どの鋼材が最も収益性が高いかを評価してください。
3. 国別の市場パフォーマンス
国別に 総販売数 と 総販売額 を集計し、各市場でのパフォーマンスを評価してください。
各国の市場ごとに 鋼材の種類別販売額シェア を算出し、国ごとに人気の鋼材タイプを特定してください。
4. 四半期間の動向比較
各四半期で、 販売数および販売額の推移 を時系列で分析し、季節的なパターンや売上の変動要因を特定してください。
四半期ごとに 国別の販売動向 を比較し、各市場の季節変動やその他の要因を探ってください。
5. 鋼材の種類と販売地域の相関関係
各鋼材の種類ごとに、どの国での販売が最も多かったかを分析し、 国ごとの鋼材種類別の市場シェア を可視化してください。
国と鋼材の種類の関係性 を分析し、特定の国でどの種類の鋼材が優位に販売されているかを把握してください。
6. 販売数と利益額の関係
四半期ごとの 販売数と利益額の相関関係 を確認し、販売数が増加しても利益が比例して増えるかどうかを分析してください。
利益額が特に大きかったデータポイントを特定し、その要因（国、鋼材の種類、四半期など）を分析してください。では、このプロンプトをファイルに適用してみましょう。
1番から6番まで一度に全部やると分析しきれないので、プロンプトを分割して1番だけをやってもらいます。
そうするとまたコードインタープリターが動いて作業をスタートしてくれます。
結果的に、以下のような、Excelの各四半期データが入ったシートの情報を読み取った上でグラフを出力しています。
最終レポート
ChatGPTによる評価も追加した最終的なレポートは以下のファイルとなります。
人間がやれば、丸一日はかかる作業です。
まとめ
このように、ChatGPTのコードインタープリタ機能は、Excelファイルの各シートの内容、読み取って、評価分析、可視化できることがわかりました。
これでまたExcelとChatGPTの活用の幅が広がります。
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