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大規模言語モデルは、テーマパークのフリーパスみたいなもの:「学習済みAIモデル」の意味と凄さを知る


「学習済みAIモデル」とは、遊び尽くし、学び尽くしたエキスパート

私たちは、ChatGPTなどのAIを日々使っていることで「学習済みモデル」がどれほど便利か、薄々気づいてはいる。だが、本当にその凄さを理解している人は少ないのではないだろうか。「学習済み」と聞けば、まぁ、「何か賢くなってるんだね」とか「便利だなぁ」とは思うかもしれない。でもね、この「学習済み」という言葉の背後には、もっと大それた現実が隠されている。

これをもっと身近に感じてもらうために、こう考えてみてほしい。あなたが今、世界のどこかのテーマパークに行くとしよう。そう、あの夢の国。遊びたい放題、アトラクション乗り放題の場所だ。でも、ここで問題になるのは「時間」と「お金」。どのテーマパークに行くか、どのアトラクションに並ぶか、時間が足りるのか、そして一番恐ろしいのは、財布の中身がいつ底をつくか。

さて、想像してみてほしい。あなたが朝起きた瞬間からすでに遊び尽くしている友達が存在しているとしたら?全世界のテーマパークを制覇し、全部のアトラクションに乗り終わり、パレードも完璧に見物し、お土産選びもバッチリ。しかも疲れ知らず。そん友達が、まるでワクワクのエキスパートとして、自分に「今からどう遊べばいいか」を指南してくれるような状態だ。

もしそんな友達がいたら、「学習済みAIモデル」と同じなのだ。学習済みモデルは、世界中のテーマパークを遊び尽くし、すべてのアトラクションを知り尽くした状態で、私たちの前に現れる友達と同じ。だから「大規模」という形容詞が前に付く。通常であれば、自分でデータを集めて、何年もかけてAIに勉強させなければならない。でも、大規模言語モデルを使えば、その「遊び方の知識」がすでに備わった状態で、あなたの指先にすべてが揃っているのだ。まるで、テーマパークのアトラクション待ち時間を飛ばして、VIPフリーパスを手に入れたかのように。

バックグラウンドのコストはテーマパーク建設レベル

ここで注目すべきは、実際にこの「学習済み状態」を作り上げるには膨大な労力とお金がかかっていることだ。AIを鍛えるためのデータを集め、トレーニングする作業は、テーマパークを一から設計するのと同じくらい大変だ。いや、もっと難しいかもしれない。だって、集めるデータは膨大だし、それを学習させるためには何百億円もの設備投資や数百人単位のエンジニアの協力が必要だ。AIをトレーニングするために使われるGPU(コンピュータの高速処理装置)は、まさにテーマパークのジェットコースターそのもの。何百時間も高速で動き続け、やっとのことで「学習」を完了させる。

そして、私たちが享受しているのは、こうした膨大な労力の結果だ。AIの世界では、実際には数百億円規模、場合によってはそれ以上のコストがかかっていると言われているが、私たちが利用する時の料金はというと?「無料、または1円から」なんてことも普通にある。つまり、夢のテーマパークに行く時よりも低いコストで、すでに遊び尽くしたエキスパートに道案内してもらうようなものだ。

これこそが「AI革命」

これは、まさに「AI革命」そのものだろう。従来、AIを作るには、ひたすら時間をかけ、データを集め、数え切れないほどの試行錯誤を繰り返す必要があった。例えば、ちょっとした会話をするだけのチャットボットでも、何千万円もの開発費がかかっていた。データを集め、モデルを訓練し、システムを維持するのに多額の費用がかかる。それが、今ではどうだ?大規模言語モデルを使えば、私たちはそのすべてを飛び越え、すぐに結果を得られる。

しかも、その「結果」が圧倒的に楽しい。自分でゼロからアトラクションを作り上げるのではなく、すでに完成しているものを存分に楽しめる状態。もはや、AIは私たちにとって、ただのツールではなく、楽しみ方を熟知したテーマパーク案内人になったのだ。

AIを少し寛大に見てみよう

だからこそ、次にAIに何かを頼んだ時に、もしそれが少し奇妙な返事を返してきても、少しだけ寛大に見守ってほしい。テーマパークの案内人だって、たまにはちょっと道を間違えることもあるし、新しいアトラクションに戸惑うこともある。だけど、それでも彼らは私たちに最高の体験を提供するために努力している。それと同じように、AIも日々成長し、私たちの楽しみを広げてくれているのだ。

結論: 1円で手に入る「フリーパス」

結局、AIの学習済みモデルは、私たちが手に入れた「フリーパス」なのだ。しかも、そのコストは驚くほど低い。今まで何億円もかかっていたAIの知識と能力を、APIで繋げば1円で手にできる。それこそが、AI革命の真の姿だ。
次にAIを使う時は、この「フリーパス」をちょっと思い出して、楽しんでほしい。
巨額のコストを負担しているOpenAIやGoogleをはじめとするビッグテックが、どこでその資金を私たちから回収しにくるかは、今は置いておこう。

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