島の看護記録vol.45
本日も晴天でした。青空と海は最強コンビですね。
今日は、訪問看護の営業に愛媛県今治市に行ってきました。フェリーで1時間半くらいかかります。隣の島なのに広島と愛媛県になっており自治体管轄が違うためなかなか面倒です。笑
事務所の周辺の島や地域は、それなりに認知されてきていますが今治市は初めて行きました。当たり前ですが誰も知らなかったです。とびしま海道としまなみ海道は大きな隔たりがあるように感じます。自治体が違うと本当に厄介だなと感じます。諸島部はなかなか満足に医療が提供されていないです。島と島を繋ぐ橋は有料です。もちろんフェリーも有料です。ボランティアでは成り立たないので料金は発生します。私たち医療者が介入して医療を提供するときは保険が適応になりますが交通費は違います。どうしても利用者に負担してもらいます。
そこが本当に難しいところです。医療を受けたい人がいるけど採算が合わず行けないところや、そもそも島に施設がないため本島から来てもらうしかない。僻地医療の課題は山積みです。皆さんも最後は慣れ親しんだお家で最後を迎えたいと思いませんか?それが現状多くの島や僻地でできていません。日本は島国です。どうしてもこういう課題が生まれてしまいます。行政に頼んでも難しい問題です。ただでさえ、社会保障費は莫大にかかっています。1番はピンシャンコロリと苦しまず、慣れ親しんだ土地で最後を迎えるのが理想です。
そのためには予防医療がとても大切になってきます。地域の方々は寝たきりになると島を出ていかなければならないという気持ちが強いため、体操や運動にはとても一生懸命に取り組まれております。しかし、どうしても病気には勝てないときもあります。その時は病気と付き合って生活しなければなりません。医療が進んでいるといってもそれは限界があります。今の動向からしても早期退院し自宅に帰ってもらうというのが国の意向です。帰ると言っても帰れない人もたくさんいます。そして施設に入り最後を迎える方がたくさんいます。
この高齢化社会では、すでに看護師の数が不足しています。現在はコロナウイルスの影響で看護師不足がピックアップされていますが、看護師不足は今に始まったわけではありません。ずっと前から問題視されていました。そして2025年は団塊の世代が全員後期高齢者になります。看護師不足はもっとひどくなるでしょう。医療の問題は僻地だけではなく日本の問題です。本当に大変な世界に足を踏み込んだなと思います。
同じ課題で、もやもやしている医療者は日本にもたくさんいると思います。この問題をすべて解決するのは困難だと思います。まずは一つづつ、身近なところからやっていきたいと思います。せっかくこの島に来たのだから、この島周辺に暮らしている方には幸せに暮らしてほしいです。まずは小さなことからコツコツと始めていきます。今日のような病院への挨拶周りをして認知してもらうというのも必要だと思います。
私自身、どこまで島のためにできるかわかりませんが自分なりに精一杯やっていきたいと思います。
それでは今日はこの辺で。
また明日。