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デイヴィッド・バーンが選んだタンゴ~選ばれたアーティストたち (その1)
トーキング・ヘッズの中心人物にして現在はソロで活動しているミュージシャン、デイヴィッド・バーン。最近では昨年公開された映画『アメリカン・ユートピア』も大きな話題となりました。
そんな彼がお気に入りの音楽をプレイリストにまとめて紹介する “David Byrne Radio Presents” という企画があります。今月 (2022年9月) のテーマはなんとタンゴ!
最初に知ったのはこちらの記事から。
デイヴィッド・バーンもタンゴも大好きな私としては、これは見逃せません。早速聴いてみたところなかなか興味深いものでした。
本人のサイトには上記の記事でも一部引用された選曲意図と曲目リストがあります。
タンゴ好きな人が普段はあまり聴かないような曲が結構含まれています。一方でタンゴをよく知らない人が聴くと、いろいろあって面白いけど若干混乱するような気もしました。まあ、何も考えずに流れてくる音楽を楽しむだけでも十分かもしれませんが、ここで私のおせっかい欲が発動。他人の選曲を横でぐだぐだ語るような野暮はしたくないものの、選ばれたアーティストについて語るぐらいなら許してもらえるのでは?ということで、ちょっと書いてみました。
オリジナル表記の名前、その日本語表記、カッコ内にプレイリスト内で登場するトラック番号、簡単な解説、というフォーマットです。よく知らない人については中途半端に調べて不正確なことを書いてしまうことを避けるため、ほとんど情報リンク先を貼るだけになっています。
全員分書いてから、と思うと遅くなりそうなので、とりあえず初出の曲の順番で1/3位をまず公開します。
Ruben Blades ルベン・ブラデス (1) パナマのサルサ歌手、作詞作曲家、俳優、政治家。1978年のウィリー・コローンとの共作アルバム『シエンブラ』はサルサの金字塔で、本プレイリストで取り上げられている曲も元は同アルバムに収録された曲である。編曲と音楽監督は米国で活躍するアルゼンチン人カルロス・フランセッティで、アルゼンチンの有名タンゴミュージシャンも多数参加。
Gavin Bryars ギャヴィン・ブライアーズ (2) イギリスの作曲家、コントラバス奏者。→ Wikipedia ギャヴィン・ブライアーズ
Jess Walker ジェス・ウォーカー (2) 英国の歌手、執筆家。活動はオペラ、キャバレー、劇場と多岐にわたる。→ Jessica Walker (プレイリスト収録曲を含むアルバムには彼女の名前がクレジットされているが、収録曲にはボーカルは含まれず、実際に参加しているかは不明)
Orquesta El Arranque オルケスタ・エル・アランケ (3, 19, 21) 1996年にイグナシオ・バルチャウスキー (コントラバス)、ラミーロ・ガジョ (バイオリン) らアルゼンチンの若手ミュージシャン達により結成されたタンゴ楽団。伝統的な六重奏 (バンドネオンとバイオリン各2、ピアノ、コントラバス) にギターを加えた7人編成。新世代タンゴミュージシャンの先駆けとして活躍し、後進の育成にも貢献。19はバンドネオンの巨匠レオポルド・フェデリコとの共演。
The 12 Cellists of the Berlin Philharmonic ベルリンフィル12人のチェリストたち (4) 文字通りベルリンフィルのチェロパート全員である12によるアンサンブル。→ ベルリンフィル12人のチェリストたち
Raul Garello ラウル・ガレーロ (5) アルゼンチンのバンドネオン奏者、作編曲家、楽団指揮者。タンゴの偶像的存在のひとりであるアニバル・トロイロの晩年期に彼の楽団のメンバーとなり、編曲を担当した。その後も現代タンゴの最重要人物のひとりとして活躍。自身の楽団での活動のほか歌手との共演も多く、ブエノスアイレス市立タンゴオーケストラの指揮や多くの優れた編曲でも知られる。2016年没。
Astor Piazzolla アストル・ピアソラ (8, 14) アルゼンチンのバンドネオン奏者、作編曲家、楽団指揮者。1930年代末よりプロの音楽家として活動を始め、やがてタンゴにクラシックやジャズ等の手法を取り入れた新しいタンゴの創造に邁進。タンゴの革命家と呼ばれる。1992年没。ここに収録されているのはいずれも彼の五重奏団 (バンドネオン、バイオリン、ピアノ、ギター、コントラバス) によるもので、8が1961年、14が1965年の録音。
今日はここまで。ピアソラはいろいろ語り出すとキリがないのでごく簡単にまとめました。曲についても書きたいことはいろいろありますがひとまず自制。
続きはまた近いうちに書きます。
ブログとの同時投稿です。半日遅れですが。