【#毎週ショートショートnote】激辛の鏡

夜中、私は鏡に向かって日中に起きた出来事について愚痴った。

 

「何であの子がモテるのよ！私の方が断然可愛いし、頭も良いし、友達も多いし、社交的だし、何もかも勝っているの！それがどうしてあの子なの！もう許せない！こうなったら・・・」

 

１時間も鏡に向かって気が済むまで言いまくったので気持ちが落ち着いた。もう遅いしそろそろ寝るかな。おやすみなさい。

 

翌朝、登校すると教室がやけに騒々しい。

 

「おはよう！何かあったの?」

「サヤカがね、夜中に鏡から自分に対する誹謗中傷の言葉がたくさん聞こえてきたんだって。その中には殺○予告も入っていて。でね、鏡から聞こえてきた声がね」

 

そのとき背後からクラス担任の声が聞こえた。

 

「柏木、ちょっと話したいことがあるからこれから職員室に来て」

 

あーあ、なんで分かっちゃったんだろう。
私ではない声で静かに話したはずなんだけどな。

 

私は左手に持っていたスマホをぎゅっと握りしめた。

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(400文字）

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この記事は、たらはかにさん企画【毎週ショートショートnote】参加記事です。
今回のお題は【夜からの手紙】でした。

先日投稿した「夜からの手紙」のあとがきが長すぎたので今回は書きません（笑）

次回も参加します。
引き続きどうぞよろしくお願いします！