「やりたいこと以外やらない生き方」は、「テイカー」になることではない。
「やりたいことだけやる(やりたくないこと禁止)」
「置かれた場所で咲くために自分を変えるのではなく、自分が咲けるように自分を置く場所を変える」
「ルールテイカーからルールメイカーへ」
上記のような価値観をどのように感じますか?
「なにを甘えたこと言っているんだ」「世の中そんなに甘くない」「夢の世界の話」などなど、眉をしかめる方が多いのではないかと想像しています。
僕も社会人になってからもうすぐ8年。
組織の強い大企業2社、そして今働いている創業期のオーナー企業で働くことを通じ、理想と現実の狭間で日々悩みながら組織人としてあるべき価値観を曲がりなりにも身に着けてきました。
しかし、なんとこのところ冒頭のような価値観へのパラダイムシフトが起きているのです。
そして、本来は自利利他円満の世界観を目指し自利利他を両立し最大化するための考え方だったはずが、不器用な僕は本来の意図と反してテイカースタンスが強く出すぎてしまっていたことに昨日ようやく気付くことができました。
自分自身の失敗踏まえ、今回は【「やりたいこと以外やらない生き方」は、「テイカー」になることではない】という内容について、その心を記事にしていきたいと思います。
■「やりたいこと以外やらない」というスタンス
僕が「やりたいこと以外やらない」というスタンスを初めて目の当たりにしたのは9月。
ルータイス&苫米地英人を源流とする認知科学コーチングを学ぶ中で「have to禁止」という考え方がありました。
have toとは、僕の解釈だと「外圧(周囲からの期待や権威からの強制)によって、まさしく『~しなければならない』という義務感から行う行為」のことです。
「have to禁止」とはそれをやらない代わりに自分の内発的動機に紐づく行為を促すような考え方であり、その考え方の目的としては「個のエネルギー&才能を最大限発揮させる」というものがあるように僕は捉えています。
滅私奉公で自分の特徴に合わない動きを歯車の1つとしてやらされてしまっている状態よりも、「本人の才能が活き周囲も喜ぶ」という状態を創った方が本人も周囲も幸福で創造的になるはずです。
そのように、「やりたいこと以外やらない」というスタンスは本来、自分のためが周囲のためにもなり周囲のためが自分のためにもなる「自利利他円満」の世界観を目指し自利利他を両立し最大化するための考え方だと僕は捉えています。
■「やりたいこと以外やらない」を都合よく受け取り誤読すると、テイカーに陥りがち
「やりたいこと以外やらない」を現実(特に仕事)でやるには、高い調整力と戦略戦術が必要になるように思います。
ご想像の通り、それぞれが自身の人生の主役である人間同士が集まった社会&集団で自分1人でやりたいことだけやろうとすると、多くの場合で周囲に皺寄せが行き、周囲と軋轢が生まれることが多いです。
そうならないためには、自分がやりたいことだけやるのと同じように、周囲もやりたいことをできるように調整し、結果として集団全体に利益が生まれるような状況を作れるような視座の高さも必要だと感じました。
もしくは「自分がやりたいことをやると周囲が喜ぶ」という周囲との関係性を仕組みから創る必要性を感じます。
しかし、僕自身も陥っておりましたが、「やりたいこと以外やらない」という甘美な響きのある言葉を都合よく解釈し、そこに受動的な姿勢がくっついてしまうと「テイカー」になってしまうように思います。
テイカーは「自分が受け取る」ことばかり考えている人のことを言います。
まさにわがままな子どもが親へ要求ばかりするように、周囲の人や社会へ一方的に要求しているイメージです。
恥ずかしながら僕自身も頭では「結果的に周囲のためになればよい」と考えながらも、実際に外に伝わっていたのは
「自分がやりたいことをやらせて欲しい」
「自分の気持ちを理解して欲しい」
「自分を尊重してほしい」
「自分の想いを実現させてほしい」
と周囲へ要求するスタンス。
これだと、周囲と関係が悪くなることに加え、結果的に「やりたいことをやる」の上位概念である「幸せ」を感じづらくなってしまうように感じます。。
■「やりたいギブに集中できる生き方」くらいの表現がちょうどよい気がする
ちょうど昨日、メンターから指摘していただくことを通じて、
「『人に喜んでもらおう』と自分から働きかける喜び」
「周囲と共に楽しむ喜び」
という、受け身ではなく主体的なスタンスから生まれる喜びの存在を思い出すことができました。
「利他的な人はそうでない人と比べて幸福感が高い」という研究もあり、僕自身の過去の経験からも、人に喜んでもらおうと自分から主体的に働きかけていた時はエネルギーに満ちていた感覚があります。
改めて、「自利利他円満な世界を創るために、外圧に安易に従わず、自利&利他を最大化できる自分の活かし方を自ら生み出す」という世界観を忘れず、「やりたいギブに集中できる生き方」を今後改めてしていきたいと思いました。
最後までご覧いただきありがとうございました!