なんのために仕事をするのか?数字で可視化してみた。
ここ数年、若い人から質問を受ける事が多い。
メディアでインタビューを受ける事もあるし、SNSなんかでも質問を受けたりする。
そんな中で、たまにくるのが「対馬さんにとって仕事とは?」「仕事ってなんのためにするんですか?」という類の質問。
シンプルかつ究極である。
社会に出て30年弱、日々仕事をしていて残された日数の方が少ない状況になってくると、確かに「仕事ってなんだろう?」と考える事はある。
しかし50手前になって、結局「答えはない」という結論に至ってしまった。
「しまった」と書くとネガティブに聞こえるかもしれないが、結局のところ答えなんてないのだ...。
「対馬さんにとって仕事とは?」はまだしも「なんのために仕事をするのか?」と聞かれてしまうと答えは「ない」
言い方を変えると、答えはそれぞれの中にあり、それを探すのも仕事であり私の答えは誰にも参考になんてならない、という事かもしれない。
もちろん飯を食うため、とか充実感を得るため、とか一般的な ”理由” はある。
でも、飯を食うため?
この国には生活保護がある。
充実感を得るため?
仕事以外でも充実感を得る方法はある。
「人生は死ぬまでの暇つぶし」とか「そこに山があったから」なんていう名言もあるが、仕事をするのはある種究極の暇つぶしなのかもしれない。
結局、答えは人それぞれになる訳である。
ただ1つ、全く違う側面から「仕事」を捉えてみる方法がある。
例えば人生80年と考える。
その80年の人生の中で、それぞれの行動を時間で割り出してみる。
(あくまでも私が割り出した平均的な話なのでツッコミは受け付けません)
まず死ぬまでの時間は24時間×365日×80年=700,800時間
70万時間!!!
びっくりマークを付けてみたが、長いのか短いのか?
分からない。
まあこうして数字にすると1時間1時間が愛おしく思えますね。
で、1日8時間寝るとする。
そうすると睡眠時間は233,600時間
23万時間!!!
23万時間寝てるのか、と考えるとなんだかびっくりマーク付けたくなりますね。
では学校に行った時間は?
幼稚園3年、小学校6年、中高3年ずつ、大学4年とした場合、下記のようになります。
(Chat GPT調べ。もちろん幼稚園や大学は地域や学部によるので平均です。)
幼稚園2,730時間
小学校7,800時間
中学校4,680時間
大学2,100時間
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計17,310時間
で、仕事は?
・23歳から働いて65歳で定年退職
・年間の休日数:平均115日
・1日の労働時間:8時間
とすると
84,000時間くらいになります。
もちろん休日出勤、残業、有給、病欠などあるのであくまで平均的な話ですが、会社員であれば著しく多い、少ないというケースは稀でしょう。
まとめると、
私たちは70万時間の人生の中で、1万7,000時間学校に行き、23万時間寝て、8万4000時間働いているという事です。
ということは36万9000時間は食事やお風呂も含めたフリータイムです。
パーセンテージにすると
・学校:約3%
・労働:約12%
・睡眠:約32.5%
・フリータイム:約52.5%
という事になります。
もちろん80年生きた場合です。若くして死去すると学校と労働の割合が増える訳ですが、そこは神のみぞ知る部分です。
皆さんどうでしょう?
私たちが面倒だと思っていた学校と仕事は合計しても15%
睡眠とフリータイムは合計85%
となります。
なんのために仕事をするの?という答えは人それぞれ。
この数字を見てなにを思うのか?も人それぞれ。
でも、なんだか勉強と仕事の時間が愛おしく思えませんか?
この15%を、やらされている時間だと思って生きるより、貴重な時間で何ができるのか?僕はそう考えています。
結果、楽しいが故に僕は多くの時間を仕事に費やしていますが、それでもきっと20%未満でしょう。
ちなみに勉強は寝てる時間が大半だったので1%くらいだったかもしれません。
苦笑&後悔です。
人間は過ぎてから気づく生き物です…。
最後にStevie Wonder / Higher Groundの歌詞を貼ります。
人々よ、学び続けろ
教師よ、教え続けろ
恋人たちよ、愛し続けろ
眠っている者たちよ、眠りから覚めろ
世界よ、回り続けろ
そんなに長くはないのだ
高みに辿り着くまで
誰にもアンタの邪魔をさせるな
挑み続けるのさ
遥か高みに辿り着くまで
※もっと働くべきだという促しのために書いたわけではありません。
私は経営者なので、そのように捉えられないよう、あえてここに記しておきます。
長い時間働くかどうかは、あくまでそれぞれの決断であり強要されるものではありません。
短い時間で成果を出し、残った時間はゆっくり過ごした方がいいという方も入れば、もっと挑戦したいという方もいます。
どちらを選ぶかは人それぞれですが、数値化してみると、人生の中で働く時間は想像以上に短かかった、というお話でした。