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mangiare, cantare, amore

「mangiare, cantare, amore(マンジャーレ、カンターレ、アモーレ=食べること、歌うこと、愛すること)」
とは、黒柳能生という人物を表現するときに使われる言葉というのは広く知られるところ…嘘です。ゴメンナサイ。

これはイタリア人の国民性を表現するときに使われる言葉だけど、1995年に一度行っただけでもその意味が、よく分かった気がしたね。
ん?ちょっと待てよ?1995年の10月にデビューでその前のblue on blueの撮影で行ってるからインディーズの時にイタリアに行ってる!?
…な~んて、このネタは以前にも書いてるんだよね。


初海外でいきなりイタリアだもんな。狭い機内でもタバコ吸い放題、酒は飲み放題、空いてる席があればそこで横になって寝てても怒られない…長時間のフライトだったけど全然平気だったね。
辛いのは時差ボケ防止のために変な時間に機内食を出される事くらいかな。機内はやる事がないから、飲んでタバコ吸って飯食って本読んで飲んでタバコ吸ってのエンドレスループだからね。
強制的に太らされてる様な気になりながらも到着したイタリアではこれまたひたすら食べる事になった。

食事は朝から晩までと言うか、起きている間のほとんどが食事の時間で、軽くない朝飯、長い昼飯、もっと長い晩飯と夜食で一日中食べてる感じで、いろんなお店から歌声が聞こえてくるし、陽気でいつも楽しそうだった。
※いつ働いてるんだろう?とマジで思ったくらい。

ワインも料理も美味しくて、でも贅沢してる感じは全然なくて、家族や恋人を大切にしている感じが伝わってきてね。
もちろん全員がそうではないだろうけど、あんな風に生きられたらなぁと思ったよ。

撮影があってもそんなのどうでもいいってくらい酒も食事も楽しみました。
あの頃は全然金が無かったから食べれなかったモノもあったんだよな。今なら買えるのに…いや、もうそんなに食べられないんだった。歳は取りたくないね。しょぼびん。

そんなイタリアでの経験が俺をイタリア料理好きにさせた訳だけど、それまではそんなにイタリア料理が好きな訳ではなかったんだよ。
子供の頃はそもそも「イタリア料理」というジャンル自体を知らなかったもんね。だって「スパゲッティ=ナポリタン」だと思っていたし、ピザは冷凍のピザかピザトーストだし、どれも喫茶店で食べてたからね。
当然、生ハムなんて存在も知らないからプレスハムがハムだと思ってたよね。
さらに1980年代中頃にデリバリーピザがブームになってアメリカンピザとイタリアンがごっちゃになったのもイタリア料理に対する混乱と誤解を招いたかな。

余談になるけど、そう言えば昔は「ピザパイ」って呼んでたんだよな。
イタリアではピザパイとは言わないから、どうやらアメリカで使うらしい。
ついでに「タバスコ」はイタリアではピザには使わないのだ。ま、タバスコはアメリカ発祥の調味料だしね。でも、そのアメリカでもピザにはタバスコは使わないのだ。
なんと…
「タバスコをピザに使うのは日本人だけ!!」
そして
「日本にタバスコを定着させたのはアントニオ猪木!!」
はい、ここテストに出ま~す!

イタリアの食べ物と言えば、ナポリには存在しない上にケチャップ味の焼きそばの様な「ナポリタン」か、給食の「ソフトめん」で大人気だった「ミートソース」、直径15cmくらいのパン生地のピザにタバスコ…
「ボロネーゼ」なんて名前を知る由もなく、「パスタ」にはいくつも種類がある事や本来は生麺である事も思いも寄らず「スパゲッティ」しか知らない…

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