ベーシスト同士が同じ条件で演奏したのを徹底分析・比較してみた
またまたベーシストYoutuber・Mutsumiくんのチャンネルにお邪魔してきました!
先日、Mutsumiくんから「普段使っている機材でSOPHIAの曲を弾き比べをしたい」とオファーがあったのでベースとエフェクターを持って、行ってきましたMutsumi STUDIO!
到着してすぐにMutsumiくんがビールを勧めてくれる。
さすが分かってるね!
今回はスラップ・指弾きの若きエースであるMutsumiくんが、ピック弾きの老害である俺と同じ曲を同じ機材で、さらに両者ともピック弾きで比較してみようという企画。
どちらが優れている?という比較ではなく「どんな違いがあるのか?」という比較。
俺がベースを始めた頃、ROCKベーシストと言えば圧倒的にピック弾きが多かったんだけど、いつの間にか指弾きが主流になり「ピック弾きはダサい」「ピック弾きは下手の証拠」なんて言われる様になってたんだよな。
ま、俺は他人に何を言われようが俺には関係ないし、どうでもいいんだけどね。
そもそも「上手」「下手」なんて何を比較してるの?
「指弾き」「ピック弾き」「スラップ」全部違う音が出て、それぞれに得手不得手があるのに。
軽トラックとスポーツカーはどちらも「自動車」だけど、それを比較する意味あるか?
速い車と荷物を積める車を比べてどうする?
クレーンとブルドーザーは同じく重機ではあるけど、それを比べる必要があるか?
大谷翔平はスゴいが、その他のプロ野球選手はスゴくないの?
プロになれただけでもスゴくない?プロで居続けられるってスゴくない?
その道のプロじゃない人がその道のプロを馬鹿にするのってどうなの?
ってか、頑張っている他人を馬鹿にするってダサくない?
…と俺は思うけど、それを声高に言う必要もないので普段は黙ってるんだよね。なんだけど、Mutsumiくんは「そういった誤解を解きたい」と常々言ってくれるので喜んで参加させてもらいました。
しかし、既に酔っている俺はちゃんと弾けるのか?
…酔ってなくても弾けないだろ!とか言うな!
今回の使用ベースは最近出番の多いVELLMORのモッキンバード。エフェクターはA.S.P.GearのTRIBAL UNIONとTRIBAL GEYSER。シールドはNEW GRID TONE。
完全に俺のLIVEやRECに欠かせない機材ですな。
まずはMutsumiくんが打ち込み&ギターを弾いたBrother&Sisterのカラオケに合わせて弾いてみる。
モッキンバードは慣れていないと座って弾くことが意外に難しいので、最初はちょっと苦戦してたけど、あっという間に録音終了。
もちろん一発録りの直しなし。
バツグンの安定感はさすがだね。
次は俺。
歌が入っていないカラオケなので曲の構成を間違えるという失態。
やっぱ歌を聴きながら弾いてるんだよな。
とは言え、自分たちの曲なのであっと言う間に終了。
当然、直しなし。
※実はちょっとシクってる。てへ。
それもROCKだ!←何でも「ROCKだ」と言えば許されると思っている老害。
しかし、今回の動画はここからなんですよ。
お互いのプレイをPCに取り込んで「波形で見て比較・分析する」という、これまでありそうでなかった企画。
波形とは音による振動を視覚化したものだけど、詳しくは自分で調べてちょ。
同じ曲を同じ機材でフルコーラス弾いてそれを波形で比較・分析する…これはなかなか出来ないもんな。
お互いの個性や楽曲に対するアプローチの仕方が波形で比較するとよく分かるんだよね。
リズムの捉え方や音の伸ばし方、切り方が視覚的に比較できるからね。
どちらが上手いとかじゃないんだよ。
本来、そんな考え方が必要ないんだよな。
その曲を自分がどう表現したいか?それに正解なんてなくて、自分がカッコいいと思う奏法と表現が出来ればそれでいいんだから。
誰かを卑下する必要なんて全くなくて、自分と違う音も楽しめる。
それが音楽の楽しみ方なんじゃねえかな?
すごく面白い比較が出来たので、ここから先は動画で確認してちょ!
Mutsumiくんと出会って約二年になるんだよな。
2022年10月11日にSOPHIA復活の武道館があったんだけど、俺は同年9月15日まで会社で働いていたために武道館までほとんど練習も出来なかった。それにバイク事故やその他いろいろあって、指や手の平や甲を骨折してたんだけど、もうベースを弾くつもりもなかったからリハビリもせず放っておいたらて上手く曲がらなくなっちゃったんだよね。曲がったまま伸びなくなった指もあるし。結果的に演奏はかなり不甲斐無い状態だったのよ。
ま、今だから言える事なんだけどね。
俺が復帰してイチから練習し直そうと思った時にYoutubeにベースの練習動画がある事を知って、その中にMutsumiくんの動画があったんだよね。
恥ずかしながらYoutubeそのものを見た事がなかったから、そんなレッスン動画があるなんて知らなかったしあまり期待もしてなかったんだよ。
だってさ、俺が若い頃にあったレッスンビデオとか酷かったもん。
教え方が雑なんてもんじゃなかったからね。
だから期待せずに見てみたらこれが面白かったんだ。
右腕のTATOOに首から下しか見えないけど、優しく落ち着いた話し方でゆっくり丁寧に教えてくれる。
簡単そうなんだけど、やってみるとしっかり難しい。
でも「続ければ絶対に出来る様になる」と口癖の様に言ってくれる。
それからは、思う様に動かなくなってしまった指のリハビリも兼ねて毎日動画を見ながら可能な限りベースを弾く様になったんだけど、そんなある日、運命の出会いがあったのだ。
武道館のポスターを貼らせてもらった事から懇意にさせてもらっているイケシブ。そこで開催された「低音共振祭」に展示中の俺のベースの写真を撮りに行ったスタッフから「Mutsumiさんがいる!」と興奮気味に電話があり、「マジ!!話したい!!」と電話で話したことから仲良くなったのだ。
Mutsumiくんと俺は親子くらい年齢が離れているんだけど、それがすごく楽しい。努力や経験を積み重ねてきた人間にしか分からない事をキチンと理解しているから。
そして「真面目に弾いている全てのベーシストに対するリスペクトがある」んだ。
曲がったままの指では弾けない事もあるし、去年またケガをしてしまいもっと動かなくなってしまったんだけど、それでも毎日練習してる。
若い時にもっと練習していれば良かったなぁ…と思う事もあるけど、俺が練習していたら天狗になっていただろうな。
そして天狗になっていたら嫌われていただろうし消えていたとも思う。
俺はそこまで出来た人間ではないから。
この出会いを大切にして、これからも練習していきたいと思う今日この頃です。