ベースで曲を弾きたくなった君たちへ
前回、前々回と、これを読んで練習してくれた人はもうメジャースケールもマイナースケールも弾けるんじゃない?
弾けちゃうんじゃない!?え?上手く弾けない?
▼前回のnote
あのね、1か月やそこらで上手く弾ける訳ないじゃん!でも大丈夫!
みんな同じなんだから。
今、上手い人だって最初は弾けなかったんだから。
ミュートが甘かったり、音がしっかり鳴ってなくても今は全然OK!指がスムーズに動かないなんて当たり前!
でも、練習を続けていれば必ず弾ける様になります!
1日に10分しか練習できなくても、毎日は無理でも、練習するだけでいつかは絶対に出来る様になるんだよ?
もうワクワクするね!
それではそろそろ曲を弾いてみましょう!
…と、その前にROCKにおけるベースではとても重要な「ルート弾き」について説明します。
これを知るだけで難しい曲だって弾けちゃうんです!
ここで重要なのは「難しい曲の難しいベースは弾けません」が「難しい曲のベースを簡単にすることでその曲を弾く事が出来る様になります」という事です。
今の目標は、難しいことを弾くのではなく、今現在の技術力で曲を弾くことです。
そして、「スケールが弾ける」という今の技術があれば難しい事ではありません!
これホント。
ルートとは?
では、説明します。
ルートとは、和音の元になっている一番低い音(根音)です。
和音は音楽の授業でならったよね?
そう、あの「ド・ミ・ソ」ってヤツです。これの「ド」がルート音になります。
これまでに練習したドレミファソラシドはCDEFGABCに置き換えられるので、ド・ミ・ソ=C・E・Gです。
これをCメジャーコードと呼びます。
Dがルートならレ・ファ#・ラ=D・F#・AでDメジャーコードになります。
…が、こんなのメンドクサイでしょ?
だからドレミファソラシドを止めて、
数字「12345678」にしちゃうんです!
そうすると、Cメジャーコードは1・3・5の和音になります。
DメジャーならDが1、EマイナーならEを1にしてしまえば、あとはスケールに従って1・2・3・4・5…と数えれば、あら簡単!コードの構成音がすぐに分かっちゃう!!
コードには構成音がありますが、いちいちC・E・GとかD・F#・Aなんて覚えるなんてメンドクサイでしょ?
さっきからメンドクサイメンドクサイ言ってますが、結局このメンドクサさがベースから人を遠ざけてしまうんですよね。
分かりにくい説明
「音楽の教科書とか古い教則本もとにかく分かりにくくて字ばっかで内容は大したことないんだよっ!!だってさ、『一般的には音をあらわすときは「ドレミファソラシド」で表記されますが、ベースの楽譜はアルファベットで「CDEFGAB」と表記されます。
ルート音を弾くためには、まずアルファベット表記されたコードの音名を覚えることが必要です。
ド=Cm・レ=Dadd9・ミ=E△7・ファ=F・ソ=Gaug・ラ=Adim・シ=Bm7-5』
…とか書いてあんだぜ!?そんなもんいきなり分かるかボケ!
アドナインだのオーギュメントだのディミニッシュだのマイナーセブン・フラットファイブだの、いきなりそんな事言われて分かる訳ないだろ!?まず読めねえよ!教える気あんのかよアホ!」
と過去に挫折した僕が申しております。
…失礼しました、話を戻します。
構成音とは?
〇〇メジャーコードとか〇〇マイナーコードをまさに「構成している音」が構成音です。
…なんか頭悪そうな説明ですね。
「その和音を成り立たせている音たち」とでも覚えておいてください。
なので、〇〇メジャーならば、そのスケール内の1・3・5が構成音になり、〇〇マイナーならば1・3♭・5が構成音になります。
例えば、AメジャーコードならスケールがA・B・C#・D・E・F#・G#・AなのでA・C#・E、
AマイナーコードならA・B・C・D・E・F・G・Aというスケールなので、A・C・Eが構成音という事です。
そして、コードの名前であるA、つまり1の音がルートになり、これだけを弾くことを「ルート弾き」と言います。
そう、このルートが弾ければ曲を弾けてしまうんです!!
さらに、ルート音にこの構成音を交えて弾けば、あの憧れの「フレーズ」が弾けちゃうんです!
この様に構成音には法則があるので、それを覚えてしまえば知らないコードも弾けちゃうんですよ。
メジャーは1・3・5
マイナーは1・3♭・5
セブンスは1・3・5・7♭
メジャーセブンスは1・3・5・7
…他にもありますが、今はこれくらいを「なんとなく」覚えておけばOKです。
※A7という4音からなるコードならA・C#・E・G、Am7ならばA・C・E・Gとなりますが、今は頭の片隅に置いておいてください。
それでは
改めまして「ルート弾き」を説明します。
コードは「1」がルートになるので、まずはフレーズを無視してルートだけを弾いてみましょう。
どんなに難しい曲にも必ずコード(和音)があり、コードがあれば必ずルート(根音)があります。
と、いう事は?
ルート音が分かればどんなに難しい曲も成立させる(弾く)事が出来ちゃうんです!!
ドンドンドン!パフパフ!トテチテタ~!
「残酷な天使のテーゼ」を弾いてみよう!
いよいよ弾いてみましょう!チューニングはOKですか?
※スマホでもチューニングできるアプリがありますよ。
アンプ(ヘッドホンアンプ)に繋ぎましたか?
それでは…
例えば「残酷な天使のテーゼ」のサビのコード進行は2拍ずつで、
Cm・Fm・B♭・E♭・Cm・Fm・B♭・E♭
Cm・Fm・B♭・E♭・Cm・Fm・B♭・Cm
ですが、なんか難しく見えますよね。
でもね、全然そんな事ないんですよ。
これのmを取ってルート音だけにしてみましょう。
C・F・B♭・E♭・C・F・B♭・E♭
C・F・B♭・E♭・C・F・B♭・C
簡単になりましたね。
ルートだけを弾く場合はmとかaugとか関係ないんです。だから、
3弦3・4弦1・3弦1・3弦6・3弦3・4弦1・3弦1・3弦6
3弦3・4弦1・3弦1・3弦6・3弦3・4弦1・3弦1・3弦3
を押さえるだけで良いんです。
では、これを2拍毎に4回ずつ弾いてみてください。メロディーを口ずさみながら弾くと分かり易いですよ。
ゆっくりで良いですよ。今の段階で速く弾くことには意味がありません。遅くて構わないので、しっかりと音を出してください。
ミュートも忘れずにね。
ほら、弾けちゃった!
ね?弾けちゃうんですよ。
それにメロディーに対してのベースの役割もなんとなく感じる事が出来たんじゃない?
ではこの勢いで
「紅蓮華」も弾いちゃおう!
サビの「消せない夢も…」からのコード進行は、4拍ずつ
C・D・Em7・G(onB)・C・B7(onD#)・Em7・Bm7
C・D・B7(onD#)・Em7・C・D
です。
急に難しく見えちゃった?
大丈夫!今から弾くのは「ルート音だけ」なんです。
m(マイナー)だの7(セブン)だの今は覚えなくてOK!
ちなみに(onB)とか(onD#)というのは「オンコード」とか「オーバーコード」と呼ばれるものですが、今は「ベースは(on〇)を弾けば良い」とだけ覚えてください。
それではマイナーだの7だのを取り払って、書き換えてみましょう!
C・D・E・B・C・D#・E・B
C・D・D#・E・C・D
めちゃめちゃシンプルになったでしょ?
さらに書き換えてみよう!
3弦3・3弦5・4弦0・3弦2・3弦3・3弦6・4弦0・3弦2
3弦3・3弦5・3弦6・3弦7・3弦3・3弦5
※0は開放(何も押さえない)です。
これを4拍8回ずつ弾いてみましょう。
ゆっくり、でもしっかり、ミュートを忘れずに弾いてね。
あ、メトロノームも使いましょうね。
※スマホで使えるメトロノーム・アプリもありますよ。
まずはBPM・90~100くらいから挑戦してみましょう。
前回も書きましたが、実はこのテンポ、すごく難しいのでプロミュージシャンでも苦手な人は多いんです。
でも、ベーシストはコレが出来ちゃうんですよ。
ベースに限らず、ギターやキーボードの速弾きはスゴイ!と思うかもしれないけど、リズムが悪ければ何にもスゴくないんです。
いや、リズムの悪い速弾きなんて迷惑でしかない!と断言できます。
※逆にリズム抜群の速弾きは尊敬しかありません。
遅いテンポにルート音だけでノリ(グルーブ)を出すのは本当に難しいので、今の内に体に覚え込ませましょう!
…こんなこと言ってる間に弾けちゃったんじゃない?
ほら、また出来ちゃった!
アナタはもう「ベースが弾ける人」です!
いやっほう!!
これでルート音さえ分かれば何でも弾けちゃいますね。
楽譜を見ると5線譜の上にコードが書かれているモノもあるので、それを今回の様に抜き出せばヒットソングも一見難しく見える曲もお茶の子さいさいですよ!
この際だから、スケールが弾けるしコードの構成音も知っているので、勇気を出してルートじゃない音、「5」を織り交ぜてみましょう。
8ビートで1(ルート)を3回弾いたら5を1回弾いてみてください。
ドドドタドドドタ
11151115
って感じです。
ほら、どんどん楽しくなってきたでしょ?
では、またどこかでお会いしましょう!チャオ!
あ!これを言い忘れていた!
ベースは家にいる時など、常に手が届く場所に置いておくと良いですよ。
家庭の環境やそれぞれの事情もあるので無理にする必要はありませんが、持っていると何かしら弾き始めるのでオススメです。
僕は常に隣に置いてあるので、こうやってPCに向かっている時や食事の時以外は、TVを見ている時もお酒を飲んでいる時もほぼずっとベースを持っています。
それでもなかなか上手くならない…
ベースは奥が深いぜ!
-おまけ-
僕が使用しているベースです。
夏から登場予定のアンプです。
僕の愛用している弦です。
ピンクの弦もDRです。
愛用エフェクターです。
僕のエフェクターボードを埋め尽くしています。
シールドやスピーカーケーブルも特注しました。
シールドや、大量のエフェクター同士を繋ぐパッチケーブルを特注しました。