卵巣嚢腫茎捻転になりまして
どうもです。構成作家の吉岡です。
先月末にえらいお騒がせしたこちらの件の詳細を書こうと思います。
女性なら誰でもなり得る症状なので「こんなのあるんや」程度に頭の隅に置いておいて欲しい。
卵巣嚢腫茎捻転(らんそうのうしゅけいねんてん)とは
なんらかの卵巣の中に腫瘍ができて卵巣が腫れている状態を指すのが卵巣嚢腫。
腫瘍自体もほぼほぼ良性な上に、この段階では痛みは全くないらしいです。
問題なのは茎捻転。文字面から痛そう。
普段から卵巣自体はプラプラ動いていて、例えねじれてもすぐ元に戻るものらしいんですが、卵巣嚢腫によって卵巣自体が腫れて大きく重くなっているとねじれた時に周囲の血管や組織を巻き込んで戻れなくなり、戻るどころかそのままねじれ進んでしまった状態が卵巣嚢腫茎捻転。
その時に卵巣への血管がねじれることによって下腹部の激痛が起きる上に、早く手術しなければ卵巣に血液が渡らず壊死するんだそうで。
卵巣嚢腫にはこれといった原因は特にないらしく年齢も出産経験の有無も関係なく、女性なら誰でもなり得ます。
なんやったらお腹の中にいる赤ちゃんでもなった例があるんだとか。
壊死してしまえば戻らないかもしれない。特にこれから出産を考えている方は些細なことでも婦人科に駆け込みましょう!
私も何かの婦人科の検査で卵巣嚢腫を指摘されたものの、今なにもないならと忘れてしまっておりました。
こんなことになるなら早く処置していれば良かったと心から思ったので、もし放置されている方がいれば必ずねじれる前に!
ちなみに私は検査の結果、2回転半していたらしいです。
考えてみてください、人間の部位で2回転半して平気な場所なんてほぼないんです。
人があまりの激痛に襲われるとどうなるのか、コロナ禍での病院の現状やなんやを経緯を追って残しておきます。
臨場感を味わいたい方はこちらのラジオでも話しているので聴いてください。
2022/1/30(日)
そう「トロピカル〜ジュ!プリキュア」の最終回でしたね。
最終決戦を前回に済ませ、まるまる一話、劇中劇を織り交ぜてのエピローグ。
それぞれの成長、別れ、そして最高の再会。
なんとなくの右下腹部の痛みは感じつつも、それを超えるほどの感動を与えてくれた「トロピカル〜ジュ!プリキュア」ありがとう。
そんな大きな感動の余韻を徐々にかき消してくる右下腹部の痛み。すすり泣いていた声は呻き声に。
どうやら普通の痛みではなさそうだったので子どもの世話を夫・中山女子短期大学へ任せベッドに横へ。
右下腹部の痛みといえば盲腸。記憶が確かなら盲腸にはなったことがない。もしかしたら救急車を呼んだ方が良いのかもしれないが病床不足が叫ばれるコロナ禍に易々と呼ぶわけにもいかない。
そう考えている間にも刻一刻と存在感を増す痛み。
「あと一時間経ってまだ痛そうにしていたら救急車を呼んで欲しい」
考えに考えて夫にそう告げました。THE最善策。It’s大人の余裕。
そして8分後、同じ口で夫に救急車を懇願しておりました。
めっちゃくちゃ痛かったもん。無理無理。
ほどなくして救急車が到着した頃には自力で歩くのが辛く、担架で乗車。
わたしには4歳の娘がおりまして、つまり4年前には出産を経験しております。
女性の人生で一番痛いと言われる陣痛ですがMAX時の出産しに行く時でも棒伝いに歩けてました。
ゴールが間近に見えている陣痛。何も分からないそれより強い激痛。
数分おきにだけ訪れる陣痛。ずっと終わらないそれより強い激痛。
そういうことなんです。
これで助かった!救急ネットワークさんよろしく頼んます!!!
ですよねー。
当時、第六波ピーク前。病床が埋まってきたとはいえ50%、しかもコロナ対応ベッドでしょ?なんて思いもありました。
救急隊員が病院に電話して、症状や私自身の情報を詳しく伝えて、確認待ちして、満床で断られる。の繰り返し。1ターンでも最低数分はかかる。
激痛の発信源、右下腹部。
盲腸であればそこを押せば痛みは増すはずなのに、私の場合そうではない。その時点で救急車の中では原因が確定できない=緊急性も不明
当時の私は「なんや分からんけどむちゃくちゃ痛がってる奴」だったんです。
はっきり確実に緊急性が高くてやべぇ病気!ではない。
痛い、苦しい、だけ。では簡単に医療を受けられない。
たっぷり時間をかけて5件ほど断られた辺りで絶望してワンワン泣きました。
夫も子どもも受け入れ先が決まるまで夫の車の中で待機して会えない。
もちろん痛みも増してます。病状が分からないので何も処置できない。
ようやく受け入れ先が決まり、即搬送。そのままCTスキャン。
結果が出るまで待機している間に夫と子どもに会えて時計を見た辺りで時間は13時頃。
どの段階でどれぐらいの時間が流れたか覚えていないけれどプリキュアを見たのは朝。
相当時間が経っている。
飽きた子どもがウロチョロしはじめたので夫に2人で外食してくるように頼む。
一人で待ったCT結果、原因不明。
卵巣は大きくなっていそう。
けれどこの病院に婦人科がないので調べられないと。
原因不明ということは結局対応はあまり変わることなく
痛み止めの点滴が終わったら一旦帰宅して翌日月曜日にどこか婦人科のある病院へ行くように言われました。
この痛みで?痛み止めが切れたら一晩耐えるだけ?この痛みで?
そんなことよりもう点滴終わりそうやけど痛み止め効いてなくない?
そっちがそう出るならこっちはこう出るぜ!
痛み止めが効くならと歯を食いしばって堪えていた声、全開!
「いぃ痛い痛い痛い痛い!!!!!」
この時の私の考えを次の中から選べ。という問題が出た場合の正解は
①痛み止めが1mmも効いてないことを口頭で説明するより天然のナースコールで伝えた方がスムーズだと思った。
です。
通常では考えづらい行動ですが、もはや痛みでそういう思考回路になってたんですね。
同じ痛み止めを短時間で繰り返し投与できないと説明を受け、錠剤の痛み止めをいただきました。
コップが上手く持てそうにないぐらいは痛かったのでお水も飲ませてもらいました。
そこまでさせて申し訳なかったので「いや、効いてないねから同じ痛み止めでええわけないやろ」とは言いませんでした。
痛み止めが効くまでは耐えなければ…気を紛らわせなければ…と震える手でradikoを起動し毎週愛聴している「ハライチのターン!」を再生。
今週のネコちゃんニュースのドナリ後のニャンニャン言うてる辺り(最冒頭)で「耳元でゴチャゴチャうっさいな!!!!!」ってなって止めました。
ハライチのターン!リスナーが
今週のネコちゃんニュースのドナリ後のニャンニャン言うてる辺り(最冒頭)で「耳元でゴチャゴチャうっさいな!!!!!」ってなったら本気で終わり。
永遠のような時間(10分)を耐えて、痛み止め(錠剤)も効いていないことに気づき、
その頃には痛すぎて普通に先ほどの声量で「いぃ痛い痛い痛い痛い!!!!!」て言うてもうてたので
「すごい痛いって言う人」として空気のような存在になっていました。
医療従事者は毎日こんな環境の中で働いてはってすごいな…。
と思う余裕もなく騒がしい居酒屋がごとし「ずみまぜーん!!!!!!」とお声がけ。
さすがに最終段階みたいな濃い色した痛み止めの点滴を再度注入された辺りで
なんか嫁がむっちゃ痛そうやわ、と呼び戻された夫と子どもと再会。
ようやく少し効く痛み止めと出会えた余裕で夫に「今のうちに象をも眠らせるという麻酔銃を探してきてくれ」と半分本気で頼みましたが流されました。
その頃には尋常じゃなく痛そうであることが医者にも伝わったらしく、近くの婦人科があり受け入れてくれる病院を見つけてくれていました。
良かった良かった。さぁて手続き手続き。なんて言うてるわずかな時間に痛み止め終了。栄枯盛衰〜wwwww
病院間の移動は夫の中古車。
急いで嫁を運ぼうとガタンガタン揺れる車で叫んでいた言葉ベスト3を発表します。
3位
ころす気か!
同率3位
助けて!
ころされる!
2位
ころしてくれ!
1位
痛い!!!!!!
どれだけパニックになっても痛いのが1位ですよねー。
夕刻、後に入院手術する病院到着。
もう歩くとか考えられへんので借りてきた車椅子に乗り込み、夫に押してもらっていざ窓口へ。
案内表示を見ないで進みしっかり迷子になる夫に罵詈雑言をぶつけるパニック妻。
窓口に着いてもしばらく待ちの時間。
この頃には世の中の全てが敵に感じるフェーズ。
痛みが一旦ピークになって慣れてきた頃に「なんで誰も助けてくれへんのや…」とシクシク泣いては新たな痛みのピークに突き進むの繰り返し。
その時の担当看護師が
・検査で車椅子から椅子やベッドに移り変わる時に「自分でできるでしょ?」「なんで立たれへんの?」
・どうしても無理な移動の時に支えてもらったらグイグイ引っ張ってくる
・車椅子押してもらったら近くの何かに絶対1回ぶつけて進む
という感じだったんですけどさすがに今考えても変だと思うので全てが敵だと思っていた私の幻覚・幻聴だったかもしれないです。
検査の結果、ここでようやく「卵巣嚢腫茎捻転」の可能性を告げられ、
とはいえ開腹しないと分からないらしく準備ができしだい緊急手術をするとの説明を受けました。
この時、1月30日。Dr.ハインリッヒ初NGK単独ライブ、2月4日。
手術…開腹=にゅういん……?
「通常、この手術した場合、入院期間ってどれぐらいになりますか?」
「開いてみないと分かりませんが3日で退院される方が多いd」
「間に合った!!!!!!!!!!!!」
間に合った!!!!!!!!!!!
間 に 合 っ た !!!!!!!!!!!
午前中、救急車に乗り込んだ辺りからずっと頭に刻んでいた、ハインリッヒさんを始めとした「これから迷惑をかけるであろう人リスト」全てに連絡するよう中山に言い残し、手術室へ。
終わりましたよ、の声で目が覚めると口には酸素マスク、全身色とりどりの管だらけ。全身麻酔ってすごい。
目も開ききってない、声も思うように出ない、けど私にはやらなければならないことがある。
「…どうなってましたか?」
「卵巣の腫瘍を取ってねじれを元に戻す施術をしましたよ」
「退院ってどれぐらいになりますか?」
「3日後には退院できると思いますよ」
「病室にパソコン持ち込んで大丈夫ですか?」
「…大丈夫ですよ」
最重要事項を手術室にまだおる段階で確認済ませました。
ここからはTwitterを見ても分かる通り手術ハイ。
関係各所に説明や謝罪、対応策やら打ち合わせ。
医師が説明にきまして通常3cmほどの卵巣は9cmまで腫れていたとのこと。
2回転半、900°ねじれていたと聞くやいなや卵巣嚢腫茎捻転クイーン(一番ねじれていた症例)検索。これはもうエゴサ。
私調べの1位1080° 惜しくも届かず。
続く入院1日目もハイな状態を保ちながら仕事仕事。
耐えられないほどの肩こりに見舞われて医師に聞いてみたら
「あ〜、上下逆さにして手術したので血流が滞ったんですね」て言われたんですけどどういう手術したんでしょう。
2日目にバッチリ熱を出して大人しくなり、3日目に晴れて退院となりました。
おかげさまでハインリッヒさんの単独ライブ現場にも行けました。
まだ長時間歩くと「グエー」ってなりますが無事に浴槽に浸かる許可もいただきました◎
現場や打ち合わせにも何事もなく参加できております。
たくさんの温かいお言葉やほしいものリストからのお見舞いプレゼント本当にありがとうございました…!!!!
日本全国、全世界で医療がどえらいことになっているのだと思います。
本当に、本当に1日でも早く終息しますように。
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