思考や感情を、極端なところに置かないということ。
人生って、予測できない出来事、そもそも自分には全く関係がなかったはずの面倒事や、とっくの昔のことなのに割り切れないことで溢れていて、主人公の市子もそんな日常を毎日生きているわけなのだけれど、どうしてこんなにも、市子に魅力を感じるのかな、ってずっと考えていたところ、最近なんとなく分かった気が。それは、思考や感情を、極端なところに置かないから。楽しいことも、腹立たしいことも、解せないことも、自分でも名前がつけられない心情さえも、どんな時でも自分を破壊してしまうようなことがない。その静けさに、私は憧れるのです。