ゴルピンマの面倒の見方
バイデン政権の時は、比較的、安定した稼働も可能であったGOLD系ナンピンマーチンEA(ゴルピンマ)ですが、トランプ政権に交代以降、予測不能な相場の急変で、死ぬ確率が高まってしまいました。
一番良いのは、ゴルピンマを使わない事ですが、ゴルピンマは通貨ペアEAでは得られない、大きなボラティリティーという魅力があり、手放せない人も多いだろうと思います。かく言う私も、証拠金はかなり減らしてはおりますが、まだ使っております。
そこで、ここでは、ゴルピンマを適度に使いつつ、いかに破綻させないか、その方法を模索したいと思います。
世の中には、完全放置でも、なかなかすぐには破綻しにくいゴルピンマもあります。ただし、そういうものは、利益率が極めて低い。しかも、それでもいつしか吹っ飛ぶ可能性があるのです。ですから、ここではある程度の爆発性(月利20%以上)を有したEAを念頭に置いています。
現在、GOLDは高値圏にあります。こういう時にショートポジションを持つ事は危険だと私は考えています。従って、私はMT4で Only Long に設定し、ショートエントリーをしないようにしています。なお、MT5にはこういう機能が無いようです。
この場合、危険なのは、大きなガラがあるとロングポジションが担がれた格好になり、死んでしまいます。そのような危険をいかに回避するか?というのが本稿におけるテーマです。
現在、GOLDは歴史的に最高値なのであり、前人未到なのです。ですから、こういう状態は最早、バックテスト云々ではありません。バックテストになかった事態が生じるという事です。つまり、完全自動売買などあり得ないという事です。裁量の手が必要になるという事です。
どこまで下落するだろうか?というのは、サポートライン(水平線)を高値安値に引いて判断する人が多いと思います。実際、「このサポートを割ったら底なしだぞ!」というラインがあります。そういうラインを、日足や1時間足を見て、事前に引いておくことが大切だと思います。そして、そのサポートを実際に割ってしまったら、ロングポジションを保有していても、テクニカル的に、ほぼ無意味であるという事なんです。
じゃあ、そのサポートラインに到達した瞬間に、全部損切りしてしまえば良いのか?それでも構わないと思いますが、メンタル的につらいと思います。ですから、チャートの動きをよく観察し、下に行く勢いが強いと判断したら、サポートラインに到達する前に、とりあえず稼働停止してしまうのが良いと思います。そうすれば、新たなポジションは立たない、という事です。これで、不安の半分は解消しました。
しかしながら、残留ポジションというのがあります。こいつをどうするか?という不安が残されています。
重要な点を確認しておきたいのですが、そのサポートラインを下抜いてしまえば、完全なる下方向へのトレ転です。裁量トレーダーが、こぞってショートを仕掛けて来る場所です。ならば、そこでロングポジションを抱えているという事はバカか、ドMです。
ですから、そのサポートの若干、下の位置に、損切りを設定するのが良いと思います。すべての残留ポジションが対象です。
最悪なのは、「いやいや、過去20年間のバックテストの間には、こうした局面もあったはず。それをくぐり抜けて、好成績を出したEAなんだから、必ず戻るはず」と祈って、クソポジを抱え込んでしまう事です。考えてみてください。過去20年のバックテスト云々と言いますが、その間、カーブフィッティングさせているから破綻なし、なんです。いわば、そのバックテストは理想の物語です。しかし、目の前にあるのは現実。お金が消えて行きそうになっているんです。五万、十万もあれば近場の温泉に家族を誘って連れて行けます。その五万、十万を祈りで(笑)溶かしてしまって良いのでしょうか?
もちろん、損切り貧乏という言葉もあります。ですから、むやみやたらにサポートラインを引かないでください。確信のあるところにだけ引きましょう。むやみに引いてしまうと、そのたびに損切りが必要になり、それでは間違いなく❝損切り貧乏❞になります。
「ファンダによっては、我慢しても良いのではないか?」とも考えてしまう所ですが、残念ながら、GOLDの情報は、日本に入って来るのが遅いです。CFD業者がニュース配信すると思うんですけれども、どうも、彼らの能力が低く、素早い情報がとらえられないようなんです。ですから、GOLDのリアルタイムニュースなんて、手に入ると思わないで下さい。金利に関しては、基本的に連動していますので、気にしても良い所なんですけど、時々、連動しなくなるので、重要な時には信用出来ないんです。
ですので、とにかくチャートを読む力を身に着けて、日足、1時間足で、かなり重要と思える場所に水平線を引く。それが出来ない人は、ゴルピンマは難しいと思います。
そして、その水平線が近づいて来たら、EAを稼働停止する。この稼働停止のタイミングが早ければ早いほど、傷は浅くなります。ですから、チャートの動き方をよく見て、水平線まで行きそうかどうかを判断します。この判断力は、まさに長年、蓄積された経験がもたらすものです。
相場が反転する時というのは、ダブルボトム、トリプルボトム、カップウィズハンドルという形状を描く傾向があります。また、かなり長い下髭(中途半端ではない)をつけて転換する事もあります。こういうものを、出来るだけ、たくさん見て来た人は、まだ下がるか?そろそろ反転上昇しそうか?というのが読めるんです。
ですから、このようにEAを管理するには、裁量だけでもやって行けるくらいの技術量が必要です。ならば、裁量をやれば良い。それはごもっともです。反論の余地がありません。
ゴルピンマでも、設計段階からストップロスを設けているものがあるならば、それは素晴らしいです。まさに、完全放置が可能だと思います。しかし、多くのゴルピンマは設計段階からのストップロスというのはありません。ストップロス機能、はついている場合があります。でも、ストップロス機能を生かした状態でのバックテストというのは、ほとんど、されていないはずです。難しいから(笑)
ストップロス機能というのは、例えば、証拠金の50%含み損を抱えた時点で自動で損切る、というものです。これは、サポートラインも何もかも無視して、ただ証拠金の割合だけで損切るものなので乱暴なんです。何もしないよりはマシというものです。
それでも、EA開発者は、ストップロス機能を生かした状態でバックテストを行い、それでも成績の良いものだけを提供すべきだと思います。人は全損というものに、そんなに耐えられるものではないです。そういう心を理解して欲しいと思います。
というわけで、EA開発というのは、かなりいい加減なものです。他人から貰った(買った)EAというものを、そんなに信用してはなりません。ですから、管理が必要なんです。極端な事を言えば、ネットで拾ったクズEAだって、管理がしっかり出来れば、勝つ可能性があります。
そして最後に、稼働時間と稼働日です。稼働すべきじゃない時間帯や、日というものがあります。これについては、私がXで毎日ポスト(いずれ止めます)しているので、それを参考にしてください。あくまでも参考に。@kuwatayoshio ←Xアカウント